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友人へカミングアウトしたときの体験談

自分がセクシュアルマイノリティだとようやく自認した頃、周りにカミングアウトしたいなという気持ちが湧いてきました。


最初にカミングアウトした当時は、まだ自分のセクシュアリティも自覚が薄かったので、あまり人を好きになることはないけれど「恋愛対象は女性かも」ということだけ伝えました。

何のためにカミングアウトするのか?

理由は、おそらくただ自分のことを知って欲しかったとか、ずっと一人で抱えているのが辛かったからだと思います。
他には友人はいろいろ自分のことを話してくれているのに、私のほうは自分の根っことなる部分で秘密を抱えて完全に打ち解けていない気がしたなどが主な理由です。

急に話したら相手も混乱するだろうし、秘密を共有することで重い気分を移してしまうだけかも・・・と思いつつも、その時はやはり話したくなりました。

話すときに注意したことがあります。
それは「今までと変わらず友達として接してもらえたら嬉しい」ということを先に伝えました。

そうしないと「もしかして自分のことが恋愛対象として好きなのでは?」と全然違う誤解をさせてしまうからと思ったからでした。

どんな人に話すのが良いのか?

大前提として以下の項目に該当する人を選びました。

  • 口が固い

  • ウワサ話が好きでない

  • 言って良いことと悪いことの区別が付いている

  • 他人の秘密を黙っていられる

  • そもそも他人にあまり興味がない

理由は誰に言いふらされるか分かりませんし、避けられたり日常生活が送りづらくなる可能性もあるからです。

友好的に受け止めてもらえたのは長年付き合いのある古くからの友人ですが「そうだったんだ」とこれまでと変わらず接してもらえています。
たどたどしくでも話して聞いてもらえた時は気分がスッキリしましたし、以降はこれまでより打ち解けて仲良くなれたと感じたので良かったと思っています。

カミングアウトして良かったことと言えば、無理に恋愛話を合わせたりしなくて良くなったことです。
あとは思いがけず、カミングアウトしたとき逆に友人が自分の秘密を話してくれたこともあります。
こういうのを「返報性の法則(何かをしたら自分も返したくなる)」というのだなと実感しました。

逆にドン引きされて良くなかったのは知り合ってそれほど間もない友人へのカミングアウトでした。
やはりある程度信頼関係を築いてからでないと、難しいものだと実感しました。一応これまで通りお茶したり遊びに行ったり、他の人に言いふらされたりもしていないですが、しばらくは何となく微妙に警戒されている感じはしました。

別に同性愛者だからといって、全ての人が恋愛対象なわけではないんですけどね。ですがそれは感覚としては伝わりにくいので一緒に過ごしてもらえているだけで十分かと今では思っています。

カミングアウトはしたほうがいいのか?

個人的な意見としては、絶対にしなければいけないものではないし義務もないので、話したくなければ無理に他人に話すことはないと思います。たぶん人には誰にも言いたくない秘密の一つや二つはあると思いますし。

私の場合はたまたま運が良かったですが、相手によっては拒絶されたり気まずくなったり、たとえ悪気はなくても誰かに話されて、学校や職場で居場所が無くなってしまう危険性もあるので。

もし話す時は、誰かに話されるかも知れない、話されてしまった時のことも念のため考えていたほうが良いと思います。そうならないためにも、打ち明ける人を選ぶのが大切なのではと。

自分がどうしても目の前の人に話したいと思ったときに、この記事がひとつの意見として参考になればと書きました。


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