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今この瞬間

2020年3月13日㈮

ずっと楽しみにしていたライブに行った。

2月に実家に帰省したとき、お父さんといく約束をしていた。2月中旬から新型コロナウイルスの流行が深刻化して、2月28日には国から外出自粛要請が発表された。いく予定だったライブハウスもHPで軒並みライブ中止・延期が発表されていたが、3/13のライブは実施予定のままだった。お父さんからずっととくに連絡もなかったので予定通り良くと思っていたが、きのう電話がきてお父さんは立場上いけない、さえこひとりで行ってきてもいいよと言われたので、ひとりで行くことにした。

歌手・神谷えりさんのバースデーライブ。1月のおわりに六本木にききにいった『PET』の村上ポンタ秀一さん、中塚武さんも出演予定だった。本当に楽しみにしていたのでこの日に着ていくワンピースまで決めていた(笑)。ちょっとハデめだったのでひとりででかけるのにはどうかなと思ったが、やっぱり可愛いワンピースはテンションがあがるのでこのまま着ていくことにした。

場所は目黒ブルースアレイ。

入場では新型コロナウイルス感染対策として検温をしていた。従業員の方は全員マスク着用、厳重体勢といったところだ。

ライブのテーマは『昭和歌謡』。神谷えりさんの歌声とどの曲もぴったりだった。ゲストの方々もたくさん登場して、豪華なステージだった。前半の「まつわ(あみん)」は久保舞子さんのコーラスもありメロディーがとてもきれいで、スパークリングワインを飲みながらうっとりした。俳優・河相我聞さんが登場し「レイニー・ブルー(徳永英明)」の弾語りはとても素敵だった。後半の1曲目は中塚武さんが登場、PETのメンバーで「Your Voice(中塚武)」を演奏していた。Your Voiceは大好きな曲なので嬉しかった。村上ポンタ秀一さんがレコーディングに参加していたという「異邦人(久保田早紀)」は生バンドで聴くと迫力があった。

アンコールになり、神谷えりさんが今日のステージに対する思いを語ってくれた。ライブの3日前、お父様が亡くなられた。新型コロナ感染症対策として自粛要請もある中、ライブ開催をかなり悩んだそう。

「父は午前中にはふつうに話せていたんです。本当に急でした。この数日間、命、というものについてすごく考えました。今、あたり前にある幸せは当たり前ではない。どんな瞬間も今を大切に過ごしていかなければならない、と感じました。」

胸に響く言葉だった。ありふれた日々の素晴らしさに気づけないことは多い。今日の日を記憶に刻み、日々を大切に過ごしていきたいと思った。

素晴らしいライブだった。

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