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あをによし、連れて行く[奈良①]

後期高齢者の父は、脚力が弱く心臓も弱い。最近は食もより細くなっており、食べるものといえばクタクタに煮込んだお粥やほたほたの梅干し、フルーツ等をほんの少々程度だ。
体調が悪ければ吐くし、痰もからむ。耳も悪い。
もう心配したらキリがないのだが、母の手助けもあって、何とか、何とかの状態だ。

・・・

「お父さん、どうしても孫の一人暮らしの部屋を見たいんだって」と母から電話がかかってきた。

2年前に父が娘の大学を見に行きたいと言い出した時は、私があちこち動き回って配慮して、ヘトヘトになってしまった。その事を思い出して、母には、今回はさすがに無理だと言い切った。が。

父はまともに歩けないのに、行く気だけは満々のようで、「関西のご高齢の方はどんな服装をしているのかのう」などど言っているらしい。
自分の服装を考える余裕はあるようだが、ポイントはそこじゃない。

おまけに、泊まりたいらしい。泊まり?!

・・・

そもそも連休(17、18日に行きたいと鬼の指定)で宿など取れるわけがない。
台風も来るだろう。
母は私が何とかしてくれると、呑気。

いや、出来ませんよ。出来ません。


そろりと高齢者 旅行 気をつける事 宿 車椅子
で検索を始めた。(続く)