ドーナツとコーヒー Ver.1.52
あちゃっとなっても、逃げられない空気を醸し出している、オシャレで小さいスペースのカフェに入って見ました。勇気あるう。
カウンターに提示してあるメニューは、シュッと風に吹かれたような英文字で記してあるので、私の顔もシュッと斜めにしないといけません。
風に吹かれて見ましたが、私の英語力はコーヒー豆の種類か産地が書いてあるのかしら、と推察する程度なので、全くお手上げ状態なのです。
店主の方は無口、無表情気味。
内心で焦りつつ、なんとかオススメのコーヒーとドーナツをお願いして、席に着きました。
「写真は撮らないで」
そんなメモもさりげなく飾ってあります。English。
・・・
少しの時間の後、ドーナツが席に置かれ、次にコーヒーが届きました。どれどれ。こくり。
美味しい。とても美味しいのです。
思わず、「美味しい」とつぶやくと、店主さんがパッとこちらを見てニッコリ。
小ぶりなドーナツとも最高に合います。
ああ、美味しい。美味しいって豊かだ。
また、あのカフェに行きたいと思います。
静かな時間と豊かな味を求めて。
顔は斜めになるけれど。