1本のホームランが逆に彼を丸裸にした?

 昨日19日、令和最初の日本シリーズが開幕した。本来ここには我が西武ライオンズが立っていなければならなかったのに、という想いはありつつも、それでもファンとして観れる時はしっかりSoftBankの戦い方を目に焼き付けないと、来年も同じ事の繰り返しだと思い、試合を時々の中断を挟みながらTV観戦した。
 試合に関しては結果としはSoftBankのいいとこが出た試合だった。
 SoftBank先発の千賀は正直、調子は良くなかった。序盤は150キロ後半のストレートを簡単にファウルにされ、フォークも見極められる状態だった。
 その千賀に対して、ジャイアンツは2回今年で引退を表明している阿部慎之助が初球の真ん中やや外目に入った甘いストレートを振り抜き、先制のホームランを放った。
 しかし私は逆にこのホームランがSoftBankバッテリーに阿部慎之助を丸裸にさせたきっかけになったのではないか?と思っている。
 ジャイアンツは何だかんだいって、阿部慎之助という1人の選手が精神的支柱になって成り立っているチームだ。阿部が打つことによってチームも一層盛り上がるし、より勝利にも近づく。そして逆も然りだ。
 阿部は捕手出身としては珍しく初球(ファーストストライク)から積極的に打っていくタイプだ。2回のホームランも初球甘く入ったストレートを叩いてのものだった。
 それを受けてか、次打席からSoftBankは阿部に対して2打席目から初球から近めの厳しいところにカットボールから入る配球に変えていった。つまり初球からウイニングショットを投げることによって、彼のバッティングに狂いを生じさせる事に繋がった。
 これはSoftBankにとって大きな収穫だが一方ジャイアンツにとっては苦しい戦いを強いられる事にもなる。そういう意味で今日のメルセデスがどれだけ踏ん張れるか、それによって面白い日本シリーズになるのか、一方的になるのかが決まるとみている。
 

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