人間が人間であるための

 2021年が始まって間もないが、小池百合子都知事、大野元裕埼玉県知事、森田健作千葉県知事、黒岩祐治神奈川県知事が、西村康稔経済再生相に対して緊急事態宣言の要請を出した。
 西村氏は4氏に対して飲食店などの営業時間短縮、午後8時以降の不要不急の外出自粛など5つの項目を求めた。
 昨年から続いているコロナ禍は終息するどころか寧ろさらに深刻になっているが、何が本当に一番の原因かは個人個人の抱える生活や立場などもあるので絶対にこれだ、というのは言い難い。ただ私は政治の側はこういう有事の時は考えられる最悪の事態を常に想定し、様々な分野との総合的な判断をしながら国民に理解を求めなければならないと思っている。そういう意味では後手後手に回っていると言わざるを得ない。
 そして私がこのコロナによる分断によって懸念するのが、人間が人間らしくあるための行動すら批判の対象に晒されるのではないか?ということだ。
Twitterでお世話になっている @tthg1994 さんもご指摘されてるように本日の箱根駅伝の路上応援に対する批判的なコメントに対して完全な野外で換気は完璧な三密には当てはまらない箱根駅伝が槍玉にあげられるのをみると、「休業要請と補償のセット」の補償のみを声高に叫ぶ人間が少なくない。勿論大事な事だし、私も個人的にもし万一緊急事態宣言が出たら給付金が出たら助からない筈がない。特に通院しているので助かる。
ただそれだけに囚われて本日の箱根駅伝みたいな叩きやすいものを攻撃する風潮が続けば人間はただ食って寝るだけの動物的側面しか持てなくなってしまう。
人間が人間として機能するにはやはり不要不急な文化的活動、文化への参加これが大事だと考える。その意味で早くこの事態を打開しなければ人間はただの動物と化してしまうだろう。

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