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『ファン・リスナー=製作者・プレイヤー』問題を考える

音楽をやったり、聴いたりしていると…多くの界隈で叫ばれる問題に

「ファン・リスナー=製作者・プレイヤー」問題

というのがあります。
一般リスナーの数が少なく、聴く人はほとんどその人自身も演者という状態です

この状態になると、界隈が「ムラ社会」化し排他的になる、評価・評論がマニアックなりすぎる…など、基本的に良いことはない危機的な方向と言えると思います。

ソロギター、速弾きメタル、ジャズ、ボカロ等…自身が演奏したり、SNSのフォロワーさんがいたりで何となく触れるこの辺りのジャンルは多かれ少なかれこの問題がありますね

なんなら…「クラシック」にも近いものを感じたりしますが…

この問題に関しては、その愛好家の発言をみると…そこに共通した「間違った思考」がある気がします


どのクラスタも割と…

「なぜこんな素晴らしいものをみんな聴かないんだ‼️

『リスナーが間違っている』ように意見している人が多数いるんですが…

えっと…全ジャンル共通で…

この考えがそもそも大間違い

という気がします


数少ない僕の特技?特徴?に『売れ線耳』というのがありまして、こんだけ楽器とか音楽やってるのに『聴くもの』として好きになるのはほぼ100パーセント、ヒットチャート上位の大衆向け音楽です。

ブラマヨの小杉が「好きな音楽はB'z、好きな俳優はキムタク、好きなハリウッドスターはトム・クルーズ」と堂々と言ってるのにメチャ共感してますw

洋楽はビートルズ、クラプトンにはじまりボンジョビやMr.BIG…邦楽もサザン、ミスチル、B'z、チャゲアス、YUI、Superfly、ヒゲダン、緑黄色社会、YOASOBI等…

何なら旧ジャニーズの曲とか時代を問わずメチャクチャ好きです。

逆に「知る人ぞ知る」「これを聴いてたら通」みたいなバンドは、聴いてもほとんどの場合ピンときません(「凄い」とは思っても「良い」とはならない)

で、そのフツー好きの売れ線耳で「プレイヤー」としてでなく「リスナー」として上記ジャンルの音楽を聴くと…

ぶっちゃけ…大抵の場合…全ジャンル…

『90%以上2曲持たずにギブ』です

ジャズ「ソロ長げー、まだ終わんないの?」

メタル「ピロピロうるせー」

ボカロ曲「歌入ってこねー、音が飽和しすぎてて耳痛っ」

ソロギター「何でいいアコギにこんなエフェクトかけて台無しにするかなー」

とか思います(多方面から嫌われるな…www)

でも…これが…多分…割と…

一般リスナーの正直な感想

です。

というか、僕の場合は多少経験があるので感想を言語化していますが、本当に普通のリスナーは上記の感情を言語化することなく…ただただ…

ツマンナイ、オモシロクナイ、アキル

とシャットダウンします。


あとですね…

そのジャンル特有の評価基準、マジ一般ではどーでもいい

んですわ。

その最たるものが「ギターの速弾き」なわけですが…😅ww

「音圧がどーたら」とか「絶妙な251フレーズ」とかもマジでどーでもいい

何故なら…

リスナーは『音楽』を聴きたいのですよ‼️

僕、無駄な速弾きは嫌いですがイングウェイやスティーヴ・ヴァイは大好きです

何故なら彼らは速弾きウンヌンじゃなく『ギターが上手い』し『素晴らしい音楽を奏でる』から

そもそも速弾きを独立して考えるのが間違いで「速いフレーズで高ぶった感情を表現する」など曲中での有効な表現手段として使ってはじめて音楽になるわけでね

同様にソロギターのトミーエマニュエルとかも好きです。
でもそれもテクニック云々じゃなくて、彼の演奏の圧倒的なパッションに惹かれるからです

ジャズも本当に上手い人は「高度」の前に「美しい」という感想がくるように思います

まだボカロは勉強中ですが、上記のようにジャンルの壁をこえて一般リスナーに届いてくるアーティストにはそれだけの「何か」が必ずあります。


と、いうことで「ファン=製作者、プレイヤー」問題は

・「リスナーが間違い」という思考が間違い、そもそも一般的に取っ付きにくい音楽と理解する

・そのジャンル特有の評価基準はマジで無意味、飛び出したい人は一般層に向けての「何か」を模索すべき

という気がします。

最後に…何気にほとんどの場合…評価されないのはジャンルのせいではなく…自分の作品がショボいからだったりするので、ここに逃げること自体あまり得策ではないと思います…

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