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【AIシンガー】AIきりたんを最新のMacでも歌わせたい【無料】

AIきりたんに譜面を歌ってもらえるNEUTRINOが音楽界隈で大変盛り上がってますね。いざ私も歌わせてみたい!!となったときにWindowsのみ対応、ということで愕然としたMac音楽家、沢山いらっしゃることかと思います。私もその一人です。やっぱり音楽家たるもの盛り上がってる時に一緒に盛り上がりたいですよね。

※ 2012/3/12 追記
待望のMacOS版がリリースされました!開発者さん仕事がはやい…本当にありがとうございます。
https://n3utrino.work/523/

本記事は恐らく不要にはなりますが、一応残しておきます。Mac版やったね!!

AIきりたんを知らない人は、こちら神前暁大先生によって生み出された名曲を聞くと凄さがわかることでしょう。ベタ打ちなのにすごい歌唱力です。(そもそも曲が素敵すぎる…)


そんなAIきりたんに興味をもった私、Macユーザなのですが、運良くWin/Mac周辺の知識がありましたので、

 ・Macユーザでも(最新OSのCatalinaでも)
 ・AIきりたんを動かせる環境を安定構築して
 ・無料で動かせる(※継続利用したい場合は後述参考)

という点で、やり方等をご紹介したいと思います。パソコンに詳しい人は1hもあれば、詳しくない人も調べながらやれば3hくらいあれば構築出来るはずです。DTMをしているお友達ならきっと機械にも強いはずなので頑張ってみて下さい!

Macの上に仮想Windowsを作るだけなので、Macの環境を汚してしまってMacが壊れた、なんてことも多分ありません。(後述のVirtual Boxのインストールのみが必要)
ちなみに、開発者の中の人曰く、macについても将来的には対応を考えているとのことです。

※(2020/2/28 追記)Linux版が出ましたね今回のWindowsインストールの代わりにVirtualBoxの上にUbuntuをインストールして構築するでもOK。こちらの場合は完全無料になりますね。やり方はubuntsu(18.04)のisoをDLして…という感じなのでほとんど同じ感じだと思います。(あと、Linux on Docker(Mac)でかなりスマートなデータのやり取りは可能にはなりそうだけどこれはこれは少し専門的かもしれません…)

とりあえず現状は、皆さんも、仮想化Windows/Linux on Macで最高のAIきりたんライフを送れますよ!

不明点や分からないことがあったら気軽にお声掛け下さい。音楽友達も常に募集していますので、AIきりたんMac化の話でも他の話題でも絡んでくれると嬉しいです。(Twitter: @yusekizawa ) )


MacでAIきりたんを動かすためには、MacにWindowsを入れるしかない

本題に入る前に簡単な背景説明です。多分ここで躓いている方が大変いらっしゃるのではないかと思います。

まず、いきなりですが、残念ながら「WindowsのソフトをMac単体で動かすのは構造上不可能」です。そこで、「WindowsのソフトをMacの中に仮想WIndows環境を構築して動かす」という解決策を取ります。

Wineという、windowsのソフトをゴリ押しで動かすソフトもあるのですが、動かすソフトによっては動作不安定な傾向もあり、私自身は苦手な思い出がありますん…(VMももちろん同程度のややこしさはありますが、一度Windowsが起動さえすれば後は楽ちんなことが多い)

でも、Wineで動かした方はいらっしゃるようですのでこちらも気になるひとは試しては如何でしょうか。(ちなみにWineはCatalinaでは動かないらしい…)

VM上の仮想WIndows環境の場合は、Macからはほぼ独立したWindowsな環境が構築されるので、不具合も少ないのではないかと思います。

「mac 仮想 windows」で調べると色々と出てきますが、その中でもOracleが作った無料の仮想化ソフトの「Virtual Box」での構築を今回は実施します。簡単に他の環境も解説しておきます。

Parallels
MacでWindowsを動かす有名ソフト。ただ有料。その分動作やサポートはしっかりしているかもしれません。

Boot Camp
Macに直接Windowsを入れる方法(仮想ではなく直にインストールするイメージ)。デバイス等との相性は良いのですが、直なのでMac環境を汚す恐れがあるので私は敬遠しております。


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Virtual Boxで仮想Windowsを動かす

・WindowsのメディアディスクをDL
・Virtual Boxのインストール
・Virtual Boxで仮想Windowsインストール

の3本の流れで進めます。


①WindowsのメディアディスクをDL

Windowsインストール用のディスクは実はデータ形式で無料配布されています。
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10ISO

スクリーンショット 2020-02-26 10.43.11


②Virtual Boxのインストール

OracleのページからソフトDL出来ます。英語ですが登録などは不要なので、そんなに難しい事はないと思います(ソフトは日本語です)
https://www.virtualbox.org/

スクリーンショット 2020-02-26 10.47.33


③Virtual Boxで仮想Windowsインストール

先程DLしたWindowsのメディアディスクを使って構築します。このあたりの記事を参考に構築してみるのが良さそうです。
https://qiita.com/hinataysi29734/items/d4e48ca673bad2f5ea03

ちなみに、巷で良く言われるVMというのはこの仮想上に立ち上げられたPCのこと(Virtual Machine)です。

Windows設定画面まで行けばあとは普通のPCインストールと同様の操作になります。

Windows 10 Home/Pro(64bit)のどちらかのをインストールしておけば良いかと思います。Homeで事足りるかとは思います。
(※気に食わなかったらVM環境を一度Deleteして最初から再構築すれば良いのもVMのいいところですね)
なお、設定中のプロダクトキーについては、この段階では入力する必要はありません。(後述します)


設定ではメモリはある程度確保するに越したことはありませんが、プロセッサー(CPU)はガッツリと確保しておくことをおすすめします。きりたん歌唱時間(データ生成時間)が変わります。

1CPUだと音声生成時に10分以上固まってしまったのですが、6CPUにしたら2分程で音声wavが作られました。CPU使用率は100%になっていたのでかなり重めなソフトです。元のMacのスペックが低いと大変かも…

私はMAXのプロセッサ数に設定しています(現在は変更不可な表示ですが、VMをシャットダウンすれば後から変更も可能です)

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AIきりたんを仮想Windows on Macで動かしてみる

仮想Windowsの中のブラウザ(Microsoft Edgeなど)でNEUTRINOをDLして動かして下さい。

DLしたzipを展開して、初期状態のままRunファイルを動かしてちゃんとwavが生成されました。

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start NEUTRINOフェーズで、Predict acoustic features (Forward)の表示で固まるのは仕様っぽいです。裏でゴリゴリ動いてます。数分待ってみると良いと思います。

スクリーンショット 2020-02-26 13.12.38


実際のWindows上での設定や動かし方はこちらの記事などを参考にしてみて下さい。


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仮想WindowsとMacのデータ移動について

仮想環境に慣れてない方は、Dropbox・iCloudなどを仮想Windowsにインストールしてデータのやり取りをするほうが楽だと感じる方は多いかもしれません。

一応VMとMacのデータ架け橋をサポートする機能もVirtual Boxについているので気になる人は「Virtual Box 共有フォルダー」で、検索してみて下さい。

※共有フォルダ設定をした例

スクリーンショット 2020-02-26 11.05.01


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いつまで無料?Windowsのライセンス支払いについて

無料というのは実は語弊があり(すみません)、Windowsはプロダクトキーを入力せずともしばらくは使えますが、そのうち警告が出るようになります。VMにインストールしてから30日間が評価版として使えるようです。

期間を過ぎた瞬間に全てが動かなくなるということはありませんが、今後も同VM上で、継続してAIきりたんと一緒に歌いたい、という場合はプロダクトキーのコードを購入することが推奨されます。

※ライセンス認証していないWindowsで作業を継続することは、ソフトウェアアップデートの観点などからもあまり良い状態ではありませんので、ご自身のMacでAIきりたんが問題なく歌えている事を確認したら、プロダクトキーを購入して、ライセンス認証してしまうのが良いかと思います。


ライセンス、2万円くらいするんだろうなと思って調べてみたんですが、プロダクトキーのみの場合は1,000円程でWindowsのライセンスが買えるようです。今どき、プロダクトキーのみの場合は、こんなに安いんですね…

※上記プロダクトキー版はMicrosoft正規の販売ではないようなのでご留意下さい。このお値段は、海賊版というわけではなく再生品(中古の再利用)なのかなとは思いますが、あくまで購入/使用は自己責任でお願い致します。


動かなかったら怖いしサポートもされたいので、正規販売店から買いたい…という方は正規のMicrosoftが直接販売しているパッケージ/DL版などをご活用いただくのが良いかと思います。コチラのほうが、後々自作Windowsを作ってそっちで使いたい!みたいな方にはピッタリかとは思います。(後述のライセンス移動には要注意)

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🔥注意:VM上の仮想Windowsに対してのライセンス適用なので、VMを一度破棄して再構築したい場合は、ライセンス周りの操作は細心の注意を払うことを推奨します。ライセンス1つ分をドブに捨てることになります🔥

ライセンス移動に際して、参考になりそうな記事
Windows10: ライセンスを別のPCに移す
ハードウェア構成の変更後に Windows 10 のライセンス認証をもう一度行う
仮想PCから別の仮想PCへライセンス認証を移動するには?

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AIきりたんとの最高の音楽ライフを

AIシンガー界隈は、初音ミクNTなどの話もありますし、この先、音楽が技術で更に面白いことになるんだろうなと、ワクワクが止まりません。

東北きりたん、謡子だけでなく、今後様々なモデル(色んなVtuberモデルとか)が出たりしたらすごく素敵ですよね…


皆様の音楽ライフが最高なものとなりますように!!


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不明点や分からないことがあったら気軽にお声掛け下さい。音楽友達も常に募集していますので、AIきりたんMac化の話でも他の話題(ソフト音源・プラグイン話が大好きなのでそっちの話は大歓迎)でも絡んでくれると嬉しいです。(Twitter: @yusekizawa ) 

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