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掌編小説『Rock'n'Roll Star』

掌編小説『Rock'n'Roll Star』

 二十四時半過ぎに店に着いて見下ろせば階段の下の方にはいつものメンツがたむろしていて、すぐ後に起こることが頭を過りちょっとくすぐったいような心持ちで階段を下りていく。下まで行くと案の定、おおロックスターのお出ましだとか、今日も一発ぶちかましてくれよとか声をかけられて、苦笑いだけを返事にガラスドアを開けた。
「ああ来た来た」
 右から声がしてそちらに顔を向ければ、受付には俺と同じように鋲が入ったライ

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