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50の手習い(EWI奮闘記)~Ⅲ.機は熟した……いや、熟しすぎた

1.       コロナとともに


 時は流れ、私もすっかりオッさんになり、ベースを手にしても「重いなぁ~」と感じるお年頃になっていました。その間、EWIは3000から3020、3030、4000と進化し続けていました。本田雅人を追いかけていればEWIの進化もわかるっていうわけで、4000から音源内臓になってちょっと大ぶりなりましたけど、ラックマウントの音源がいらないというのはすごい魅力的に映りました。その後EWIは5000になっていて、4000のアナログモデリング音源からPCM音源になったということもあって、「欲しいなぁ~」という欲求がふつふつとわいてきたわけです。しかしまたいたずらに時は流れていきます。

 そうこうするうちに世の中は激動(?)の時代へと突入します。コロナ、コロナ、またコロナ……。「外出も控えめに」という状況が続いていて、そんなに外に出たがる私でもないんですが、「なんか家でできる趣味はねぇかなぁ」なんて思い始めたのです。ベースを弾いてもいいんですが、ベースもリズム楽器の側面が大きいですし、動画サイトで見ればものすごいことをやっている人もたくさんいることはわかるんですが、そこまでにたどり着ける自信もないわけでして、それだったらいっそまったく新しい楽器もいいなぁ、なんて思い始めたのです。しかもベースは基本的にリズム楽器だし、ボトムを支えることしかしてこなかった私としては、ここらでメロディー楽器っていうのをやってみたいって思ったわけですよ。それが2021年の秋のことです。

 ちょうどそのころ、世の中では、RolandのAerophone、YAMAHAのYDS-150が売り出されていて、なんだかいい感じに「巣ごもり需要」を見越した新製品が出てきていました(別にこうなることを予想していたわけではないのでしょうけれど……)。YDS-150もなかなかにそそるものだったんですが、私の中では形的にEWIの方が好みだったし、ずっと追いかけてきたこともあってEWIに対する欲求がどんどん高まってきたわけです。ちなみにAerophoneは形が私の好みではなかったため、音は良いのでしょうが欲しいとは思わなかったのです。まさに「形から入るヤツ」なんですね、私って。

2.       手には入れてみたものの

①      ヤフオク


 とはいえ、お小遣い制で生活しているしがないサラリーマンである私は、思い立ったらすぐに購入とはいかないわけでして、夜な夜なヤフオクを見てはいいものがないかと探していました。外部音源ではなくなったとはいえ、新品だとそれなりの値段がします。かといって中古もどうなんだ、というものでもあります。一人悶々とする日々が続きました。

 そんな折、ふと見るとEWI 5000が結構安い額で出ているじゃないですか。まぁとりあえず入札してみるか、ということで入札したところ、なぜか誰も入札しない……「こりゃ、落とせる?」なんて思っているうちに、なんとちょっと信じられないくらいの値段で落札! 「マジか!」と思うと同時に、とうとう私も禁断のEWIの世界に足を踏み入れることになったわけです。

②      ネットでの評判はEWI4000sの方がいいようで

 まさかEWI 5000を落札して入手できるとは思ってもいなかったものですから、ちょっとびっくりしてしまいました。まぁそれまでEWIに興味はありましたけど、本気で手に入れるつもりまではなかったものですから、落札してから情報を収集しはじめるというこの行き当たりばったりなオッさん。まぁ現行型だしいいかぁ、と思って気楽に構えていたら、ネットでの評判があんまりよろしくないことがわかってきました。「Digital Wabi-Sabi」というサイトを運営されているプロの方なんて、「EWI5000は完全な失敗作」とまで言い切っていて、腹が立つやらがっかりするやらで、なんともなんとも複雑な思いでした。「音なんてしょせん好みの問題じゃぁ~!」と負け惜しみっぽい思いを抱きながら、私はEWIが届くのを心待ちにするしかなかったわけです。ちなみに、意見が分かれるところではあると思うのですが、最近だとプログラムのアップデートで完成に近づけるという感じで売り出される場合も電子機器にはあると思いますので、こういう製品って完全な初期型を買ってあれこれダメ出しするのもどうかなぁって思います。もちろんメーカー側は完成度を高めてから売り出すのは当然なわけですが、今後買いたいという人、あるいは買ってしまった人が、初期型を買った人から「失敗作だ」と言われるのは非常に残念です。ちなみに、私は現時点でとても満足しているので、失敗作だなんて思っていませんが、まぁ私はしょせん素人ですからね。

 そして数日後に届いたわけですが、「箱が意外と大きい」という印象。まぁそれは仕方ないかなぁ、と思っていたわけですが、開けてみてビックリ。なんとスタンドと教則本まで同梱されているじゃないですか。これはありがたい。ホント、スタンドも教則本も買おうと思っていましたし、教則本なんて届いた日に本屋で買う寸前までいっていましたから、買わなくてよかったと思うと同時に、教則本まで入れてくれた出品者に感謝しかなかったのです。しかも使った形跡が、外見ではほとんど感じられない新品同様の状態ですからね。いい買い物をした、ということにこの時点ではなります(意味深)。

③      EWI Soloの存在


 ところで、EWI 5000の後継機とでもいうべきEWI Soloが発売されていたことは私も知っていました。後発ですから当然いろいろと改良されているだろうことは百も承知なんですが、どうしてそちらにしなかったのかというと、「形が好みじゃない」というのがあります。スピーカー内臓になったおかげで「音も出せる」というのが最大の売りなんでしょうが、全体がまた長くなったのもありますし、丸みを帯びたデザインがどうも私のツボにはまらなかったわけです(重さは変わらないどころか若干軽くなったみたいです)。評判はすごくいいので、音だけを重視するのであれば絶対にSoloなんでしょうけど、私的には「EWIは角張っていていい!」という思いがあります。どうせデジタル楽器なんだし、私みたいにアナログ管楽器の経験が無い人間にとってはデザインをアナログ管楽器に寄せる必要は無いわけです。Soloの全体的なシルエットはクラリネットに近い感じが私はするわけなんですが、3000の頃から見ている身としては、あの丸みでEWIらしさが一つ無くなってしまったなぁという印象なんですね。もっとも、今後外見は5000で、中身がSoloという製品が出てしまったら、ものすごく欲しくなるんでしょうけどね。これを書いている時点では、どういうわけかわかりませんけど新品のEWIを見てみるとSoloの方が5000よりも安いんです。この理由もちょっとわかりません。ちなみに4000sは私がEWIを始めてから生産完了になってそれを惜しむ声がいろいろなところで上がっているのは知っていましたが、その影響も少しはあるのでしょうか。

3.       感無量……だけど


 そんなわけで届いたEWIですが、開梱してみてその大きさに少しびっくり。でもこれがSoloだったらもっと長いわけで、私からすればこのくらいの長さが限界かなぁと思ったわけです。でもまぁ、長年あこがれてきた「笛もの」への第一歩がここから始まるんだと思うと、感無量でしたね。

 で、とりあえず電源を入れて、おそるおそる吹いてみることに。「ぷぅ~」っていう音がイヤフォンから聞こえてきて、思わず「おぉ~!」となったわけですよ。まんまEWIじゃん、これ。でもまだ何もわかりません。これってなんの音色?っていうところから始まります。音色の変え方もわからないし、そもそもどんな音色入っているの?っていうわけでして、まぁ最初はそんなもんですよね。

 ところで、EWIは運指がいくつか選べます。EWI方式、サクソフォン方式、オーボエ方式、EVI方式なんかがあるわけで、さてどれにしたもんだというわけだったんですが、私は変調楽器の知識がまったくなく(だってやったことないから)、小中学生の頃にリコーダーは得意だったんですけど、それだってねぇ、もう40年近く前の話なわけで、今さら昔得意だったからなんて言ったところでなんのアドバンテージにもなりゃしない。……で、運指はどうすんの?ってことで考えた末に、無難にEWI方式で行こうと決めていました。ということは、普通に全部押さえればCが出るはず……なんですが、まぁ私には絶対音感なんかないわけで、相対音感だってかなり怪しい。そんな私ですから最初の音がCなのかどうかすら怪しいのです。なのでとりあえずEWI方式でドレミファ……とやってみたら、「ん?」っていう感じになります。違和感ありあり。あれ? 変だな、ってことでもう一回。で、やっぱり変。こりゃおかしい。だって私ですら変であることに気づくくらいなんですから。こりゃぁもう説明書見るしかないなってことで、とりあえず説明書を見ました。そもそも中途半端に機械好きな人間なもので、そういう人ってマニュアルも何も見ないで壊さない程度にちょこちょこいじっちゃうことってありませんか? これまで私が関わってきた人たちって、割とそういう人が多かったんですよ。当然私もその一人なんです。

 「ひょっとするとこれはあれだな」と思い当たることがありました。この手の場合は工場出荷状態に戻せる方法があると思ったので、それを探したらありました。で、その操作を行い、そしてまたドレミファ……とやってみたら、今度はなんかよさそう。そう、つまり前のユーザーの方がEWI方式以外の運指にしていてそのままだったわけですね。このあたりが中古品を手に入れた場合によくあることなんだろうなぁって思います。

 ということで、あとは音色の変更をいろいろやってみたわけなんですが、その感想から言えば、「00」のアルトサックスはかなりエッジが立っている感じ。まろやかさがちょっとない感じ。で、「01」もアルトサックスなんですが、こっちの方がなんかよさげ。で、気になるオーボエの音はというと、これが「21」にありました。私の主観なんですが、オーボエの音がなかなかいい感じです。これはよかったですね、だって宮本文昭にあこがれてましたから、ちょっとモチベーションが上がります。で、シンセ系の音は……となるんですが、摩訶不思議な音ばかりで、これはじっくり腰を据えて取り組まなければ、と思った次第です。

4.       他に必要なものってなに?

①      付属のストラップはとにかく使えない


 ところで、ようやくEWIを手に入れた私ですが、音が出てまぁまぁ感動してはいたものの、いざやるとなるとほかに必要なものがあるのだろうと思いました。まずはストラップ。EWIを演奏中に支える大事なものです。これが付属のものだと全然ダメ。まぁおまけみたいなものですから欲を言ったらしょうがないんですが、EWIにひっかけるフックの部分が開き気味なのですぐに外れます。ということは、下手すれば落とします。落とせば壊れる可能性もあります。これはまずいです。ストラップは買った方がいいですね。

 私はというと、とりあえずちゃんとロックがかかるようなもので安いものをAmazonで買いました。値段にして980円。「え?そんなのが使えるの?」と思われるでしょう。はい、ダメでした。ロックがかかるのはいいのですが、長さ調整部分のところがゆるゆるでした。でもまぁなんとかなるかなぁと思って使っているうちに、なんだかんだで半年近く使いました。今ではちゃんとしたバードストラップを手に入れましたんでいいのですが、最初からそうすべきでしたね。

これが安物のストラップ。首にかかる部分は合皮ですけど、素肌だとちょっとかゆくなりましたので、キッチンペーパーを巻いていました。安物はやっぱり……でしたね。

 このバードストラップ。店頭で買うと結構な値段がします。5千円から1万円くらいしますので、ネットで買うのがいいのかなぁとは思います。私はハードオフに立ち寄った時に、新品みたいなものがなぜか3千円で売っていたので、それを買って今も使っています。首に負担がかかるものなので、あまりケチらない方がいいものかもしれません。


ちょっとひっかける部分が小さいですが、これでもちゃんとEWIに引っ掛かります。


②      ケースはあった方がいいけど


1)     一脚のケースがすごい使える
 EWIのケースなんですが、購入直後は、とりあえず持ち歩きするのはまだまだ先ということで私はのんびりいろいろ探すことにしました。話を聞くと(というかネットで調べると)、製図用のケースとか、釣り竿を入れるケースとかを利用している人が多いみたいです。

 ちなみに、AKAI Professionalからも純正ケースが出ていて、価格がおよそ1万円。まぁこれもいいとは思うのですが、側面に大きく「AKAI」とあるので、初心者としてはちょっと恥ずかしいです。



 イシバシ楽器からEWI用のソフトケースが出ていて、これが多分一番いい選択肢なんじゃないかと思います。ワイヤレスレシーバーとかケーブルとかを入れるポケット部分も充実してますし、結構ありじゃないかなと思います。値段もいろいろですが、総じて6千円程度(7千円台のところもあります)。


 で、私はどうしたかというと、カメラの一脚用ケースにしました。カメラ量販店に行くと、三脚や一脚のケースがたくさん置いてあります。三脚にも一脚にもいろいろなサイズがあるため、ケース(バッグ)の大きさも本当にいろいろあります。あらかじめEWIの長さを計っていって、それにちょうどいいものを探したところ、ありました。「Velbon」というメーカーの一脚ケースですが、長さ、太さがぴったりでした(Velbonでもいろいろな長さの一脚や三脚のケースが出ています)。作りも悪くないです。付属品を入れるポケットは無いですが、それはまぁ仕方ないです。それに私の場合は別の理由で付属品は別のものに入れようと思っていたので、その辺は気になりませんでした。お値段は忘れちゃいましたが、3千円くらいだったような気がします。この一脚ケースをEWIのケースにしている人は割といるようです。ただ長さをきちんと計っていかないと、後で頭が飛び出てしまうなんてことにもなりかねないですのでご注意を。加えて、少し余裕があるくらいの方がいいと思いますね。Amazonにもたくさんでているのですが、こういうものはできるだけ手に取って見てからの方がいいと思いますね。

上が自作した中袋(後述)、下がVelbonの一脚ケース。


2)中袋を自作する
 持ち運び用のケースは決まりましたが、いざ入れてみると、どうも裸のまま入れるのは気が引ける感じがしました。EWIの表面の塗装は割としっかりしているのでそれでも全然平気なんですが、少し柔らかめの袋があれば、それに入れてからケースに入れるということをするといいんじゃないかって思いました。とはいえ、そんなに都合のいい袋なんてあるわけないので、こうなると自作しかなくなります。

 ところで、私がEWIを手に入れた2か月前、家で買っていたインコが虹の橋を渡りまして、我が家ではちょっとしたインコ・ロスになっていました。そんな私が、EWIの中袋用にいい布はないかと立ち寄った手芸店で、インコの絵が柄になっている布を発見しました。これはかわいい。50過ぎのオッさんがニヤけるくらいかわいい。もうこれにしようってことで、私はその布と紐を買って帰宅。しかし帰宅して気づきました。我が家にはミシンが無い……。じゃぁ手縫い?となるわけですが、それもねぇ、ちょっと自信が無いのです。まぁそんなに不器用じゃないし、息子のボタン付けなんかは私がやっているわけでして、手縫いでもなんとかなるとは思ったのですが、とりあえず職場にミシンがあったのでそれを借りて作ることにしました。ミシンを使うなんて小学生以来です。実に40年ぶり。でもまぁ楽しんで作りましたよ。そのかいあって、見事(?)中袋の完成です。ミシンを借りた職場の女性に完成品を見せたら、「チャーミングですねぇ!」って叫ばれましたとさ。

インコ好きにはたまらんデザイン……って50過ぎのオッさんがときめいてます(笑)
で、こんな感じになりました。自己満足の世界ですな。

3)オプション、ケーブル類の入れ物は100均頼み
 付属品を入れるにはどうしたらいいかと考えた時、まずは100均に行ってみようっていうことで近くにある100均の比較的大きな店に行きました。まぁいろいろあると言えばあるんですが、どれもこれもなんかピンときません。でも探し回るうちに見つけました。100均なのに200円。でもまぁ結構これがいいんですよ。中のポケットにワイヤレスレシーバーがぴったり。ケーブル類もとりあえず入ります。充電器がちょっと無理やり入れている感じになりましたが、それでもまぁなんとか入りました。

 ちなみにこれ、もう一回り大きいもので300円するのがあって、そちらの方が良いことが後でわかりました。しかし100均で売られているものですから、タフネスはあまり期待できません。使い続けるとファスナーのあたりがすぐにボロになっちゃうんです。ですので、これは時々買い替えてやるのが良いという結論に達しました。なにしろ安いですからね。でもまぁ、意外に使えるものでした。リバーシブルなんで、内側に持ち手がついているのはご愛敬ってことで。

必要なものがひと通り入るのはうれしいものです。右上の細長いものは、マウスピースを消毒するためのアルコールが入ったスプレーです。あとは予備のバッテリー、精密機械用ドライバーセット、ケーブルを入れたりすることもできますので、このバッグでだいたい全部入りますね。

③      スタンドはあった方がいい


 スタンドに関しては、私の場合たまたまついてきたので良かったんですが、買った方がいいものでしょうね。と言うのも、EWIは吹き終わったら縦にしておいた方がいいと教則本にも書いてあります。中の唾液を出す意味合いがあるのでしょうね。このEWIのスタンドはだいたい3000円弱程度でSoundhouseで買えます。他にもあるのかもしれないですが、私が見たところではだいたいそれが一択ですね。
 このスタンド、最大の欠点というか、その欠点はEWI5000の欠点かもしれないんですが、「充電しながら立てておけない」のです。USBのソケットが先っぽにあるんでどうしようもないです。充電する時は仕方がないので横にするしかないですね。




④      ヘッドフォンっていうかイヤフォンっていうか


1)まずはイヤフォンから
 EWIはイヤフォンやヘッドフォンで聞けるので、周りに迷惑にならないのが最大の利点です。ではどんなものを使えばいいかとなるんですが、これはまぁ人それぞれとしか言いようがありません。Bluetooth対応じゃないので、Bluetoothイヤフォンは使えません。私の場合は、まず1000円もしないイヤフォンを買ってきて使っていたんですが、音はおせじにも良いとは言えません。とりあえず使えればいいやってことで(軍資金がそもそもあまりないというのもあります)それは数カ月使っていました。ただイヤフォンの場合だと、ちょっと耳に刺激が強いかもしれないです。その場合はEWIの出力を下げれば大丈夫なんですが、音色をちょこまかと変える人だと(私もそう)、音色によっては微妙に出力レベルが違うというか、聞こえ方が違います。そのたびに出力レベルを上げ下げするのは面倒です。人にもよりますが、私の場合はイヤフォンはちょっとやめた方がいいかなぁという結論に私は達しました。

2) ヘッドフォンがあったんだった
 そんなことをしているうちに、かなり前に買ったヘッドフォンを見つけました。DENON製のノイズキャンセリングヘッドフォンを持っていたんですよね。ずっと使わないままになっていたんですが、それをたまたま見つけて「なんだ、これを使えばいいじゃん」って思ったわけです。しかし出してみてビックリ。頭のところのクッションがボロボロ……。これはヘッドフォンにはあるあるなんでしょうけど、それにしてもひどい状態。でもこのヘッドフォンは結構いい音だったんですよね。なんだか諦めきれないってことで、これもまた調べました。すると、ボロボロになった部分にかぶせるカバーが売られていることがわかりました。やっぱりみなさん同じことを考えているようで、お気に入りのものを何とか使い続けたいと思うわけですね。そのせいかサイズもまぁいろいろあってどれがぴったりなのかよくわかりませんけど、だいたいこのあたりかなぁっていうのをAmazonで買いました。値段は700円くらいだったと思います。そしてこれが完璧にフィット! かくしてヘッドフォンが再生できたために、イヤフォンとはおさらばして私はヘッドフォンを使うことにしました。

こんなものが売っていたなんてね。ただちゃんと測って買わないと失敗します。


 ところが今度は耳当ての部分がボロボロになってきました。これはヤバいなぁと思ってメーカーに尋ねたところ、すでに生産完了で在庫もない、とのこと。でもこれは消耗品みたいなものなのだから、もうちょっと在庫しておいてほしいと思いますけどね。で、これもまたカバーがあるだろうと思っていろいろ検索。だけどなかなかいいのが見つからず、最終的に一番評価が高かったものを買いました。値段にして2000円少々。これは家電量販店で買いました。ちなみにサイズが二つあったので、自分に合った方にしないとアウトです。私はMで正解でした。お店にサンプルがあったことも大きかったです。ん? あ、これはEWIに関係なかったですね。


大型家電量販店だったら売っていると思います。



ちょっとピンボケですみません。伸縮性があるので汎用性は高いのですが、ある程度測ってから購入することをお勧めします。


 でもヘッドフォンにしたことによって、音がまろやかに感じました。イヤフォンっていうのはちょっと耳に刺激が強いんでしょうかね。私の場合はヘッドフォンにしてからはイヤフォンは使っていません。

3)ケーブルの類
 EWI5000からワイヤレスになったので、ケーブルは不要かと思いきや意外とそうではありません。後述しますが、私の場合はPCで伴奏を慣らしてそれをオーディオインターフェースを通して聴くという形をとっています。そうなるとEWIもオーディオインターフェースにつなぐことになるわけですが、いちいちワイヤレスレシーバーをつなぐのも面倒くさいわけです。ワイヤレスレシーバーはバッテリー駆動ではないので、コンセントかPCにつないで電源を確保する必要があります。そうなると準備したり片づけたりするのがひと手間かかるわけです。この歳になってライブなんてやることもそう無いとは思うのですが、万が一やるとなったら、あるいは気分的にワイヤレスな気分になったらワイヤレスで使うとして、普段はケーブル(この場合シールドともいうのかな)をつないだ方がいいということになります。

 ところでEWIには先端にUSB端子と標準プラグの端子があります。この標準プラグの端子にケーブルを指せば、ワイヤレスではなく有線で使えるようになるんですね。ワイヤレスはスイッチでオン・オフできますし、ワイヤレスだとバッテリーの消費がやや増えるということですから、どうしてもという場合を除いて家庭で練習するなら有線の方がいいような気もします。


右が標準プラグサイズのコネクター端子、左がUSB端子。充電するときはここにUSBケーブルを差すので、立てたまま充電できないのが難点です。

 そうなるとどういうケーブルが必要になるかと言うと、ギターのシールドというわけにはいかないんですね。というのも、EWIから標準プラグで出力する場合はステレオになっています。ギターのシールドはモノラルですから(ステレオのギターシールドは見たことないです)、その辺りが合わないわけですね。

 ところで、ステレオの端子にモノラルのプラグを使うと、当然右か左のどちらからかしか音が出ないという可能性があります。場合によってはモノラルの場合は左(もしくは右)だけにさせばいい、という機械もあるようなのですが、EWIの場合は端子が一つしかないので、どうしても片方だけの出力になってしまうようです(私は試したことないのですが、教則本にはそう書いてありました)。ですので、「ステレオ→モノラル」へと変換しつつ標準サイズのプラグ」という変換プラグを使うと言う方法もあると思うのですが、これが家電量販店に行ってもなかなか見つかりません。ミニプラグだと結構あるのですが、標準サイズとなると本当に店頭にはありませんので、Amazonなどで入手する必要があります。

 で、私はどうしているかというと、オーディオ用のケーブルで、ステレオ標準プラグから、赤と白の標準サイズのプラグで右と左に分かれているものにしました。それをオーディオインターフェースのキーボードをつなぐところに差しています。一応長さはそれなりにあったほうがいいと思いますが、練習用だったら3メートルもあれば十分だと思います(私は2メートルにしています)。標準で出力して標準でつなぐかミニプラグでつなぐかは人それぞれだと思います。ニーズに合わせて選ぶといいかと思います。これだと店頭には選択肢が結構あります。値段はいろいろだと思いますが、2千円程度で買えるのではないでしょうか。

この手のものはあまりケチらない方がいいかもしれません。音質とも関わりますからね。

 ちなみに、EWIのワイヤレスレシーバーだと、左の穴から出力させればモノラルになるんだそうで、アンプなどにつなぐのでしたらワイヤレスレシーバーを使うということになるのでしょうか。私は今のところEWI用のアンプを持っていないので、アンプに有線でつなぐとなったらまた考えないといけません。一度キーボード用アンプにつないでみたことがあるのですが、その時はワイヤレスレシーバーの左をギター用シールドでつないでみました。特に問題はなかったです。


⑤ 本体だけじゃダメよ

 本体を手に入れたからといってすぐに楽しいEWIライフが始まるわけではありません。とりあえずストラップやらケーブルやら必要なものがいろいろ出てきます。私のように管楽器未経験者の場合だったら、とりあえずストラップとヘッドフォン(イヤフォン)さえあれば始められるとは思うのですが、なんだかんだいろいろなものが必要にはなってきます。かといってサラリーマンだとなかなか自由になるお金もなかったりして、出費はできるだけ抑えたいという部分もあると思います。それに教則本やらPCやらいろいろほかにもまだあるわけでして、新しいことを始めると、それなりにいろいろかかりますね。

 ところで、EWI Soloはスピーカー内臓ということですから、ヘッドフォンなしでも自分の音を聞きながら練習できるわけですが、EWI5000だとそれは無理です。まぁヘッドフォン(イヤフォン)を使えばいいわけですけど、たまにはスピーカーで鳴らしたいという思いも当然出てくるでしょう。そんなときには、小型のスピーカーを使うという手もあると思います。

 ミニプラグのケーブルを一本用意しておくと、それをEWIのイヤフォン端子につなぎ、もう一方をAux端子のあるスピーカーにつなげばとりあえず音は出ます。私が使っているのはこれ。

横倒しになってしまってすみません。

 最近はBluetoothスピーカーが巷にあふれておりますが、Aux端子(外部入力端子)が無いものが多く、むしろAux端子があるものの方が珍しいかもしれないです。あとはCDラジカセのようなものでもいいので、Aux端子につなげば音は出るわけです。ただし、ちょっと音が小さいかもしれないので、普段音楽を聴く時よりもボリュームを上げないといけなくなります。EWIの出力レベルを上げればいいのかもしれないですが、その辺のバランスは難しいところですね。でも友人にちょっとデモで音を鳴らしてほしいと言われた時は重宝しましたよ。

 まぁそんなわけで、本体だけで始められるかと思いきやいろいろと出費がかさみます。本体価格プラス1万円くらいは最低でも想定していないといけないかもしれないですね。

 これ以外にもまだいろいろかかったわけですが、それについては次回以降へ譲ります。












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