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家族が病気にかかった話

我が家には17歳4ヵ月の猫がいます。
猫の名前はミント。
姉が大学の先輩から引き取ってきた猫でした。

引き取った当時は真っ白な猫で
2ヵ月の赤ちゃんでした。

今はほとんど茶虎柄ですが、
シャムのお母さんの血を受け継いで
顔黒に硬い毛並みです。

セキタが9歳の時からずっと一緒に住んでいます。
子どもの頃から目に病気があって片目が見えていませんが、
視力がなくても普通に生活できていました。

とても元気で筋肉質。
よく食べ、よく飲み、よく走り、よく遊ぶ
健康的な猫でした。

若い頃はムキムキでなで心地は良くなかったけれど
10を過ぎると筋肉よりも脂肪が目立つようになりました。

15を過ぎた頃には走る事がほとんどなくなり、
心配になり、病院に連れて行きました。
血液検査の結果、健康体で、特に異常はありませんでした。

16歳、定期的に見てもらった方がいいかな、と
病院に連れて行きました。
血液検査の結果、腎臓の機能が低下してきていると言われました。
しかし、病気まではいかず、健康に気を使った食事をするようにしました。
(姉が勝手に人間のご飯や缶詰をあげていてケンカしたりしましたが)

17歳、よく甘えてくるようになり、寝ている事が多くなりました。
もうそろそろ認知症が始まっていてもおかしくない。
いつ絶ってもおかしくない。
そうやって心の準備をするようになりました。

最近よく粗相をするようになりました。
トイレの前でしてしまうのです。
布団にもよくするようになってしまい、
頻度が多いので、観察していると
大量の水を何度も飲んでいました。

猫は本来砂漠の生き物と言われています。
砂漠で生きられるように
ほとんど水が無くても生きていけるのですが、
大量の水をがぶ飲みするという行為は
おかしい。そう思いました。

今日、病院に連れて行きました。
腎臓のろ過機能がうまく働いていないんだろうか、
と心配して、血液検査をしてもらいました。

腎臓よりも明確な病が発覚しました。
血糖値が異常に高い。
つまり、「糖尿病」です。

何もせずに放っておくと死期を早める病気です。

腎臓も悪くて、水分がうまく摂取できず、脱水症状が起きている
とのことでした。

こんなに悪くなっているなんて。

「糖尿病」は治りにくい病気です。
まだ、初期段階で活発に動いていますが、
このまま進行していくとケトン体が体に悪影響を及ぼして
徐々に元気がなくなっていく。そういう病気でした。
半永久的なインシュリンの摂取が必要です。

保育の授業に糖尿病についての勉強があったのでなんとなくは
知っていました。ほとんど人間と同じ病気です。

「治療をすぐに始めましょうか、しかし、高齢の猫ではあるので、
治療して治る保証はないです。」
と先生に言われました。
「そうですよね。もはや延命ですよね。」
と悲しくなりました。
「1/3の確率で血糖値が正常になる子もいるので、前向きに行きましょう」
とお言葉をいただきました。

明日から治療に取り掛かります。
診察が終わった後は待合室から涙が止まらず、
覚悟をしていたつもりだったのに
理解をしていたつもりだったのに
つもりだっただけなのに気づきました。

もう私にとっては小さな頃から17年間ずっと一緒に生活してきた
かけがえのない弟のような存在なんです。

しかし、きっと余命は2年も残されていないんでしょう。
私にできることはいっぱい愛して、
生きてきた証を記録することしかできないです。
もっと写真をたくさんとっておけばよかったな。
これからまだたくさん撮らないと。

闘病生活は無理に強いているのかもしれないし、
人間のエゴかもしれないけれど、君と少しでも一緒に生きていたいんだ。
ごめんね。もう少しだけ頑張って欲しい。

写真は誰かの生きた証にもなるって気付けた。
きっと私は生きている限り写真を撮り続けます。

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