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サポートに回って気付いた想い/青木和 Vol.2

◆Vol.1から続く

積水化学女子陸上競技部に入り、
アスリートとしての道を歩み始めた
青木和(あおき のどか)選手。

駅伝でも個人でも、より強くなろうとしていた
彼女を、予想外の症状が遅いました。
「足が抜ける」と言われる、病名のない、
陸上選手特有の症状
です。


イメージと現実の乖離

その症状が出始めたのは、
大学生活終盤からでした。

「大学の最後の方に出始めたのですが、実業団に入ってから、だんだん悪化した感じがあって。(足が)抜けながらも走っている選手が結構いると知り、自分も諦めずにやっていこうと決めたんです。抜ける症状を理由にしないで、できることをやりきって、それで無理だったら、その先を考えようと」

「まったく走れないわけじゃないので練習はしていましたが、目標に対して自分が進歩していると全く感じられなくなってきたり、できて当たり前なことすら必死にやってもできなくなっていきました。走ることを仕事としているのに、この状態なのは、続けるのが無理なんじゃないかなと感じるようになりました」。

走りたい、もっと強くなりたい。
その気持ちはあるのに、ついてこない身体。
乖離するイメージと現実

走ることに自信はあったけど、走れなくなった。
部署の方に応援していただいたり、
暖かい言葉をかけていただいて嬉しい。
自分が走っている姿を見てほしい気持ちもある。
でも、期待に応えられない自分がすごく苦しい

そんな葛藤を抱えて、彼女は今年の夏、ひとつの決断を下しました。


自分に貢献できることがある

「”足が抜ける”症状が、どんどん酷くなってしまって。練習もこなせない状態になって、『無理かな』と思いました。それで今年の夏、競技はやめたい旨を、野口監督に相談したんです」

ただ、チームと話し合う中で、
自分にも貢献できることがあるんじゃないか
そう思うようになりました。

自分が無理だからやめるのではなく、立場を変えてみんなを支える、チームに残って駅伝を目指すのはどうだ、と野口監督から話をしてもらったんです。選手としては走るのが基本ですが、違う立場で自分にできることがあるならと、裏方に回してもらいました。そこから、自分が走るより、みんなのサポート中心で活動させてもらっています」

今では、彼女の性格の良さもあり、
監督やコーチからも
「いてもらえると助かる存在」
として、
信頼してもらっています。

「本当は走ってチームや会社に貢献したい気持ちがあったのですが、それが何一つできず終わったのが、自分の中でもどかしかったし、不本意だった。このままチームを去るのも悔しいので、自分が貢献できているかわからなくても、何でもやろうと思っていました」

「でも、みんな実際にどう感じているか、わからなくて。だから、『助かってる』って言ってもらえたり、選手たちに『ありがとう』って一言かけてもらうのが、すごく嬉しかった。その気持ちがあるからこそ、ここまで続けられました」


サポートに回るようになった青木選手は、
ひとつ気付いたことがあります。

いつの間にか視野が狭くなっていたのかなって、思いますね。スタッフや監督・コーチ、色々な人に支えられて、選手の時は自分が走ることに集中させてもらっていた。以前から感謝はしていましたが、それはよく考えると、すごく有難いこと。今は、周りの選手の良さにも、よく気付くようになりました」。

彼女はサポートに回ることよって、
支えてくれている人、
応援してくれる人の存在を、
より近く、より強く、
感じられるようになった
のです。

※次週に続く

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