”5年後につながる基盤”ができた1年、になれば／野口英盛監督・横田真人コーチ対談2022-23 Vol.2

2022年度のシーズンを終えた積水化学。
実現できたこと、やりきれなかったことを
振り返る中、また新年度に向けて、
新たなチャレンジが始まります。

野口英盛監督と横田真人コーチたちもまた、
選手と一緒に挑戦を続けていくことが、
今後数年先に繋がると、信じています。

5年後につながる基盤をつくる1年に

――新しい1年が始まりますが、今シーズン達成するべきことは、どう捉えていますか

横田：駅伝優勝は変わらずで、新谷（仁美）のマラソン日本記録は本人が明確に言っているのでブレずに目指していくところ。卜部（蘭）も含めた二人は、パリ五輪の後に世界陸上2025が東京であるので、無理に世界大会を狙うより、数年後にしっかり結果を出すため何を準備するのか、話をしていきたいですね。鍋島（莉奈）は復活を印象づける走りをしてほしいです。

野口：チームとしてやらなければならないのは、もう一度チームのビジョンに対して、しっかり行動できているかを固めること。積水化学だからできることをチームで浸透させないと、数年後には”積水化学って落ちたよね”と言われかねません。この一年は、飛躍できるチャンスを逃した印象なので、新しい風が吹けばいいなと思います。

――新人に対する期待感を、教えてください

横田：めっちゃ期待してます（笑）

野口：やっぱり一年目は、新人が想定以上の結果を出してくれたり、個人の良さが出てくると、本当にチームが活気づく。新人が夏ぐらいまで動かないチームは、シーズン後半も苦戦したりするから、4月ぐらいから走りながらうまくやってくれたらいいなと思います。

――新しく、長澤キャプテンに期待することは

横田：色々な意味でプラスに変えて欲しいですね。競技でもっとやれることはあるし、チームを変えて欲しいという、2つのテーマがある。今はチームのビジョンや芯になる部分を作ってますけど、 結局それを体現するのは、みんなの行動と結果。その中で彼女が役割をこなしてくれたら、チームがすごく変わると僕らは思っています。でも大役だとは思うので、あまり焦らず。キャプテンになったからベスト出せとかではなくて、スタッフも選手も一緒に成長していく”5年後につながる基盤”ができた1年だったよねと、確信を持って言えればいいと僕は思ってます。

――選手たちにもそれぞれ挑戦がありますが、野口監督、横田コーチの今年挑戦したいことも教えてください。

野口：社内の取り組みを色々考えてるので、楽しみにしてください、かな。

横田：最近、走れるだけ走ろうかなって決めました（笑）。少しでも走れるうちに走って、アドバイスできたらなと思っています。

――選手たちも「野口監督は一緒に走ってアドバイスくれるから嬉しい」など言いますよね。

野口：世界に向けてはMGCがあったりブダペスト世界陸上、オリンピックもあるから、監督・コーチとしては上を目指していかないといけない。ただそれで選手たちが困ると良くないから、連携をしっかり取らないといけない。ちょっとしたトピックが出てきた時に対応できなくなってしまうから、それも含めて一緒に走っている部分は大きいかな。監督兼ランニングコーチとして頑張ろうかなと（笑）

横田：チームとしてはずっと選手にフォーカスして、変わっていこうみたいな話もありますけど、スタッフも一緒に変わらなきゃいけないと思う。だから、長いスパンで考えて成長していこうというのはチームとして大きな考え方だと思います。広い視点で、会社やスタッフも包括して、色々チャレンジできたらいいなと考えています。

――最後に従業員へのメッセージをお願いします

横田：社内外できちんと僕たちと一緒に楽しんでもらえるように、競技もそうですし、競技外でもそう。年間通じて結果を出していきたいというところは、変わらずに取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いします。

野口：本当にありがとうございます、というのはいつも通りですが、試合も有観客になったので、ぜひ現地にも応援に来て欲しいですね。陸上競技部からの発信で、社内に向けたイベントでも貢献・サポートしていきたいと考えています。近々発表できると思いますので、従業員との交流であったり、お役に立てる企画やイベントができればと考えています。

文：守本和宏／ナノ・アソシエーション
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