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色褪せない記録へのリスペクト

女子マラソン史上、2時間19分台で走った選手は
今まで僅か3人だけでした。
高橋尚子さん(2:19:46)、渋井陽子さん(2:19:41)、
野口みずきさん(2:19:12)の3人です。

そして、1月のヒューストンマラソンを
2時間19分24秒で走り、
史上4人目となる2時間19分台のタイムを
出した新谷仁美選手。

しかし彼女は、「今後どんなに素晴らしい記録が誕生しようとも野口さんや高橋さんを超える評価を得ることはできない」と話します。

走ってみて改めて感じた偉大な記録

ヒューストン・マラソンで新谷選手の
ペースメーカーを務めた新田良太郎コーチは、
走りながら感じていたといいます。

「野口みずきさんの記録って、改めてすごい、偉大だなって思いました。
女子の先頭集団の前に車があって、そこにゴールの予想タイムが出ていたんです。最初は2時間18分台だったのが、徐々に19分台に落ちていった。それを見ながら、野口さんてこんな早いペースで走ってたんだって思いましたね」

当然把握していた日本記録のペースですが、
やはり、走ってみて実際に感じることは違いました。
 
「野口さんの記録は、ラスト5キロになってペースが上がっていて。ここからさらにあげるって、数字で見る以上に偉大な記録だなと、引っ張りながら思っていました」

シューズがフォーカスされていなかった時代の偉業

女子マラソンの日本記録が生まれたのは
2005年9月25日。それから18年。
シューズが進化し、走る技術が進化しても、
まだ、記録には届かない。
その偉大さを新谷選手は強調しました。

「2時間19分台を出したメンバーを見ると、私がどんなにタイムを出しても、 3名の方々の評価を超えることはできないなと、感じる部分があります」

「今の時代はシューズも大きく進化していますが、野口さんたちが日本記録を出したあの時代は、シューズがそこまでフォーカスされていなかった。今、これだけシューズや技術が進化しても、人間が追いついてない状況になっている。その段階で出した2時間19分台なので、出した記録に対しても自己評価としては、皆さんが言うほど高くないです」

そう語って、偉大な先輩たちへの
リスペクトを示しました。


「結果成績はもちろんのこと、日本のマラソン界が注目されたきっかけや土台を作ってこられた先輩方の貢献は計り知れない。私が目指すのは記録のみ」

そう綴り、新谷選手は今年9月のベルリンマラソンで、
色褪せない偉大な日本記録の塗り替えに挑みます。



文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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