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いやさかリゾートの小さな革命

先生、がっかりしました。

「さやか先生の医療は、波動メインかと思ったら、結構、物質的なので、がっかりしました。」と言われたことがある。
がっかりするのは、自由だから、どうこうできない。勝手に期待され、勝手にがっかりされることが良くある。特に、ホメオパシーとか、フラワーエッセンスなどの自然療法に傾倒した人だと、このように感じられることがある。
「さやか先生にお会いできて嬉しいです!」とか「さやか先生に会えて夢のようです!」なんて人がいる。大変嬉しいことだが、ぬか喜びしないようにしている。なぜならば、アイドルに会いに来て、アイドルの私生活を見たらがっかりして、去っていくみたいなことが良くあるからだ。相手も傷つくようだが、私の方も結構傷つく。だから、無闇に、ぬか喜びしない。自分がアイドルだとは思っていないが、人が自分をどう見るかなんて、所詮、こんなもんだろうと思っている。

自然療法医としての私

私が自然療法と出会ったのは、どう言うわけか、外科医であり、バイオレゾナンス学会の理事長の矢山利彦先生だ。いかつい外科の先生が、漢方やら鍼灸やら波動医学やらを実践しており、エドワード・バッチ博士が系統立てたフラワーエッセンスを診療に取り入れていたのを間近に拝見したのが、自然療法との出会いだった。
それまで、「波動なんて、いかがわしい。」と受け付けなかった。なぜなら、私は、医学部6年間、すっかり西洋医学に洗脳されていたし、エビデンス重視のEBMを大学病院でもすっかり叩き込まれていたからだ。
さて、バイオレゾナンス医学がエビデンスがない怪しい医療かというと全くそのようなことはなかった。
今まで出会ったどの医療よりも、患者さんの体を本質的に診て、病気の根本原因にアプローチしていた。そして、そのリアルタイムのバイオレゾナンス測定結果こそ、エビデンスそのものだった。そのような医療は今まで出会ったことがないし、介入した結果をその場で検証できるなんて素晴らしいと思った。

フラワーエッセンスに出会う

お花のエッセンス?しかも、精油でもない、ハーブティーでもない。ただ花びらのエネルギーを転写した水を飲む?
そんなものが効くわけがないだろうと、普通の医者だったらそう思っても仕方がないと思う。
私のその一人だったから、よくわかる。
ところが、実際に自分で飲んだり、患者さんが飲んだ前後で、バイオレゾナンス測定すると、脳内ホルモンの状態が変化するのだ。そして、量子力学の視点から、それがとても理にかなっているので、診療に取り入れている。
私も毎日飲んでいるが、植物のエネルギーに日々助けられている。

私の訳のわからないこだわり

さて、そんな風にして、私は自分なりに自然療法、波動療法、分子栄養学、自分なりの基準で取り入れてきた。
そして、ふと気づいたら、とても傲慢な医者になっていた。
なんというか、とても美味しい料理を出す料亭なんだけど、too muchという感じ。お店に来る人は、もう少し、手軽で美味しいランチを食べたがっているのに、ものすごく手の凝った料理を出していて、私の料理が口に合わなければ出ていけばいいみたいな、感じになっていたのだと思う。もちろん、美味しい料理にぴったりハマって、常連客もいた。
特に、それが、波動医療に込められていた。言ってみれば、こだわりが強すぎてしまっていたのだ。

こだわりを手放す

矛盾しているようだが、私の強みは、プライドみたいなものにあまり拘りがないことだ。傲慢な医者になっていたと気づいたなら、方向転換すれば良い。
そんなこだわりを見抜いたのが、仲間の一人だった。
彼が、私に言ったのは、
「さやか先生、本質的なものだけを提供しましょう。」
「え?」
私の頭の中は、一旦真っ白になった。
一応、私は、開業して10年経つ院長だ。そんな新入社員に、私が提供する医療のこだわりなんて、分かるはずがないと、一笑することもできただろう。
ところが、家に帰った後も、私は、自分の脳がかち割られたように、衝撃を受けていた。彼の助言を受け入れることにしたのだ。

どんな素晴らしい技術でも、相手を喜ばせるものでなければ意味をなさない

もう一度いうが、私の強みは、プライドにあまり拘らないということだ。だから、今一度、自分が構築してきた医療を見直してみた。
こだわりの強い高級料亭ではなく、親しみやすいランチを出すカフェのように、クリニックのあり方自体を見直すことにした。なぜならば、医療は公共性が大切だから。
おそらく、他の業界においても、創業者のこだわりが故に、残存できなかった企業も一定数いるのではないかと思う。
顧客がいて、事業が成り立つ。顧客ニーズに対して、どのようなサービスを一定のこだわりを持って提供できるか。その届け方も、最初からドストライクではなく、変化球から徐々にストライクゾーンに入っていく方もいるから、注意を要する。それが、ビジネスセンスなんだと思う。医者というのは、ビジネスセンスはほぼない。技術職だから。無知の知。まずそれを自覚して、もう一度クリニックのサービスを再構成することにしたのだ。

私が残したい拘りとは?

世の中に受け入れられる形で医療を提供していくが、それでも私が残したいこだわりがある。それは、本当の意味で、「学びながら健康になる」ということ。そして、人間はエネルギー体であり、物質とエネルギー両面から医療を提供していくことだ。
開業後の色々な悩みの中で、その本質の追求へのパッションが分散していた。
このパッションを、医療の本質への追求へ向けていくことを決意したのだ。もちろん、病気の本質的原因の追求と、その人にぴったり合った治療法の提案はもっともっとこだわっていく。これは、医者人生ずっと続いていく営みだと思う。そこは私の生きがいだ。ただ、この拘りをビジネスに落とし込むときに、ビジネスセンスを要する。こだわりをオブラートに包みながら、多様な方法で、医療や社会活動として表現していく。それを仲間と一緒に表現していくことは、私のこの上ない喜びである。

仲間に恵まれている喜び

私が提供している医療の本質は何も変わらないが、定期的に大変革期を迎える。それでも、ついて来てくれる仲間に感謝している。
表現方法が変わるので、衝撃を受けるのは確かだと思う。それでも、その本質を共有できているからこそ、組織が強いのだ。
本質を共有し、かつ多様性のある組織であると自負している。
コンセプトを共有した上で、異なる個々の価値観を尊重したいと思っている。各人が個性を発揮しながら、緩やかなチームワークというのがとても居心地が良いのだ。
多分、クリニックに関しては、大変革はこれが最後のなると思う。診療体制のDX化も、診療メニューの構成も、最もシンプルなものに落ち着いた。根拠のない直感だが、今までぶれていた部分が、本質的に根を下ろしたと感じている。

いやさかリゾートの目指すもの

いつの間にか、みんなが健康に幸せに生きてくれたら良いなあと思っている。そのきっかけになるようなクリニックであり、サロンであったら良い。ブログや動画配信もその一環だ。
押し付けがましい、こだわりの強い医療ではなく、もっと自然なものでありたいと思っている。
所詮、医者が病気を治すのではないのだ。私たち医療者は病気治しであれ、人生の幸せ探しであれ、サポートしかできない。
だからこそ、私たちがまず、幸せに楽しくお仕事していこうと思う。
ちょっと力を抜いて表現してくことになるかな〜って思っている。

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