見出し画像

これまでで一番怖かった質問とは・・・

恐怖の質問ここ数か月は転職活動をしておりました。仕事と転職活動の両立は大変でした。特に面接対策に苦労しました。自分の業務をいかに言語化するか、深堀の質問にどう対応するかなどかなり時間を掛けました。その甲斐あって、どんな質問が飛んできても答えられるようになり、無事に内定をいただきました。転職活動で様々な質問をされましたが、準備をすれば答えられるようなものばかりです。しかし過去にどんなに準備しても答えることが難しい質問を投げかけられた話をしましょう。

大学時代はジャーナリズムを専攻しており、日本のホットスポットに行くことが多々ありました。東日本大震災の被災地、日本最大のドヤ街で知られる大阪の西成、元受刑者との対談など非常に良い体験をしました。その中でも最も刺激的だったのが沖縄普天間基地への訪問でした。


私が普天間基地を訪問した時は、辺野古基地への移転を巡り日本全体が揺れていたタイミング。そのようなセンシティブな状況の中での訪問に嫌な雰囲気がプンプンしていました。手続きを行い、普天間基地の中に入ります。そして講堂に集められて、米軍基地の広報と思われる男性と、アメリカ人軍人の2人から説明を聞きます。普天間基地の歴史から日本における普天間基地の役割などをざっと1時間ほど経過し終了しました。世間で問題になっているような環境問題や騒音問題、オスプレイ墜落事故などのことを上手くスルーされた説明に違和感を覚えつつも、昼になったので食堂でハンバーガーを食べることにしました。

説明してくれた広報と軍人さんも一緒に食べることに。特に質問することもなく、尚且つ向こうの軍人さんは日本語が話せませんので、ニコニコしながら一緒にハンバーガーを食べていました。食事も終盤に差し掛かり、このまま何もなく終わると思っていた私の後ろを誰かが通る気配がしました。後輩が私の後ろを通り、軍人さんと広報へ向かっていってたのです。

後輩は拙い英語で軍人さんに質問しました。「基地から出る騒音や墜落事故で、周辺住民が迷惑しているがどう思うのか?」「なぜ国外じゃなく同じ沖縄県の辺野古に移転するのか?」・・・。誰しも思っているが言えないような質問を当事者へ投げかけたのです。その質問をしたことに驚いてしまって、軍人がどのように答えたのかを聞き洩らしてしまいましたが、たぶん当たり障りのない答えだったのでしょう。

かなりセンシティブな質問を投げかけられたので、軍人さんもスイッチが入ったのでしょう、カウンターのような質問を私たちに投げ返したのです。「君たちはロシア・中国をそれぞれどう思ってる?」 その質問を聞いたとき、背筋が凍りました。もちろんアメリカはロシア・中国を警戒していますが、そんな怖い質問を私たち学生に投げかけるかと。ここで下手な回答をすれば「日本の学生は〇〇と言っていたから、このような作戦をしよう」となりかねないのではないかとひやひやしました。その質問に苦笑いして回答しないようにしているうちに、食事の時間が終わりました。


「君たちはロシア・中国をそれぞれどう思ってる?」 米軍の現役軍人から投げかけられた質問は、今までもこれからも一番答えにくい・怖い質問であり続けるでしょうね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?