南八ヶ岳縦走(編笠山・権現岳・赤岳・横岳・硫黄岳):2018/5/5~/6
今年は北アルプスの長めの縦走をしたい。となると、水場の無いそれなりの距離を歩くテストが必要だなーと思ってて、奥秩父か八ヶ岳縦走をやるべきかと。奥秩父は行程が長くて休むのが難しい。となると短距離だけど、それなりに激しそうな南八ヶ岳縦走を。ソロ一泊二日で行ってきた。天気は晴れで、想像よりも満足感が高くて、恐怖に痺れた。
ベースウェイト 7.7kg
パックウェイト 水3l+ワイン750ml+食料でプラス5kgくらい?
GWで特急あずさが激混み。まあ、どうせ寝てるだけだから中央線普通で小淵沢へ。そこからタクシー3,000円くらいで登山口の観音平まで。車はそこそこいっぱい。タクシー出ると風が強いし、かなり寒い・・・あー!ダウンパンツ持ってくるの忘れた・・・
とりあえず編笠山を目指して上がっていく。基本無補給を想定して水を多めに持っているのでいつもより明らかに重い・・・が、辛いってほどじゃない。風が強いことの方が気になる。途中看板に「雲海を超えて編笠岳へ」ってサインが出てきて、んなオーバーな。誇張表現だし、雲海って標高でもないでしょ。って思ってたら、そういう場所があるのでした。
途中、学生さん団体を抜いて、編笠山頂上に。絶景でうおおおおおおってなるけど、風が強くて寒い・・・とにかく飯食わないとパワーが出ないので少しでも風を避けられるところで食うけど、ひえひえ。
これから登っていく右が権現岳、中央に赤岳が見えます。と、遠い・・・
権現岳側に降りてくると、人みたいな顔した「遠い飲み屋」で有名な青年小屋。ここでダラダラしたい誘惑に盛大に駆られる。小屋から5分くらいの水場もチェック。もう1l消費しているので補給。満タン。
権現岳に向かって上がっていく。途中、ノロシ場まで来ると、目の前に権現岳がドーンと来る。
はーーー岩の塊・・・とにかく登るしか無いので、ガンガン行く。ピーク。
素晴らしい眺め。でもまあ、遠いよね。
明日朝一で登るつもりの赤岳、奥に横岳、硫黄岳が見える。その光景の迫力にテンションが上がりつつも、あ、あそこまでいくの・・・とちょっと引く。
そして、今日目標のキレット小屋が全く見えないことに不安を覚える。まさか急に無くなったりはしないよね・・・
権現岳小屋が稜線に浮かんでる。キレット小屋が無くなってたらここまで戻るのかよ・・・
今からここを尾根伝いに進んでいきます。強風が吹き付ける中、十数キロの荷物背負って通るところか・・・
途中、初日の核心部とも言えるかなり長い梯子降り。なんかあるとは聞いてたけど、風が強いので怖さがすごい。
なんとか落ち着かせてクリア。そこから先、さらに風が強くなる。逆からたま~に人が来るけど、完全防備して震えてる・・・
急に残雪が深くなってきて、それでもキレット小屋は見えず・・・ずんずん進むが踏み抜き天国になって危ないし何度か滑った。チェーンスパイクの付け所が分からん・・・そろそろ着けるか・・・と思ってたらおもむろにキレット小屋が出現。ホッとする。
さきに寛いでたおじさんと少し話。残雪で足を軽く捻挫してしまったようで明日の赤岳は断念して引き返すかも・・・と。大事には至っていないようで良かった。
とにかくテント張って、夕日を見に行こう。風が邪魔してなかなか張れなくてもたもたしてたら、上の段に女性陣がテント張ってた。逆から来たそうなので残雪状況を聞くとキレット小屋近辺と、赤岳から向こうがアイゼン必要とのこと。
近くの小高いところに夕日を見に行くついでにチェーンスパイク着けて雪の状態もチェック。
日の出前に登る赤岳がどどーん。と。
いや、これほんとに大丈夫か・・・岩岩すぎてルートもよくわからん・・・
夕日はイマイチ。さっさと夕飯食べて、寝る。ちょっと最近ヤマメシがうまく感じなくてこれは大きな課題。これまでセブンイレブンのチルドお惣菜原理主義者だったけど、なんか違う。初めて試したビーフシチューとパンは良かったけど・・・なんだろうな、体力がついてきて前ほど強い空腹感が発生しなくなってるのかな・・・
お酒飲んでシュラフに入るが、相変わらず風が強い。夕日に見たあの岩山に、この風の中十数キロの荷物抱えて本当に登るの??マジで?やばくない???って悲観と、でも、風の割に気温がそこまで落ちないし、体感的にもブルっと来ないので、まあ大丈夫でしょという楽観が相まってウトウトするだけ。
2時に目覚まし。てんくらがCじゃなかったら登ろう。スマホみる。「A」はい。決行。そうと決まれば荷物まとめて赤岳に。一昨年に見た雲海&朝日を思い出してテンションを上げる。
が、まあ、ワンミスで死ねるなかなかの崖。暗いし両手も使ってよじ登って行くような状況が続く。写真は無いですが、ゼーゼー言いながら、一人ではっきりと「落ち着け・落ち着け」って声に出して着実に一心不乱によじ登っていく。日の出までの時間がギリギリなので焦るのと、焦ったらアウトのせめぎあい。偽ピークに騙される。空気もイマイチ入ってこない。先週、金峰山登っておいてよかった。たぶんマシなはず。
この写真では全然わからないですが、岩の塊を這い上がってきた。
日の出。山頂。間に合った。誰も居ない。快晴の赤岳でそんなことあるんだ。朝日はもやっててイマイチだけど、誰も居ない頂上でゆっくり朝飯して横岳に向かう。残雪が多い。落ちたらアウトな場所がちらほら。
地蔵の所まで来て振り返る。雪まだ多いですね・・・
横岳の途中、爪なしだと危ないところがいくつか。ツボ足で突破していた人いたけど、ちょっと無謀なんじゃ・・・とりあえず横岳到着。
振り返ると南アルプスを背景にずっとつなげてきた山が全部見える。最高だ。硫黄岳に向けて歩き出す。
これが大同心か。初めてきちんと見た。
硫黄岳への稜線が一番の風。かつ疲れが足に来ていて、少しでも登りがあると息が上がる。ケルンが等間隔で並んで、同じようなサイン(↑硫黄岳山頂)が出てくるたびに「分かってるわ!!!」「登ってんだよ!!!」って悪態つき出す。
とうとうだだっ広い頂上に。風が吹き荒れてる。ケルンで風よけしつつ、ルート確認。朝からほぼ決めてたけど、この先の根石、天狗はこの前も回ったし、それを含めるとバスがギリギリなので無し。赤岩の頭経由赤岳鉱泉で帰る!!帰る!
いちおう恒例の爆裂火口
ただ、11時20分初のバスはCT通りだと完全にアウトで、次が2時間後。なので飛ばす。が、赤岳鉱泉までが意外に残雪。けど時間がないのでそのまま突破。
赤岳鉱泉のアイスキャンディ初めて見た。
いつも行者小屋からなので、北沢は久しぶりだけど、川沿いでいいな。全然苦にならない。あっという間に、美濃戸口まで。バス余裕で間に合って、甲府まで電車で戻って喜久乃湯温泉に入って四文屋で梅シロ割で撃沈。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?