時代劇レヴュー・番外編⑨:大明帝国 朱元璋(2006年)

明の太祖洪武帝・朱元璋は、中国史の皇帝の中でも一際、と言うか、一、二を争う強烈なキャラクタだと思うのであるが、日本では今ひとつ知名度が低いのが惜しいと思う(世界史の教科書では登場するが、メディア受けしないのか、あまり歴史番組や書籍でも取り上げられる機会が少ないように思う)。

そんな朱元璋の生涯を描いたドラマが、2006年に放送された「大明帝国 朱元璋」(原題「朱元璋」)で、こちらは日本でもDVDがリリースされ、BSなどでも過去に放送されている。

全46話、中国の歴史ドラマとしてはそこまで長くないが、朱元璋の生涯を余さず描いている。

朱元璋を演じるのは胡軍(フー・ジュン)で、日本では映画「レッドクリフ」で超雲を演じたことでそれなりに知名度があるだろうか。

朱元璋と言えば、猜疑心が強く複雑怪奇なキャラクタで、晩年は大規模の粛清を度々起こしたこともあって非情な独裁者の印象が強いが、本作でも結構前半の方から、容易に部下を信じず絶えず監視しているような、猜疑心の深い「暗い」部分が見え隠れしている設定で面白く、英雄然とした朱元璋も、猜疑心の深い朱元璋も、ともに胡軍がうまいことはまっている。

ちなみに、私はこの作品を数年前に少しづつレンタルDVDで見ていたのであるが、ある日突然店頭から片付けられてしまい、実は明を建国してしばらくしたあたり、全体で言うと半分ちょっとが終わったくらいで止まってしまって全話見られていない。

そのため、むしろ「見どころ」である晩年の朱元璋の描写はまだ見られていないので、今後後半部分も見ることが出来たら改めて加筆したいと思う。


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