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日本人だけが機内で頼む飲み物

世界中にフライトをしていると、機内でお客様からリクエストされるお飲み物にお国柄があらわれます。

ご想像の通り、一番リクエストの多いものはお水です。

お水ひとつをとっても、冷たいものを好まれる国の方と、常温水を好まれる国の方と、更にはお湯を好まれる国の方とがいらっしゃいます。

炭酸水か普通のお水かというのもありますね。

中国の方が冷たいものを飲まないことは有名ですが、もちろん中国線の機内ではお湯ばかりリクエストされます。

中国のお客様はほぼ全員マイボトル(日本製の象印は大人気)を機内に持ち込まれ、乗務員にお湯を入れてほしいとリクエストされます。

白湯をお飲みになる方もいらっしゃれば、お茶の葉っぱがあらかじめ入れられている水筒にお湯を入れお茶をお召し上がりになる方もいらっしゃいます。

皆様水分補給をしっかりされるからなのか、機内で倒れるといったメディカルケースに中国線で出くわすことは滅多にありません。(私の運が良いだけなのでしょうか。笑)




さて、タイトルの日本人だけが頼む飲み物とはいったい何でしょうか。

日本線の機内で人気の飲み物は、ビールとワインとシャンパンです。

イメージ通りだと思います。

ここ数年はハイボールのリクエストも多く承ります。

それ以外で、たまに日本線だけでリクエストされる飲み物があります。


それは、冷たいお茶です!



わかります。

お水ではなく、冷たいお茶をぐいっと飲んで喉を潤したくなる気持ち。

特に夏の麦茶は最高ですよね。

日系航空会社ではパック入りの冷たいお茶をサービスされているようですが、残念ながら私の働く会社の機内では冷たいお茶は搭載されていません。

その為、温かいお茶を氷で割って冷たくしてからお出しするようにしています。

お茶の濃さや氷の入れ具合で味が随分違うので、美味しい冷たいお茶を作るのは実はなかなか難しいです。

もちろんサービスマニュアルにも載っていませんし、トレーニングで教わるわけでもないので、味に統一性もありません。

外資系航空会社の機内で冷たいお茶がまずかった場合、それは作った乗務員のせいです。どうかお許しくださいませ。笑




ちなみに、日本人のお客様にリクエストされるジュースで人気なのはリンゴジュースです。

東南アジアや南西アジアのお客様にはマンゴージュースが人気ですが、まず機内にマンゴージュースがあるとは思いませんよね。

ロシアと近隣国のお客様に人気なのは、トマトジュースです。

小さい頃から最も身近なジュースがトマトジュースなのだと、ウクライナ出身の同僚に教わりました。

もちろん、ウォッカはロシア線では言わずもがな大人気です。

ウォッカと同様に、コンニャック(ブランデー)もロシア便では人気があります。

機内では陸上よりもアルコールがまわりやすいのにも関わらず、そういった強いお酒を飲めるのは、さすがロシア人です。




夏も本番。

水分補給をしっかりされ、皆様どうぞご自愛くださいませ。

はやく皆様に冷たいお茶…ではなく、他の飲み物をお出しできる日が来ますように。(正直冷たいお茶は面倒なんです。笑)

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