🐇セカニホ読書ログ(随時更新!)

おすすめしたい本だけ残していきます。

1.古典本

古典は哲学、経済学、社会学と切り分けることができません。

国富論

開くページ開くページ、慧眼。18世紀に出版された本ですが、経済ってこうやってできてるのね、こうやって進化していったのね。。ということがわかる。

読み切るのは大変かもしれないが、章ごとの難易度は全然高くない。政治・社会・経済を結ぶ、超おすすめ本。

人生の短さについて

皆さん、日々反省しましょう。

人生は短いと嘆く人間は多いが、それは、自分自身で短くしているからだ。
多くの人が自分自身と向き合おうともしないで、年老いてからまっとうな生き方をしようとするが、それでは手遅れなのだ。

※光文社新書はkindleでセールやることが多いので、狙って買おう!

自省録

「ストイック」の語源となったストア派の哲人であり皇帝のありがたいお言葉集。セネカよりもポピュラーなのは、より細かいシチュエーションごとに短い言葉でまとめられており、ハウトゥ的要素があるからでしょう。1900年前の皇帝も同じようなことで悩んでいたんだな、と思うとちょっと笑ってしまう。

明け方に起きにくいときには、つぎの思いを念頭に用意しておくがよい。「人間のつとめを果たすために私は起きるのだ。」
もし君が同時に継母と実母を持っているとしたら、君は前者に仕えはするであろうが、しかし君が絶えずもどって行くのは実母のもとであろう。宮廷と哲学は君にとってちょうどこのような関係にある。

モナドロジー 他二篇

微積分法などを発見した数学者であり、それと同じ頭(思考)を使って哲学を行った、ライプニッツのモナドロジー(単子論)。神は存在するのか、世界がどのようにできたかなどについて論じ、この世のものの中には原則的なものがあるのではないかと疑うことで、現在でいう原子や分子に近いものを予見している大天才の著作集。

モナドロジーは以下の一節から始まる。

私たちがここで論じるモナドとは、複合体のなかに入る単純な実態に他ならない。単純とは、部分がないことだ。

そして、一節ごとに論理を積み上げていく極度に洗練されたスタイル。なんというか、一途さを感じて、読むと心が洗われます。(ウィトゲンシュタインの論理哲学論考(1910年頃)のスタイルを200年前から作り上げていた。)

私が気に入ってるのは、モナドロジーで理論体系を理解した後に読んだ、ゾフィー・シャルロッテ宛書簡の一節。

世界の始まり以来、未来もずっと、つねにすべてはここと同じようであり、将来もそうであり、事物の根底においてすべては現在と同じようであること、しかもそれはさまざまな存在者についてばかりか、一つの存在者をそれ自身と比較しても言える、ということです。
私がここでいうのは、一つの実体であり、動物の群れや魚でいっぱいの池のような単なる実体の寄せ集めではありません。…(中略)…養殖地での魚と魚のあいだの水のなかのように、空隙のなかにも、もっと微小な別の生き物たちがいますし、こうして事態はどこまでも同じで、空虚はありません。

ここを読んだときには世界の「美しさの理由」が分かったようで、大興奮しました!この美しさがわかる人がいたら、ぜひセカニホと話しましょう。

2.お金本

投資家が「お金」よりも大事にしていること(藤野英人)

日本人はお金が汚いと思っている。だからお金の話を避け、そのせいでどんどん貧乏になっていってても”清貧”だと言って強がってる。でも本当はお金が大好き、現金が大好きで、お金に賢くないからたまに投資してもすぐに騙されて、しかもすぐお金を引き上げちゃうせいで投資先を苦しめたりもする。それは、「自分は清貧だ」と思いながら汚貧である状態だと言えるのかも。。。そうではなくて、「清く豊か」、清豊を目指していこうよ、という主張。死んだお金に執着するのではなく、お金よりも大事なもの(というより、お金を「生きたもの」にする何か)を見つけようという主張には衝撃を受けました。

他、めちゃくちゃ働くのに仕事は好きじゃないとか、人には優しいのに寄付はしないとか、日本人に染み付いた矛盾や、日本人に限らず精神的に貧しい人が抱える矛盾(谷底の神父の話)を指摘されているので、皆読んで一回ガツンと殴られてほしい。

投資家みたいに生きろ(藤野英人)

藤野さんの最新本。投資家「みたいに」生きるとは?それは、自分の時間の使い方について常に真剣に考えるということ。すべての行為の前に「これって投資?それとも浪費?」と自問自答することなどを通じ、自分らしく生きるためのスタイルを身に着けること。

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方

橘玲さんのお金本。ブルーオーシャンを見つけるとか、一攫千金を狙うようなリスクの高い方法ではなくて、市場の利点や市場の歪みを正しく把握し無理なく賢く金銭的に裕福に生きる、そのための考え方を示してくれている本。

3.健康本

「腸の力」であなたは変わる(原題:Brain Maker)

腸が荒れると体内のあらゆる箇所で炎症を起こしてします。それだけでなく、脳に直接悪影響を及ぼし、なんと、自閉症の原因である可能性が高い。。。そんな衝撃的な事実を豊富な研究事例から紹介。腸を変えれば体内の炎症は解消し、脳機能も強化される。一見前衛的ですが、「プロバイオティクス浣腸」によって自閉症症状が大幅改善された事例が紹介されていました。

やること:①プロバイオティクス(乳酸菌、発酵食品)の摂取 ②プレバイオティクス(食物繊維)の摂取 ③炭水化物を減らし、良質な脂肪を摂取 ④ポリフェノールの摂取(ワイン、紅茶、コーヒー、チョコレート) ⑤水道水はろ過(塩素は敵) ⑥季節ごとなど定期的な断食(脂肪⇒ケトン体⇒βHBAの生成を促す) 【すべて実践しています】

次の本でも同様の事例が掲載されています。

あなたの体は9割が細菌

病気になって抗生物質の大量投与で一命を取り留めた筆者が、その後、原因不明の不調に苦しめられた経験を経て、腸内細菌の生態系(マイクロバイオーム)について調査した本。後天的自閉症児の親がなんとかして原因を見つけようとした執念のストーリーはこちらの本でしか読めません。

D・パールマター氏は神経科医で栄養学会員、A・コリン氏は進化生物学の博士号を持つ科学ジャーナリストです。

100の科学的メソッドと40の体験的スキルから編み出した最高の体調

メンタリストDaiGoの尊敬する鈴木祐さんの本。腸内環境の話も含めてより広い観点で、「文明病をいかに克服するか」という切り口の本。How toに近いですが決して浅くはなく、実践しやすい施策が盛り沢山です。

優先して実行すべきは、自然に触れること。

4.スキル本

問題解決プロフェッショナル「思考と技術」

大学院で読んだ本。人事コンサル会社に入社することもあり役立った。一見難しそうだけど何のことはない、2つの思考「ゼロベース思考」「仮説思考」と、2つの武器「MECE」「ロジックツリー」を丁寧に解説して、それらを組み合わせて「ソリューション・システム(解決のやり方)」を考えてみようという本。ちなみに通常、顧客である事業会社さんはこれだけでも全くついてこれませんので、もっとソフトに優しく丁寧に、MECEな部分は省いて伝える必要があります。。。(後で必要なのでちゃんとMECEにやっておくこと)

考える技術・書く技術

問題の定義、構造化、解決策の発見のための本。通称ピラミッド本。血肉の通っていない本のように思われているが、実は実際のビジネス文書を取り上げたり、ロジックをもとにストーリーとして伝えるための手法も載っているので汎用性は非常に高い。

ひとり10万もする様な研修も受けたけど、正直この本読んでれば知識として新しいものはなかった。チームでのワークには、目新しさはあったけど、、実際の仕事で訓練するほうが兆倍大事です。

会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方

会計クイズで大人気、@ote_walk(IG)さんの本。会計は楽しい!同じ業種でもビジネスのやり方は全く違うなど、クイズをやりながら学べます。

5.子育て本

積極的に学ばなければ、あなたの偏った趣味と癖と気分で育てることになる。

マンガでよくわかる 子どもが勉強好きになる子育て

何よりも、マンガの質が高い!シチュエーションが一番わかりやすいし、最も汎用的な「ほめ方」「支援の仕方」が理解できます。

子どもの才能を伸ばす最高の方法モンテッソーリ・メソッド

ジェフ・ベゾスやマーク・ザッカーバーグ、藤井聡太棋士など錚々たる面々が受けた教育法。子どもは自分自身で学ぶことができる、というモンテッソーリさんの発見がベースになっています。

大人がやるべきことは、学びの「支援」。大人用の(巨人の)道具ではなく、子ども用の偽物でもなく、子ども用の本物の道具を与えてあげることなど、発見がいっぱい。(例えば、掃除機ではなく、小さいほうき。おままごとセットではなく、バターナイフでバナナを切らせてあげるなどをすれば「本物の体験」を通じて「本物の学び」ができる。)

また、モンテッソーリ園で使う教具は、家庭のおもちゃの一部としても取り入れられます。ポイントは、「学ぶ要素を一つに絞る」こと。大きさを学ぶなら、色と形は同じにする(ピンクタワー)など。

モンテッソーリはうちの子育てのベースになりそう。

マンガでやさしくわかるモンテッソーリ教育

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自分の3人の子どもと、モンテッソーリの考え方を取り入れながら向き合っていくストーリー。かなり駆け足ですが、年齢ごとの活用がよーくわかります。

マンガでやさしくわかるシュタイナー教育

世界2代教育法のひとつシュタイナー教育。感性、芸術性を伸ばす情操教育を高度に体系的に発展させた教育法という印象。本で読むだけだと、素晴らしい子が育ちそうではあるもののピンときませんが、実際に学校見学や学園祭に行ってみると感動するようです。

世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方 最高の教科書

各教育法の学校調査&潜入レポです。サラッとエッセンスをさらうことで共通項が見えてきます。子どもたちの声も豊富にあり、各教育者との対談では、著者がクリティカルな質問をすることで読み手も刺激されます。

0歳児に役立つことはほとんどないので、子どもが1歳~2歳になる頃に読もう。

3000万語の格差

こどもに注意を向けて、目の前で起きていることを言葉で描写したり、順番に説明してあげたりして、子どもにもしゃべる時間をつくってあげる。Tune In, Talk More, Take Turns、この「3つのT」が、子どもの脳にとってどれほど大事か。たとえ貧困家庭でも、話しかけられる語数が多い環境で育った子の脳はよく発達し、当然将来の可能性も豊かになる。

本書では、強い言葉は避けていますが、貧困家庭ほど言語環境も貧しい(語数が少ない)ことがほとんどであり、正にそのせいで貧困から抜け出せないという可能性を示唆しています。

99.その他

7つの習慣

ビジネス系自己啓発書の中では古典であり原典。私が一番付箋をつけた本。外部からの刺激に反応的に、思い込みで行動することなく、原則に従って行動せよ。そうすることなく理想的な生き方を実現することはできない。

実はエピソードは全て家庭内の話。それだけ家庭が安定し、家庭の中適切なリーダーシップとマネジメントがとれていれば、ビジネスでも成功しやすいということでしょう。

EQ こころの知能指数

IQ(Intelligence Quotient)だけでなく、いやむしろEQ(Emotional Quotient)の方が大事だよ、という本。

議論になると、「俺は頭がいい!ロジカル!冴えてる!お前はバカ!!」というようなことを言ってしまう人がいますが、だいたい実際はIQも低いです。が、実は問題はそこではなく、そういう彼/彼女らはEQが低い、または意識がないために、議論のゴールが見えていないことです。要は人の話を聞いて、考えて、一緒にゴールに向かっていくということですが、7つの習慣と同じく家庭内のコミュニケーション例が豊富なのでそちらを軸に読み進めていくとよいです。

無意識を鍛える

投資家思考は藤野さんの本などを読めば実践できるし、自然と身につけば「今の環境でよりよく生きる」ことが出来るようになると思う。しかし、視座をより高くもって、「自分にとって最高の環境とは?それはどうやって作ればいいの?」と考えるには、ビジネスコーチングを受けるような機会がなければ難しい(会社人の脳はそれほど暇ではない)。この本はそんなビジネスコーチングの考え方を、ワークとともに示してくれています。

帯にある5ステップというのは置いといて、1stステップのワークに何十時間でもかけた方がいいですね。<①1~30年後にどうなっていたいか ②過去のネガ経験を学びに昇華する ③未来の記憶を呼び出す ④毎朝夜のルーティーン ⑤未来に意識を向ける ⑥未来の自分(=本当の自分)と今の自分のギャップ>

著者が導いてくれるのは、「なりたい自分になろう、未来に意識を向けよう、想像できる未来は実現できる、むしろ今すぐ未来の自分(のメンタル)になれる、今すぐなれるということはそれが本来の自分である」ということ。これはこの本を読む前に、直接@shotaka(IG)さんからコーチングを受ける中で実感し、学んだことです。僕は多分、この本とセルフワークだけじゃ無理だったかな。

福岡市を経営する

自治体はここまでできるのか、、、今の日本で国、政府に希望を持っている人は多くないと思うけど、最早「日本国」や「自民党」という機関が機能不全に陥っているから。しかし!地方自治体だったらまだまだやれることは無限にある!と感じられる。テクノロジー導入、SNS導入によるコミュニケーションの高速化、緊急時の柔軟な組織編制(直轄組織編制)による超迅速な対応など、高島市長最高!!

日本で生きることに希望を持ちたい全員の必読書!

代謝建築論

建築みるぞー@kenchiku_miruzo(IG)さんのお勧めで読んだ本。建築を単なるアートや機能としてとらえるのではなく、さらに土着の文化などとも融合しつつ昇華した生命体として捉えるための著者の思考録。メタボリズム建築という、「代謝」つまり、その時その時によって最適な形に変化する建築を試みた先駆者のひとり。

残念ながらメタボリズムの方法自体は完全なる失敗に終わり、この本の中の出雲大社の庁舎は使い勝手が悪く本来の使い方はされなくなってしまいアート的な立ち位置に落ち着いている。また、都城の市民会館はいちども「代謝」されることなく高額な維持費を嫌忌され取り壊されようとしている。個人的にはその失敗例が頭にあるので、この本は大分醒めた目で読み進めてしまったけれど、メタボリズムは何が間違っていたのか?を自分なりに考えると建築、空間、都市開発等に対する強烈な思考ツールになり、いまの建築や都市開発をより楽しく捉えられる。

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