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SDGs 世界史

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国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)に挙げられた課題に対して、人類はどのように向き合ってきたのか―。SDGsと「世界史」の関わりを解説した史上初の試み。全文無料。
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#経済

【全文無料】 世界史の教科書を最初から最後まで 【#世界史教科書完全攻略マップ】

世界史の教科書って、わかりにくいですよね。 複数の「エリア」が組み合わせられる構成は、難解な“取扱説明書”のようでもあり、時代によって揺れ動く落ち着きのない “パズルのピース” のようでもあります。 とっても合理的に設計されている反面、そのつくりがきわめてややこしいことはたしかです。 しかしながらそうは言っても、どうしても教科書を使って勉強をしなければいけない方もいるでしょうし、機会さえあれば小手先ではなく真正面からガッチリと通史を学んでみたいという人も少なくな

10.1.1 世界最初の産業革命 世界史の教科書を最初から最後まで

人類の社会を「工業」中心のものに変える産業革命が最初に起きたのは、18世紀後半のイギリス(グレート=ブリテン王国)だ。 イギリスでは近世にはいって商工業がいっそう発達。 これまでにはなかったような産業ができたり、みんなで役割分担してものづくりに関わったりする中で、国内のマーケットがどんどん拡大していった。 また、スペイン継承戦争(1701〜1714年)で「大西洋の奴隷貿易」に参加する権利を得たことも、イギリスの商人や投資家に莫大な利益をもたらすこととなる。 「もうかった

9.2.3 奴隷貿易と近代分業システムの形成 世界史の教科書を最初から最後まで

大西洋の奴隷貿易 アフリカ大陸では、中世のころからイスラーム商人が東アフリカ沿岸で奴隷貿易をおこなっていた(インド洋の奴隷貿易)。 イスラーム商人は獲得した奴隷をインド洋周辺に輸送し、富を築いていったのだ。 しかし、「近世」(初期近代、1500〜1760年頃)の時代に入ると、ポルトガル人がアフリカ西海岸の探検をすすめ、西ヨーロッパ商人が西アフリカ沿岸諸国から奴隷を買い付け、アメリカ大陸に輸送する「大西洋奴隷貿易」(アトランティック=スレイヴ=トレード)もはじまる。 おも

ESG投資の教育体制整備を

以下のように「ESGスピークアウト」という連載を始めました。第1回ではタイトルのようなテーマをここ数年でのESG投資の拡大とともに取り上げています。 日常業務を通じて機関投資家と接すると、ESG投資の基本について認識不十分、誤解がある、と感じることがあります。例えば、ESG投資は手法が多岐に亘っているにもかかわらず、一部の手法のみをESG投資全体と捉えている場合があります。 別の言い方をすると、ESG投資を法律への遵守と同様に、一定の固定的な方法論があると考えているという