見出し画像

【投資の極意】【企業の価値とは】


【投資の極意】


投資の極意とは何でしょうか?!
先に答えを言いますが、



「安い時に買って、高い時に売る」


そう、たったこれだけです。


株式投資を始めて、ある程度、年数が経ってくると、そんな簡単なことが、滅茶苦茶難しいと理解できます‥


100円で何かを仕入れて、積極的に50円で売る人はいないと思います。

でも、株では何故かこの商売をしている人が、大勢います。



そうならない為に、安く買う必要が出てきます。
安く買う為には、何が安いのか、本来の価値はいくらなのか知ることが重要です。



何かが10円で売られていたら、確かに安いかもしれません。
でも、それが生ゴミだったら安いけど、10円の価値もないのです。



そして、同じ50円で仕入れるのなら、100円で売れるものより、150円で高く売れるものを、仕入れたいですね。


画像1

【企業のお値段とは】



買い物する時に、価格がいくらか、値札を見ると思います。
株の場合は、企業の値札を見ないといけません。


上場企業の場合、企業の値段は時価総額と言います。



そう、株を買う時に、まず見る値札は、株価ではなく、企業全体のお値段が分かる時価総額なのです。


時価だけあって、常に変動しています。
ふらっと入ったお寿司屋さんで、値段が時価と書いてあったら震えますね。。。




前回の記事に引き続きスターティアを例にご説明します。



時価総額はヤフーファイナンスで、企業名を検索するとすぐ書いてあります。



スターティアの時価総額は、※2021年1月24日現在、106億6千万円です。
株価は1,041円。


時価総額は株価(一株の値段)×発行済株式数で決まります。



(例)スターティア
一株の値段 1,041円 × 発行済株式数 10,240,400株 = 106億6千万円
当然ですが106億6千万円となります。



株価1,041円は、枝の部分で、木の部分(時価総額)が106億円ということになります。

画像2


株価は、常に変動しますが、発行済株式数は、基本変動しません。


株式の発行数は、企業ごとに大きく違い、上場したての企業は100万株前後、三菱UFJ銀行のように135億枚も発行している企業もあります。



ちなみに、日本で一番お値段の高い企業は、約25兆円の、皆様ご存知トヨタ自動車です。

【高いのか、安いのか】


なるほど、企業の値段が106億円と分かって、良かった良かった。
さあ買おうではないのです。


この106億円って安いのか、高いのか分かりますか?!
何と比べたら高いか、安いか分かりますでしょうか?!



企業の場合は、時価総額を本質的な企業価値と比べないといけません。
しかし、時価はすぐ分かるけど、本質的な価値は謎に包まれています。


安いと思って買った時価総額106億円の企業の本質的価値が50億円だったらショックですよね。



急に、時価総額、本質的な価値、時価とか色々言われてもなんのことか分からないと思います。


ここで、一旦、安く株を買うためのロードマップを示します。


1、時価総額を調べる
2、企業の本質的な価値を調べる
3、企業の本質的な価値より、時価総額が安いか比べる

4、時価総額が、本質的な価値より安いのなら、株を購入する
5、安く買ったのだから、いつか高くなった時に売る
6、儲かる


我ながら何て雑いプランだ。。


ちなみに、本質的な価値を、ファイナンス用語的には「企業価値」と言います。



企業価値と、市場価格である時価総額は、基本的には同じと思って頂いても構いません。



当然ですよね。
100億円の価値があるピカソの絵は、市場でも100億円で売れるはずです。
1000億円で売られていたら、詐欺ですよね。。
ここでは、絵が企業価値で、市場の価格が時価総額です。



しかし、稀に価格と価値が、大きくかけ離れる時があります。

それが、今みたいなバブル時か、リーマンショックが起きた世界中が大不況の時です。



具体的に、バブル期は本来100円くらいの価値がない企業が、200円とか、下手したら1万円くらいで売られています。



逆にリーマンショックの時は、100円の価値がある企業が、30円とかで売られていたのです。



ただ、これは短期的なもので、大きく離れると必ず是正が入ります。



つまり、バブルの時1万円であった価格(時価総額)が、本来の企業価値100円に近づくということです。




以前の記事でも話しましたが、世界中の投資家が血眼になって、お買い得な企業を探しているので、安いものは買われますし、高いものは売られるからです。




つまり、短期的にはおかしな価格がつくこともあるけど、長期的に見れば企業価値の価格に、会社の値段(時価総額)が追いつきますということです



※ここまで企業価値と株式価値(時価総額)を同じとして話していますが、
ファイナンスを本格的に勉強する人のために、厳密にお話ししますと
企業価値=株式価値+負債価値です。
借金も企業の価値を高めてくれます。
本記事では、これ以上、掘り下げませんが本格的に勉強する人は専門書を読んでみてください。


そうか、分かった、じゃあ企業価値を計算して、時価総額と乖離したものがあればお買い得ですねとなりますが、、、



え、そういえば時価総額はヤフーファイナンスですぐ分かるけど、企業の本質的な価値ってどうやれば分かるのという疑問がわくと思います。




実は、企業の本質的な価値を計算する事は滅茶苦茶難しいのです。



勿論、有名な公式はあるのですが、そんなものは役に立ちません。
公式さん、役に立たないなんて言ってすみません。。。



会社が持っている資産に基づいて計算するのか、はたまた成長性に基づいて計算するのか、※将来の利益や配当を現在価値に割り引いて計算するのか、他の要素も含めて計算するのか、プロもいろいろな式を作って計算しています。




仮に完璧に、企業の本質的な価値を理解できる方程式というものを考えついた人がいたら、それは教えてくれないでしょう。。


何故なら、大儲けできるからです。



※利益を現在価値に割り引くというのは、何のことか日本語の意味が不明だと思います。私もそうでした(汗)
ファイナンスの勉強の肝で、話せばめちゃくちゃ長くなるので、また今度に説明を譲ります。




ちょっと脱線するのですが、
私の仕事上、ベトナムの企業を買ったり、出資した日本の企業を沢山知っていますが、とても、大変、よく、大変な目に遭っています。


決算書などで、企業の価値を基に査定するのですが、いざ蓋を開けて見たら、知らない借金があったり、資産として書いてあった車とか色々が、実は嘘だったり、約束した配当金を払ってくれなかったりするのです。



まさに悲劇。



会社の価値を調べるのは、やっぱり難しいです。。

画像3

【安く買うための結論】


ここまで読んで頂いたのに、結局、本質的な企業価値って分からないんだという、
何の救いもない結論になってますが、



ご安心ください!!



私達が毎日、チェックしている株価というのは、企業が持っている資産や、企業価値、将来会社が稼ぐだろう利益を先取りして、投資家が必死に考えたものが、価格として時価総額に現れています



そう、その時価総額は概ね妥当な企業の本質的な価値なのです。
それだと、安くなんて買えないじゃんと、お怒りが聞こえてきそうです‥




でも、簡単に、本質的な価値より、株を安く買うことができないということを理解するのが重要なのです。



そして、常にこのような事業をやっている企業だったら、この位の時価総額だろうなと、価値や価格に敏感になる事が大事なのです。



常に価値や価格を考えているからこそ、バーゲン品を見つけることができます。



でも、それだけではあまりに救いが無さすぎるので、安く買う方法をお教えします。


私が意識しているものは3つです。


○暴落してバーゲンの時
○企業の存在や価値が見逃されている小さな企業
○新しい事業が始まったけど、まだ結果が全然分からない企業



それぞれ、ご説明しますと、



・暴落してバーゲンの時


→説明するまでもありませんね、コロナショックの2020年3月に購入すれば、今頃全ての株価が上がっています。



・企業の存在や価値が見逃されている小さな企業


→スターティアのような、時価100億円というのは、株式市場で、非常に小さな存在です。



ファンドなど数億円、数十億円、数百億円と運用する投資家は、このような企業の動向をチェックしていません。300億円運用したいと思っても、100億円だとお金が余ってしまうからです。



逆にトヨタのような大企業の場合、世界中の投資家が一挙手一投足を見守っているので、ビジネスは調べつくらされており、本質的な価値と時価の差が生まれにくいのです。



つまり、プロ投資家が、ほぼ存在を認識していない小さな企業にこそ、価値と価格に歪みが存在するのです。



・新しい事業が始まったけど、まだ結果が全然分からない企業


→スターティアのこれまでのビジネスは、将来の利益額が非常に予想しやすいのです。株価は分かりきった将来の利益は、どんどん織り込んで、ある程度、適正な価格を示すため、大きく儲けることができません。


しかし、前回の記事で、ご説明したクラウドマーケティングの事業を開始しました。


これは、まだ成功するか失敗するかマーケットが評価を決めかねていると思います。


当然ですよね。


神以外、未来予知の能力はないからです。


つまり、うまくいけば、過小評価されている株価は、2倍、5倍、10倍になるかもしれません。


失敗すると半値にもなるかもしれません。



ちなみに、私が投資先を探す時に、時価総額100億円前後のものを探しています。



トヨタみたいに25兆円の企業が、50兆円の価値になるまで成長するのは難しいですが、100億円の企業が200億円の価値には、頻繁になるからです。



上場企業の中には、当然、時価総額20億円とかの企業もあります。


勿論、20億円が100億円になれば5倍で、大儲けできるのですが、そこまで時価が安いということは、倒産の危険もあると理解して、投資初心者は近づかない方が無難です。



前回、数式で話すと言っていましたが、カットしました。
P=d÷(1+r)+d÷(1+r)(1+r)+d÷(1+r)(1+r)(1+r)‥‥‥
とかが、急に出てきても、読者の方のニーズと違うなと思いました。
これからも極力、数式なしに説明して行きたいと思います。


仕事で遅くなっても、書く気力になりますので、LIKE、フォロー、シェア宜しくお願いいたします。

最後まで読んでいただき、有難うございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?