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【映画感想】ミッドナイトスワン

日本アカデミー賞を観てからずっとずっと観たいと思っていたミッドナイトスワン。キノシネマで記念上映があるいうことで観てきました。

本当に本当に劇場で観れてよかった。風景とかではなくて映画そのものの空気を、劇場だからこそ感じれた気がしました。

先程観てきたばかりで上手くまとめられる気はしないですがいまこの感情を忘れたくないのでここに書き留めます。


エンドロールで最初に思ったことは「そばにいてほしい、抱きしめてほしい相手が変わった」ということ。一果目線の感想ではありますが、それは凪沙が一果を自分を犠牲にしてまで守り、ものすごく大きな愛で包んだからこそです。

凪沙が一果を抱きしめながら言った「私たちは強く生きていかなくちゃならないの」の言葉通り、一果が強くなった姿を最後のバレエコンクールのシーンで観ることができました。


なんてことを美しく語るだけの作品ではもちろんなくて。
「そんな、そんな、、」「あまりに悲しい結末」「凪沙にもっと幸せになって欲しかった」「どうしてこんなことに」という感情をラストまで引きずって、何なら今もすごく思っています。

海で一果が舞うシーンは、涙が止まらなかった。感情の波に襲われるような感覚でした。、


これまで観てきた映画では、言葉や感動的なシーンで想いが溢れて泣いてしまうことばかりでしたが、この作品は一果が躍るシーン、一果と凪沙が踊るシーンなど、バレエのシーンでの涙が多かったように思います。音楽とともに、それまでのシーンや台詞を回想してしまう、バレエのシーンで考えさせられることが多かったです。役者さんたちの演技力が本当に素晴らしかったからでしょう。


さて、私の大好きな映画は「ミッドナイトスワン」と同じようにトランスジェンダーと子どもとの愛をテーマにした「チョコレートドーナツ」です。どちらも共通点は決してハッピーエンドではないということ。

LGBTQ +という言葉をよく聞くようになり、徐々に多様性を認めようという空気になってきている今でもきっと彼らの生きづらさはさほど変わらない。一刻も早く、作品の中でも、この世界でも、ハッピーエンドの物語が多く生まれることを願うばかりです。

#理解ではなく、愛し合って、当たり前にしていこう

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