「わがままな我が子に手を焼いています…」我が儘を脱する2つの秘訣 ①気持ちと行動
このタイトルに目が止まった方は、ご安心ください。もうすでに、お子さんがわがままを脱するために必要なものは揃っているはずです。
本当にお子さんが”我が儘”であったとするならば、「我が子がわがまま」だと感じていないかもしれません。なぜなら、わがままって結構わかりにくいからです。「イヤイヤ期」などと重なると、「あ~これはイヤイヤか…」と観違いしていまうからです。イヤイヤとわがままは似ているようで違います。イヤイヤは一時的なものですが、わがままは、下手をすると死ぬまで続きます。
今回は、全2回に渡ってワークをお渡しします。
1回目は、『気持ちと行動』について。
2回目の次回は、『本音を見極め、”しない”ことを決める』です。
この2回で、お子さんのワガママが実践前に比べて見分けやすくなりますので、対応もしやすくなります。ピンときた方はトライしてみてください。
わがままとイヤイヤの違い
まずはここから。これはあくまで持論ですので、あっているかどうかは分かりません。みなさんそれぞれ、考えるための参考程度に捉えてください。
わがままとイヤイヤの違いは、ズバリ。
大人を動かそうとするのかしないのか
これだけです。読んで字のごとく、我が儘。つまり「我の思うがまま」に、大人を動かそうとするのがわがままです。自分勝手と同意ですね。
イヤイヤは、超シンプルに表現すると「自己主張」です。一方わがままは、大人を動かすためにあの手この手を使うという、ある意味知恵のついた賢い技です。本当に「そうしたい!」とはちょっと違います。たとえば、
・泣く(しかしすぐにケロッとしたり、涙は流れていなかったり)
・だだをこねる
・自分が動かず「やって」「もって」とよくいう
・本当は簡単にできることを「できない」という
・人のせいにする
・さらりと嘘をつく
・力で解決しようとする
・強い存在の味方につく
・痛みから逃げようとする
などなど。これらは場合によっては”甘え”のようにも見えますので、そのあたりは意識が必要です。
気持ちに寄り添う
さて、ワークに入っていきましょう。
今回も、お子さんの我が儘に向き合うときのご自身の気持ちにまずは寄り添っていきましょう。カチーンとくることもありますよね。正直に、あるがままに出してみてください。
次に、あなたが「お子さんのわがまま」と感じる行動の裏にある、お子さんの気持ちに寄り添ってみましょう。感じてみましょう。「この子の本音はどこにあるの?」という感じです。たとえば、「アイスかって~~~!!」とだだをこねている場合。この子は本当にアイスが欲しいのでしょうか?たしかに現実的にはそうかもしれませんが、その更に裏には、もしかしたら全く違った気持ちや想いが隠れているかもしれません。
どこまで『行動』に寄り添っていますか?
「せかしん」では、いつも散々【気持ちに寄り添う】をやっています。ご自身に対しても、お子さんに対しても。ただ、以前にもちらっと書きましたが、「行動に寄り添う」必要はありません。
つまり、「アイスかって~~~!」とせがまれても、「そうだね、アイスほしいよね。暑いもんね」とは寄り添っても、実際に買ってあげるかどうかは全く別問題と考えています。
たとえば「アイス買って」でも、だだをこねられるたびに買っていたら、お子さんはどうなるでしょうか?果たしてそれが、本当にお子さんのためになるのでしょうか。お子さんの立場に立って考えてみてください。買ってといえばなんでも買ってくれるご両親がいます。どうするでしょう?
行動に寄り添うことがすべて悪いわけではありません。ただ、ここを意識していないと、いとも簡単に!「我が儘」に育ってしまう可能性があるということです。
「お子さんの言いなりになっていないだろうか?」
ここを意識するだけで、わがままな育ちから脱することができます。
また、わがままな子の特徴でよくあるのが、「子どもが望んでいないことを、先回りして大人がやりすぎている」場合が多いように感じます。言い方を変えれば、過保護、甘やかしです。子どもは、私たち大人の持ち物ではありません。同時に「子どもが本当に望んでいることに、大人が気がついていない」こともあるように思います。
ワーク①
お子さんが「わがままいってるなぁ」と感じたとき、あなたの内側に湧いてくる気持ちを素直に感じられるようであれば感じてみてください。どんな気持ちや感覚が湧いてきますか?溢れ出した気持ちが、もうこれ以上出てこないというところまで書き出してみましょう。
ワーク②
お子さんが「わがままいってるなぁ」と感じた時。
そのわがままな気持ちを、ひとまず受けとめてみましょう。「そうだよね、そうしたいよね」という感じで、あたかもあなたもそういうことがあったよねというようなイメージで、お子さんの気持ちを受け入れてみてください。
そしてそのあと、「この子は本当は何を望んでいるんだろう?本当はどんな気持ちなんだろう?」と、お子さんの内側の深く深く、心の深いところを感じてみてください。何が感じられるでしょう。何も感じなくても大丈夫ですので、ありのあまま感じてみてください。
ワーク③
あなたは、お子さんの『行動』にどの程度寄り添っていますか?
「○○してほしい」「○○がほしい」など、”甘え”と”わがまま”を見極めた上で、あなたはどこまでお子さんの「言いなりになっている可能性がある」と感じますか?
次回はこちら
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執筆者は、森のようちえん『さんさんぽ』を主催している
保育士さんたこと、ひがしなおやです。
・自分のことが大好きな子に。
・ありのままのその子に。
・自分事で考え、自分で決め、自分で動く子に。
そんな願いを込めて、ちょっと変わった保育を実践しています。
『さんさんぽ』は横浜市近郊にて、平日毎日開催を目指し園児募集中です。
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