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なぜ今、櫻坂46が推せるのか

アイドルグループ「櫻坂(さくらざか)46」を皆さんは知っているでしょうか。もしかすると、乃木坂46や日向坂46はなんとなく知っているけど、櫻坂46のことはあまり知らない、という人もいるかもしれません。

ただし、知らずにいるにはあまりにももったいないグループです。このグループの持つ強さと儚さに、僕は惹かれずにはいられませんでした。

櫻坂46とは

櫻坂46は2015年8月に生まれた、「欅坂(けやきざか)46」が2020年10月に改名して生まれたグループです。そのため、櫻坂46という名前になってからはまだ1年ちょっとですが、欅坂46時代から数えると約6年半活動しているグループです。

秋元康氏がプロデュースを行い、2011年にAKB48公式ライバルとして結成した乃木坂46に続いて、「坂道シリーズ第2弾」として結成されたのが欅坂46でした。(オーディション時は「鳥居坂46」というグループ名でしたが、お披露目会見後にグループ名を「欅坂46」に変更されることが発表されました)

2016年4月にリリースされた欅坂46としてのデビュー曲「サイレントマジョリティー」は、当時の女性アーティストにおけるデビューシングルの初週売上として史上最高記録を樹立するなど、鮮烈なデビューとなりました。

それ以降も、ほかのアイドルとは一線を画す世界観の表現する楽曲が多く、熱烈な支持を集めました。

「不協和音」は欅坂46の4thシングルで、激しいダンス・主張の強い歌詞が特徴的です。紅白歌合戦でも2回披露しており、代表的な楽曲の1つです。

「黒い羊」は欅坂46の8thシングルです。これが欅坂46名義としては最後のCDシングルとなりました。


そんな欅坂46でしたが、センター平手友梨奈が怪我などにより安定した活動が難しくなっていったり、各週刊誌によるネガティブな報道、メンバーの卒業と、徐々に困難な時期を過ごすこととなります。

そして2020年1月、当時すべての表題曲・カップリング曲でセンターを務めていた平手友梨奈が脱退することが発表されました。メンバーの中でも唯一無二の存在となっていた平手の脱退は、大きな衝撃を与える出来事でした。

その後は新型コロナウイルスの影響もあり、思うような活動ができていなかった欅坂46ですが、2020年7月に開催した無観客ワンマンライブで、欅坂46の歴史に幕を閉じ、新たなグループ名で再出発することをキャプテン菅井友香の口から発表しました。

2020年9月、新グループ名「櫻坂46」が発表され、2020年10月から活動を始めました。

改名に対する想い

グループ名を変えるという決断は、メンバーにとっても決して簡単なものではなかったようです。特にこのグループは、AKB48や乃木坂46といった先輩グループと異なり、いわゆる「下積み」という期間をほとんど過ごすことなく脚光を浴びることとなりました。右も左も分からない中、必死に食らいついて守ってきたのが欅坂46というグループでした。

各メンバーも自身のブログで、この決断を受け入れる難しさを語っています。

私達も新しく生まれ変わるという決断は、
受け入れるのに理解するのに時間がかかりました。

Reborn | 守屋茜 | 欅坂46オフィシャルブログ

この決断を受けてスタッフさんやメンバーと何度も話しました。
毎日沢山沢山考えました。
結果、私たちはグループの可能性を広げて大きく前に進むために
大切なものとお別れするという道の選択を受け入れました。

未来 | 菅井友香 | 欅坂46オフィシャルブログ

また、欅坂46という存在に憧れて加入してきた2期生・新2期生もいます。イチから作り上げてきた1期生も思い入れがあるでしょうし、その欅坂46に憧れ、自分の意思で加入を決めた後輩たちにとっても大きい出来事だったでしょう。

改名を発表したライブで発表した配信限定の新曲、「誰がその鐘を鳴らすのか?」のパフォーマンスとその表情からもメンバーの葛藤や決意が伝わってきます。(特に4分10秒以降、曲が終わった後の表情には胸を打たれるものがあります)

なぜ櫻坂46は推せるのか

そんな歴史を持つ櫻坂46は、なぜ推せるのか。改めて紹介したいと思います。

①受け継がれているパフォーマンスの迫力

改名し新たなスタートを切った櫻坂46ですが、そのパフォーマンスの迫力や、そこに対するこだわりは受け継がれています。何なら表現の幅はより豊かになったようにすら思えます。欅坂46時代に楽曲の世界観に合わせてパフォーマンスを行ってきた経験は、櫻坂46の色と絶妙に融合して、新たな景色を見せてくれています。

また、櫻坂46になってからまた一段とレベルアップした印象のメンバーが多いことも特徴です。櫻坂46では、シングルごとに「櫻エイト」と呼ばれる8人のメンバーは表題曲・カップリングともに参加し、3列目はそれ以外のメンバーで楽曲ごとに入れ替わっています。そんな3列目を務めるメンバーのみが出演するライブ、「BACKS LIVE!!」を開催したこともそのレベルアップを支えています。

②自分たちとの戦い

欅坂46があまりにセンセーショナルで、伝説的な存在となってしまったがゆえに、櫻坂46は過去の自分たちを超えることが求められてしまいます。アイドル史の中でも稀有な存在であった欅坂46=自分たちが紡いできたものを否定せず、新しい歴史を積み上げていくことはあまりにも難しい挑戦です。

できることならメンバーも欅坂46として活動を続けたかった思いもあるでしょう。しかし前に進むために必要なものとして決断した改名を、自分たちで正解にするためには、欅坂46を超えるくらい、櫻坂46という存在を示す必要があります。2022年1月現在、櫻坂46になってから欅坂46の楽曲は披露していません。(メンバーの卒業セレモニーで披露したユニット曲を除く)

未だにファンからは欅坂46時代の楽曲を求める声が絶えませんが、櫻坂46でのパフォーマンスで認めてもらうべく、自分たちと向き合っているのです。


こういった経験は、皆さんの中にもあるのではないでしょうか。自分が発揮できたパフォーマンスを超えることを期待されている状況に対する焦り。他人が積み上げてきたものを上回らないといけないというプレッシャー。過去を否定することなく、新たなチャレンジに取り組むことに対する畏怖。そんな絶望しそうになるほど難しい挑戦に、今まさに向き合っているのが櫻坂46なのです。

このグループとしての活動が永遠でないということを身をもって実感している櫻坂46からこそ、悔いのないチャレンジに向かうことができます。欅坂46→櫻坂46という連続したグループですが、グループとして、またメンバーそれぞれとしてのリベンジでもあると思っています。

興味を持った人に見て欲しいコンテンツ

そんな歴史を知って櫻坂46に興味をもってくれた人には、以下のコンテンツを是非みてほしいです。

▼そこ曲がったら、櫻坂?

毎週日曜深夜に放送されている冠番組です。バラエティ番組として、パフォーマンス中とは異なった表情を見ることができます。GYAO!では見逃し配信で視聴することもできます。

▼ライブ映像・ミュージックビデオ

やはり根幹にあるのはそのパフォーマンスのクオリティの高さです。かっこよくて見惚れてしまうその姿こそが、櫻坂46の真骨頂であると感じさせられます。

櫻坂46の2ndシングル、「BAN」。美しさと力強さを兼ね備えたダンスが魅力です。

櫻坂46の3rdシングル、「流れ弾」。2021年の紅白歌合戦でも披露しました。櫻坂46の楽曲の中でも最も激しく、妖しい雰囲気を持ったダンスが特徴的です。

3rdシングル「流れ弾」のカップリング曲として収録された「Dead end」。ライブで一気に会場を盛り上げる曲です。

2年目を迎えたこれからへの期待

櫻坂46は2021年の10月で2年目を迎えました。武道館で開催された1st YEAR ANNIVERSARY LIVEも無事に成功をおさめました。個々のメンバーも様々な番組で見かける機会が増えました。そんな櫻坂46が2年目にどのような景色を見せてくれるのか、楽しみです。

ちなみに僕の推しは藤吉夏鈴さんです。そんな藤吉夏鈴さんがセンターの楽曲もぜひご覧ください。

1stシングル「Nobody's fault」のカップリング曲として収録された
「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」。一番最後の夏鈴ちゃんの表情が最高です。

2ndシングル「BAN」のカップリング曲として収録された「偶然の答え」。「なぜ 恋をして来なかったんだろう」の優しい笑顔とは対象的に、苦しく切ない表情が印象的です。

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