ある日の惨状

一言で言えば惨状。それに尽きた。部屋中に異臭が充満している。強烈な吐き気を催すだろう。壁には何かが飛び散った跡があり、変色して赤黒くなっている。女が横たわっていた。「おいおい」男の声がする。「料理酒で酔って寝てるんじゃないよ」女の脇には料理酒の瓶と、『誕生日おめでとう』のカード。

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