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犬と暮らせば。

保護犬を家族に迎えた。

昨年のいちばん大きな変化は犬を飼い始めたことでした。

妻が以前から犬を飼いたいと言っていたのですが、縁あって知り合った、名古屋で犬の保護活動をしているボランティアさんから1頭の子犬を紹介してもらい譲り受けることになりました。メスの雑種犬で名前は「あんこ」といいます。

このボランティアさんは徳島県の保護犬を東海圏の引き取り手につなぐ活動をしていて、あんこも徳島県の神山町にある動物愛護センターで保護された1頭でした。それまで全く知らなかったのですが、四国のうち香川・愛媛・徳島の三県は野犬が多く、殺処分される犬もとても多いそうです。

ちょうど庭の芝桜が咲く頃に、あたらしい家族を迎え入れることになりました。膝にすっぽりと収まってしまうほど小さな体は、ところどころ皮膚病で脱毛し皮膚が露出していました。
わたしも妻の家族も犬の飼育経験はあったのですが、保護犬を飼うのは初めて。皮膚病に加えて「人に慣れるのに時間がかかるのではないか」など、さまざまな心配事がありました。

我が家に来た日。脱毛が痛々しかった。
庭の芝桜とあんこ。

そんなわたしたちの心配をよそにあんこはすくすくと大きくなり、我が家にも馴染んでいってくれました。
迎え入れた当初、義理のお父さんが持病の療養中で仕事を休んでいたこともあり、たくさんの時間を一緒に過ごしてくれたというのも大きかったかもしれません。少しずつ家族に心を許した様子を見せるようになってくれました。ころんとお腹を見せてきたり、家族が横になっているとくっついてきたりする姿に、単純に「かわいい〜」と思う気持ちも大きかったのですが、どこかほっと胸を撫で下ろすような思いがしたことを覚えています。
心配ごとのひとつだった皮膚病も、近所に住む方(豆柴を飼ってる)に教えてもらった動物病院で丁寧に診察していただき疥癬だったことがわかりました。皮膚の状態はみるみるよくなり、脱毛していた箇所もふさふさと毛が生え揃うようになりました。

昨年12月1日には一歳(正確な誕生日はわからないので推定です)の誕生日を迎えました。
柴犬を飼っている方のSNSで読んだのですが、柴犬は二歳までは「恐竜期」(犬ではなく!)だそう。それくらいやんちゃだということですが、あんこを見ているとそれも頷けます。
とにかくあらゆるものを噛みまくり、あらゆる場所を掘りまくっています。一心不乱に庭を掘っている様はまるで早送りのようです。

一歳です!

出会った人や、写真を見た人からいちばんよく言われるのが「凛々しいですね」という言葉で、よく男の子に間違えられています。たしかに顔立ちも「かわいい」というよりは「かっこいい」という言葉が当てはまりそうですが、間違えられる要因には、日頃のトレーニング(穴掘り)で鍛えたたくましい肉体(とくに人間でいえば肩と太ももにあたる部分がムキムキ!)があるかもしれないと思う今日この頃です。
あんこちゃんはきっと人間だったら、「女子校でモテる女子」みたいなタイプ(このたとえ、自分では気に入ってよく使っているのですが、周囲の人にはあまりハマっていません)。

変わったこととか。

あんこと一緒に暮らすようになり、わたし自身にも大きな変化がありました。ここからはそれらのことにふれていきたいと思います。

●「かわいい」と言う回数が100倍(前年比)くらいになった。
これは冗談でなく、ほんとうにそうだと思います。「あんこ」と呼ぶより「かわいい」って言ってる方が多いくらいじゃないかと思います。

●健康になった(気がする)。
あんこと散歩に行くようになり、歩く距離が増えたことでなんだか体の調子がいいような気がしてます。昨年は仕事で部署の異動があり、慣れない仕事で例年以上に精神的な負担が大きい年でした。でも、疲れて帰るとあんこが玄関で出迎えてくれ、そのおかげで精神的にとても楽に過ごせました。

●家族との会話が増えた。
もともと会話が少なかったというわけでもないのですが、あんこが来てくれてから家族の会話がより多く、明るくなったような気がしています。義理のお父さんとお母さんが仲良く(?)あんこの散歩に行ってくれるのも、微笑ましい光景です。(余談ですが、わたしは婿養子で妻の家族と同居しています)

●ご近所付き合いが増えた。
「増えた」シリーズ。ご近所さんとの会話も増えました。前述したように他の飼い主さんから、先輩としていろんなことを教えてもらうということもありますし、犬を飼っていない人からも声をかけてもらう機会が増えました。あんこさんには脱走癖があって、といってもあまり遠くまでいくわけではなく姿は確認できていることがほとんどなのですが、すばしっこいのですぐには捕まえることができません。そんなときに近所の人たちは一緒になって見守ってくれていて、本当にありがたいかぎりです。ですが、近所では「脱走犬」として有名になってしまいました…

これからのこと。

もちろん犬と一緒に暮らすことはいいことばかりではなく、大変なこともたくさんあります。もちろんお金もたくさんかかりますし、手がかかることも多い。我が家では平日の日中の多くは、80代の義理のおばあちゃんにお世話を任せていて、おばあちゃんへの申し訳なさと「何かあったらどうしよう」という少しの心配は常にあります。

それでも、こうしてあんこと暮らすことは、わたし(たち)にとってこのうえなく「よいこと」です。

わたしたちがお風呂に入ると脱衣所の扉にもたれてずっと待っていてくれたり、寒い冬には寝ている布団にもぐりこんできたり(そして、暑くなるといつのまにか出ていったり)、仕事から帰ってくると耳をぺたんとたおして、全身で喜びを表現しながら出迎えてくれたりする、そういう行動の一つひとつがいとおしく、かけがえのないものに思えます。

あんこにとってはどうなんでしょうか。
それは正直わかりません。だからこそ、できることはしてあげたいと思います。

もっとあんこの気持ちがわかるようになりたいし、我が家がもっと安心して過ごせる場所になるといい。いろんな場所にも一緒に旅したいし、できるだけ長い時間をともに過ごしていきたい。そんなことを考えています。

今日は、車で30分ほどのところで「犬祭り」というイベントが開催されるそうなので、あんこちゃんを連れて行ってきます。こういうイベントの場になると、普段の暴れっぷりが身を潜めてお利口になってしまう、内弁慶なあんこです。

あんこのことはまた書きたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。


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