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より良い生徒会活動を、自分たちで/富士見高校生徒会

今回私たちは都内にある富士見中学校高等学校生徒会を取材した。富士見高校生徒会の「民主化」のための活動を本記事では紹介する。(表紙の写真:生徒による学校説明会の様子)

富士見高校生徒会について


 生徒から選挙で選ばれた総務委員を中心に外務・内務ともに様々な活動を行っている。そして、一般社団法人生徒会活動支援協会が主催する「日本生徒会大賞」において、2019年2020年日本生徒会大賞、2021年は優秀賞を受賞。そして昨年2023年は顧問の部で生徒会大賞受賞、高校の部では奨励賞を受賞した。そんな富士見高校生徒会の数ある活動の中の1つである「広報のオンライン化」の話を伺った。

2023年生徒会大賞の様子

オンライン化を全校生徒に浸透させるために

 富士見高校生徒会では全校生徒にipadが配布されたことをきっかけに生徒会活動の大半をオンライン化した。授業でもgoogle classroom等が使われるようになっていたため、google siteを使用しホームページを1年ほどかけて作成と改良を繰り返していった。例えば、以前は多くの人が通る場所に設置していた紙媒体の意見箱もオンライン化した。
 しかし、オンライン化を進めた結果、役員以外の生徒からは使いづらいものとなってしまった。このままでは富士見高校生徒会が大切にしている「民主化」が薄れてきていることを課題に感じた役員たちはホームページを生徒にとって使いやすい、見てもらえるものへと改革することを決断した。

 まず現状に対する課題を分析することから始めた。なぜ生徒にとって使いにくいホームページになっているのか。生徒が見てほしい情報ではなく総務の活動内容や意見箱等の自分達が見てほしい情報だけをホームページに載せていたことに気が付いた。
 そこで、ホームページに生徒が見たくなるようなコンテンツを大幅に増やした。また、サイトが見やすくなるように工夫を施した。例えば、生徒会の活動だけではなく委員会や部活動の情報を載せたり、項目を分け委員会別に投稿を見れるようにしたりと改革を行った。

 そういったホームページ改革の結果、ホームページ運営フォームの回答数、そしてホームページの閲覧数共に増加し問題を解決することができた。ホームページの更新や改革は継続して行っていくことが大事だ。そう富士見高校生徒会の方は語った。

実際のHPの写真
HP内にあるオンライン意見箱

 最後に、生徒会に取り組む未来の後輩たちへメッセージをいただいた。「生徒会が他の生徒より力や権力を持ってしまうのは違うと思います。他の生徒と同じ視点を持って情報を共有し、生徒会と生徒との距離を近くにすることが大切です。生徒会活動に答えはありません。自分の学校にある問題を元に、アプローチを考え解決策を探して行くことが大事です。」
 
 壁にぶつかったとき、どうせできないから、ではなく解決策を探し結果よりも過程を大切にする。富士見高校の今後の活動に期待だ。

取材:奥村アリー(生徒会活動振興会編集部)
文:小池日和(生徒会活動振興会事務局・編集部)


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