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伊坂幸太郎著 「残り全部バケーション」を読んで

2012年に刊行された単行本、「残り全部バケーション」
短編が5つの章に分かれ語り手が変わり話が進んでいく。が時系列的に過去の話も出てくる伊坂幸太郎さんの常套手段(でいいのかな?笑)
期待通り別の章で出てきたあのキャラクターや出来事の裏側が交差して
話が進んでいくストーリーがたまらないし
小気味よいリズムの会話、どう関わっていくのかわからない冗談が心くすぐります!

いつもは小説も映画もドラマもそうだけど、終わってしまうと、
もう登場人物に会えなくなる寂しさや空虚感を味わうけど
伊坂作品の場合はいつか別の作品で登場してくれる可能性が
他少説よりも高いから心温かく終わりのページを捲れるなぁと今回も感じました。

僕が思う伊坂作品はいつも小説界の藤子・F・不二雄のような存在で
ドラえもんのSF(少しふしぎ)を、
現実的なプロセスに落とし込んだストーリーを紡ぎ出してて
「小説は現実よりも奇なり、だが創造できる想像されたありうる現実」感が
あるからこそワクワクしてほっこりして、
キャラクターのやりとりにクスってしまうんだろうなと思う。
つまりそうゆう現実に期待し創り出したいな、ということです。



せいたろう


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