大晦日に怒涛の2020年を誰かのベストワークで振り返る。
こんにちは。セイタロウデザインのプロデューサーの小林(@asuca_mcl)です。
昨日のnoteで今年最後にしようと思いましたが、もうひとつ書かなければいけないことを思い出しました。
あらためて振り返ると、今年はいつもとはまったく違う意味での、怒涛の一年でした。セイタロウデザインを始めてから12年と少し、本当に色々なことが起こり、経験してきたつもりでしたが、今年のような、先が予測できない、まさに時代に翻弄されるような経験は初めてだったように思います。
そんな中で、スタッフのみんなも、きっとそれぞれがいろいろな葛藤を抱えながら、ひとつひとつのプロジェクトに向き合ってきました。
もしかしたらいつも以上に、今、手がけている目の前の仕事の大切さ、ありがたさを感じた年だったかもしれません。
そこで、今回は、セイタロウデザインのメンバーに聞いた、「自分が担当したもの以外のプロジェクトで、2020年にお披露目した仕事でベストワークだと思うプロジェクトを教えてください」というアンケートの回答をまとめて、2020年を締めくくろうと思います。
国境なき医師団/「Humanitarian Congress Tokyo」ロゴ
【ベストワークに選んだ理由】
・人道援助に関するディスカッションイベントの、日本開催に際してのロゴデザイン。固定的ないわゆるロゴタイプ+シンボルマークではなく、フレキシブルな使い方もできる拡張性の高さが、オープンな議論を重視する同イベントにフィットしていて、機能性・情緒性を両立しているところが良いと思いました。(M)
・国際人道援助活動にデザインの領域が必要とされることは世界的にも重要だと気付かされました。(N)
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国土交通省/「水防団」認知促進Movie
【ベストワークに選んだ理由】
・遊びが仕事につながる形、やはりクリエイティブの醍醐味です。(Y)
・ずっと見ていられるムービーです。楽しさと遊びが学習につながる構成が素晴らしいと思いました。小学生の時にEテレで毎日流れていたら紙粘土やビー玉で似たようなものを真似て作ったと思います。お疲れ様でした!(H)
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株式会社カティグレイス/「LUMIURGLAS」商品ブランディング
【ベストワークに選んだ理由】
・コンセプトの設計から、パッケージデザインのビジュアルまで一貫したメッセージを具現化できたプロジェクト。今年、やっとお披露目になり、SNSや楽天などで、製品力はもちろんコンセプトやパッケージデザインの評価も高くて、セイタロウデザインとして嬉しかったです。(K)
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THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS/ブランドサイト
【ベストワークに選んだ理由】
・ファーストビューのキービュジュアルの見せ方が情緒的でとってもおしゃれ。サイトの下層部分もスクロールしていくと淡い色の背景がどんどん他の色に変化して行き、他のサイトではなかなか見ない表現をうまく取り込んでいて素敵です。(K)
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コーラス株式会社/キービジュアル
【ベストワークに選んだ理由】
・キービジュアルは様々なタッチのタイポグラフィーで見てて面白く、温かみを感じます。何をしているのか、どうすごいのかがすごくわかりやすいビジュアルだと思いました。(T)
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国境なき医師団/日本版ブランドガイドライン設計
【ベストワークに選んだ理由】
・あまり目立たない地道な仕事だと思いますが、デザイナーの丁寧な配慮がそこかしこに見られて、自分も見習いたい意識だと思いました。(K)
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株式会社トライト/企業ブランディング
【ベストワークに選んだ理由】
・コロナで日本中、世界中が大変な想いをしている中、今年もまた、セイタロウデザインとして、新たな企業の誕生をお手伝いできたことを嬉しく思っています。(H)
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掲載したプロジェクトは順不同で、お手伝いさせていただいた全てのプロジェクトに優劣はありません。
チームのメンバーが頑張っていた姿を思い出しながら、2020年を振り返る趣旨の企画です。
こうして振り返ってみると、こんな未曾有の状況の中、2020年も本当に色々なプロジェクトに参加させていただくことができました。
また、誰かの仕事に対する、それぞれの視線がやさしくて、あらためて、メンバーに恵まれているなと思いました。
自分が手がけているプロジェクト以外にも目を向けて、良いところは吸収しながら、助け合いながら、来年もセイタロウデザインはチーム一丸となって、いいものを作っていきたいと思います。
2020年の最後に、私たちが大切にしていることを思い出すために、HPに掲載しているPhilosophyをもう一度。
晴れた日の朝
一枚のシャツに袖を通す
瞬間 こころは軽く優しく
午後 人に会うのが楽しみになった
そんな体験の中から得られる普遍的な感覚や感情にこそ
ものごとの本質は隠れていると私たちは考えています
デザインとは不透明で曖昧な社会の中から
未だ健在化していない本質をすくい取り
可視化する行為です
社会の過去と未来に並走しながら
企業の経営や事業の運営といった社会の営みが
その複雑さや煩雑さによって
奥へ奥へと追いやってしまった本質を
もう一度、浮かび上がらせ
社会とつなぎなおしていくことこそ私たちの役割です
意匠と言語の双方を最大化し
あらゆるコミュニケーションを
点ではなく線としてつないでいくことで
私たちはクライアントが持つ
本質的な価値を
ひとつのストーリーとして紡いでいきます
デザインでできることの、すべてを。
「デザインでできることの、すべてを。」
この思いを胸に、2021年を迎えたいと思います。
皆様もよいお年をお迎えください。