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パニック障害を克服するために大切なこと

この記事は「整体師のカラダとココロの話」のラジオ収録台本にもなってます。本編が気になる方は、下記のラジオをご視聴ください。
 >>ラジオ「整体師のカラダとココロの話」

ぼくは夫婦で小さな整体院をしていて、肩こりや腰痛で悩む方以外にもパニック障害や、不安症、うつ病など精神的な悩みを抱えみえる方も多く来られます。

整体院としては珍しいかもしれないので、一部ですがパニック障害で来られた方の感想を貼っておきます。

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心療内科に通う前に来られた方や、何年も安定剤を飲み続けたけれど改善がなかった方など、経緯は患者さんそれぞれで異なりますが、整体でパニック障害の治療を進めるときに大筋は似ています。

本記事では、ぼくがパニック障害で悩む方の施術を進めていくときに大切にしていることにについて解説してみたいと思います。


この記事を書いた理由

初めにこの記事をぼくが書いてる理由と背景だけ説明させてください。

1番の理由は、パニック障害で悩む方に安定剤などを使う改善方法だけでなく、こんな方法でもポイントを押さえれば改善に向かいますよ。という選択肢を示したいという理由です。

過去、パニック障害の方だけでも50名を超える方を施術をしてきましたが、はじめは整体でパニック障害が治る?と半信半疑の方がほとんどでした。一般的にはパニック障害を治療すると言えば、心療内科で薬をもらい服用するのが一般的なので、整体で治ると言われても意味不明で普通です。

ですが、ぼくの感覚としてはパニック障害は決して精神病ではなく、体を整え、メンタル的なリラックスができれば薬を使わなくても十分に改善がみられます。

パニック障害で悩む方の治療の選択肢として、薬を飲む以外にも、心身の整体を通して改善する可能性を提示したいというのが本記事を書いている理由です。

薬を使わない分、即効的な気分の変化は少なくても、薬の中毒性の心配もなく、低リスクで効果的な方法だと考えています。

どの方法を選ぶかは患者さん次第ではありますが、一つの選択肢としては有用ですので、ぜひ最後まで読んでみてもらえればと思います。


パニック障害を治療する手順

パニック障害の方をみていく際に大まかな手順は以下の通りです。

1、呼吸を深く保つ

2、頭に上がった気を下げる

3、なぜパニック障害という悩みを経験する必要があったか?を考える

4、パニック障害が自分に必要だった理由を理解する

それぞれ解説していきます。


1、呼吸を深く保つ

パニック障害で悩む方に共通する特徴は「呼吸が浅い」ということで、これにより動悸や息苦しさ、過換気症候群(過呼吸)などが多いです。

過呼吸発作は息ができず「死ぬかもしれない」という状況になりますが、実は呼吸が浅くなった体が過呼吸発作により深い呼吸に転換しようとしているのがこの発作の正体です。

その証拠に過呼吸になった直後は、非常に呼吸が深くリラックスした体になっています、これは過呼吸になったことのある方だと「過呼吸の後ホッとした感覚になる」のがわかる方も多いと思います。

よく、呼吸を深くしようとして深呼吸をするといいとされていますが、浅い呼吸は深くしようとしても深くなりません。深い呼吸は本来「意識してする呼吸ではなく、自然とできる呼吸」です。こういうときに有効なのが整体で「自然に深い呼吸ができる体」にすることです。

パニック障害で悩む方の初めの数回から10回程度は、この呼吸を深くする整体を中心に進めることが多いです。


2、頭に上がった気を下げる

これは呼吸と同時に大切なことですが、パニック障害で悩む方の多くは「焦り」があり気が頭に上がり地に足がつかない体になっています。

このときにぼくが大切にしているポイントが「足」です。足の整体を行うと「地に足がつく感覚」が回復して、その状態の体だと落ち着いたメンタル状態に自然と変化します。

1の呼吸と同時に頭に上がり過ぎた気を下げる整体で、まずリラックスした体とメンタル状態を思い出します。

まずこの状態になってから出ないと次の3、4に進まないので、これが重要になります。


3、なぜパニック障害という悩みを経験する必要があったかを考える

ここからが大切なポイントです。どうすればパニック障害が治るのか?ということだけでは、改善まで行かないことが多いです。一時的に改善はあったとしても、いずれ何かのタイミングで同じ悩みと遭遇することが多いです。

抗不安薬や安定剤でパニック障害がなかなか改善しにくいのもこの理由が考えられます。

とにかくこの不安感だけを取り除きたい、症状だけを消したい。こういう考えでパニック障害の改善を求めていくと、改善がないばかりか迷路に迷い込んでいくこともあります。

なぜこの悩みを今、経験する必要があったのか?という視点でパニック障害をみつめていくことは悩みを解消していく道筋が180度違います。

わかりにくいので少し例を出します。

例えば、自分が無自覚に仕事や嫌な人間関係で当たり前と思って続けてきたことが、気づかない間に自分の負担となっていてそれが限界を超えてパニック障害へとなってしまったケース。

こういうケースでは、なぜ無理をしてまで仕事や嫌な人間関係を続けてきたのかを考えていく必要があります。場合によってはその無理から一旦離れることが大切なケースもあります。もしくは、その無理を避けるのではなく、耐えるのでもなく、腰を据えてじっくり取り組むことが大切なケースもある。この辺のお話は個人差が非常に大きいので、何気ない会話の中で手探りで進めます。一見面倒にしか見えないこの手順が実はパニック障害を改善する近道だったりします。とても大切なことだと思います。


4、パニック障害が自分に必要だった理由を理解する

3の手順で進めていくと、「なるほど、だから自分はパニック障害になる必要があったのかもしれないな」と気づく瞬間が必ずあります。

すると、否定的に捉えていたパニック障害を肯定的に捉えられるように徐々になります。誰もがなりたいとは思わないパニック障害であることは間違いないですが、でも一見否定的なその体験の中に、とても重要な気づきがあると思います。

数年後振り返ったときに「あのとき、パニック障害で悩む体験したから今がある」そう思えるタイミングが必ずきます。本当の意味でパニック障害を克服したと言えるのは、、単に症状がないことではなく、その経験を肯定的に捉えられた時ではないでしょうか?


まとめ

本記事では、パニック障害を整体で治療していく手順についてお話しました。大切なことなので繰返しになりますが、ぼくはこの記事で薬を使った治療を否定して、整体で治すべきだと言いたいのではないです。

薬でも整体でも、それは一つの選択肢に過ぎないのであって重要なことは「なぜこのパニック障害を体験する必要があったのか?」を考えることです。これをなしに単に症状をなくすためだけに行うのであれば、薬でも整体でも、どちらもいい治療とは呼べないと思います。

遠回りのようで、実は近道な考え方なので、パニック障害に今悩んでいる方、大切な方がパニック障害で悩んでいる方は、参考になればと思います。

本記事は以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。


記事執筆者紹介

整体庵大空 下大前陽介(シモオオマエ ヨウスケ)

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<プロフィール:整体師歴18年>

スポーツトレーナー、トレーニングコーチ、プロ野球選手のサポート歴

スポーツ整形外科、産婦人科での施術を経て、整骨院開業。

現在は保険診療を廃止し自費診療で整体院を夫婦で営んでいます。

ファスティング歴10年以上、-25kgのダイエット経験者

定期的にファスティング講座をオンラインで開催しています。

妻(美容鍼灸師)、子供2人、猫1匹の5人家族です。


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