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あなたへ向けた日記 No.1

生まれたばかりの自分へ。

いま,君は両親に愛され,この世に生まれてきた。

母さんはうれしくてたまらないみたい。朦朧とする意識の中で,君は天使のように見えてるんだって。30年後,こんなおじさんになるのに,おかしいね。

父さんは,平日は頑張って働いて,土日はいっぱい遊んでくれるよ。公園にいったり,海に行ったり。周りの子は国外旅行とかしてる子もいるけど,そんなの気にならないくらい,色んな所に遊びにつれてってくれるよ。

このあと数年後,君には弟がうまれる。不思議だね,まだやっと息をして生きてる君も、お兄さんになる。生意気だけど,なかなかいいヤツだよ。生意気だけどね。

社会人になって何年かすると,ある女の人と知り合うよ。ちょっと年上だけど,優しくて,なかなか可愛くて面白い人だよ。せまい部屋で何年か二人暮らしして,掃除がなってないとか,たまにおこられるけど,なんだかんだ楽しいよ。美味しいご飯も作ってくれる。美味しい美味しいって、ご飯食べながらドラマ見るのが毎晩の日課だよ。

そのあと,君にも子供ができるよ。母さんと父さんがどんな気持ちで君を育ててくれたのか,きっとわかるよ。こんな気持ちになるなんて。きっと,君の母さんと父さんも,おなじ気持ちだったんだと思うよ。生まれてきた男の子の顔ったら,昔の君とそっくりだ。おんなじ顔してる。母さんがとっておいた服と帽子かぶせたら,見分けつかないくらい。おかしいね。この子も30年後,似たようなおじさんになるのかな。

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