コラムニスト・石原壮一郎の新刊『押してはいけない 妻のスイッチ』先行公開(#2)
妻が突然黙り込んだ、不機嫌になった、当たりがキツくなった……。夫なら誰しもそんな経験があるのではないでしょうか。理由もなく、妻が不機嫌になることはありません。もしかすると、われわれ夫は気付かぬうちに「押してはいけない妻のスイッチ」を押してしまっているのかもしれません。コラムニスト・石原壮一郎氏の新刊『押してはいけない 妻のスイッチ』(青春新書プレイブックス)が2月16日に発売されるのに合わせて、内容の一部を先行公開いたします。
【スイッチ②】
家族旅行の日程と行き先を妻と相談して結論が出た
「じゃあ、新幹線と旅館の予約しといて」
頼んだほうとしては、とくに深い意味はありませんでした。「スーパーに行ったらビールも買ってきて」と頼むぐらいの感覚だったかもしれません。
しかし、いきなり頼まれた妻は、「えっ、いつの間にそんな話になったの!?」と、激しく戸惑うでしょう。「目が点になる」とは、まさにこういう状況です。
交通機関にせよ宿泊施設にせよ、予約する手間は並大抵ではありません。それもまた旅行の楽しみという一面はありますが、自分で進んでやるのと、誰かに「やっておいて」と言われるのとはまた別の話。
このケースのほかにも、夫の側は自覚がないまま、何となく「妻がやってくれるだろう」と思ってしまっていることは、たぶんたくさんあるでしょう。
そのたびに妻は「どうして私が?」と疑問に思いつつ、「こんなことでケンカしてもしょうがないし」と不満を飲み込んで、そして夫へのストレスを溜めていきます。
まあ、妻は妻で同じことをしていたりするんですけどね。
妻が望んでいること
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夫が「じゃあ、予約はしておくよ」と言ってくれるのがベスト。結果的に自分がやる場合も話し合った上でがいいし、十分に感謝もされたい