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vol.17 【大学入試】過去問の復習はいらない!?

はじめに

西進塾数学・化学講師の三浦です。

共通テストまであと77日となり、入試が間近に迫ってきました。受験生の皆さんは受験される大学の過去問を一度は解いたことがあるのではないでしょうか。まだ解いたことのない方はなるべく早く解いてみることをお勧めします。今回は過去問やそれに準じる問題を解いた後の復習方法についてお話ししたいと思います。(数学などの理系科目に絞った話になることをご了承ください。)

過去問の復習は必要なのか?

皆さんが過去問に取り組むとき、まずは時間を測って解いた後に答え合わせをして間違った問題の解説を読む、という方法を取っている方が多いと思います。もちろんこの流れ自体に問題は全くありません。問題は解説を読むのに使っている時間です。間違った問題の解説を読んで復習するのは当たり前では?と思う方も多いでしょう。たしかに問題が解けないと悔しいですし、解説をじっくり読み込んで完璧に理解したくなる気持ちは私にも分かります。しかし、それは本当に必要なのでしょうか。そもそも入試は満点を目指すものではありません(共通テスト等は除く)。ほとんどの大学では6割程度の正答率で合格することができます。実際、東京大学の2次試験では半分程度得点できれば合格点に達します(理科三類を除く)。合格最低点を公表している大学もあるのでぜひ確認してみてください。裏を返すと入試問題の約4割は間違っても合格できる訳です。つまり解説をじっくり読み込まないと理解できないような難問はそもそも解く必要がないのです。また、そういった難問を解くための発想は汎用性に欠けるという点も考慮しなければなりません。仮に満足いくまで復習し、完全に理解したとしても他の場面で利用できる可能性は極めて低いと言わざるを得ません。

解き終えた後は?

では過去問を解き終えた後はどうすべきなのでしょうか。教科書などに載っているような基本的な問題を落としてしまう場合はその復習が最優先です。基本問題は解けるものの応用問題や見たことのない問題を落としてしまう場合は、解説は軽く目を通すくらいに留め、新しい過去問を解くことに時間を使いましょう。見たことのない問題に自力で取り組む時間を増やし、思考力そのものを鍛えることが最も効果的な勉強法だと言えます。

過去問についてお話しするのは2回目でした。vol.13「過去問は時間を測るな!?」をご覧になっていない方はぜひ読んでみてください。読者の皆さまが過去問を有効活用し、合格に近づく手助けになれば幸いです。

西進塾
数学・化学講師
三浦 侑己

#大学入試 #過去問 #勉強

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