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『養性訣』解説 - 江戸の養生書を読む 01

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江戸時代の名医、平野重誠の『養性訣』の翻刻と、内容の解説をしていきます。
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#イラストエッセイ

レゴ遊びに学ぶ、健康のための仕事のやり方ー 養性訣解説03

子どもと一緒に、よくレゴで遊ぶ。遊びとはいえ、レゴはものづくり作業。人間の本能をくすぐり、大人でも達成感と喜びが得られる。皆さんはレゴでどんなものを作ったことがあるだろうか? 我が家では時々実用的なものも作る。最近ではティッシュペーパーのケースを製作した。ティッシュの箱の大きさに合わせ、カラフルな外枠を組む。紙をスムーズに引き出せるよう、子どもと一緒に試行錯誤する。頑張ってひと仕事終えた時の嬉しさは、今でも忘れられない。 今回の『養性訣』解説は、ずばり仕事と養生について。

淡々と今を生きる - 養性訣解説10

面白おかしく暮らしたい、華やかな生活がしたい、有名になりたい。誰もがもつ正常な欲求だろう。ただ、これらの欲には際限がなく、求めすぎると体を病んでしまうことがある。 今回の『養性訣』は、欲望と心に関することがテーマになる。心の摂生は五事調和の最終目標で、ここで上巻も終わる。それでは、欲にとらわれすぎると、身体にどういった影響が出るか、まずは以下を読んでみよう。 【原文】 人々安逸(おもしろきこと)に耽(ふけ)り、歓楽(たのしみ)に習(なれ)て、ただ富貴栄華を慕い、名声功利競