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『養生大意抄』- 江戸の養生書を読む 02

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多紀元悳(1732~1801)著の養生書で、全2巻。内容は医家向けではなく一般向けで、心、飲食、起居動作、性、鍼灸薬餌などの養生の要点がまとめられている。著者の多紀元悳(もとのり…
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#酒

半酔の人は長寿なり - 養生大意抄06

1.食後に暖かいお酒を少し飲む【原文】 ○酒は百薬の長と古人いへり。少しく飲ば陽気を助(たすけ)、血気をやすらげ、食気をめぐらして大に益あり。多飲(のめ)ば血脈を乱し腸胃を傷(やぶ)りて大に人を損す。必多く飲べからず。人の性にて節(ほど)あり。其節を考えてほろほろ酔を度として其うえを飲すごすべからず。食後に少し飲ば食気をめぐらして益あり。温酒(かんざけ)をのむべし。陽気をかりて気をめぐらす故なり。冷酒はよろしからず。熱酒固(もと)より飲べからず。 【意訳】 「酒は百薬の長」