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#わたしの人生観を作った3曲

私の最大の趣味は、音楽を聴くこと、そして歌うことです。
それはもう生きることの一部と言っても言いすぎではなく、音楽なしでは生きていける気がしません。
そんな人も少なくないのではないでしょうか。

私は毎日、音楽、たいていは日本のポップスかロック音楽を聴いています。何かをしながら流し聴くよりは、音楽に集中して、歌詞やメロディーに込められたメッセージを感じながら聴くことが好きです。
そうして聴いた音楽たちが、私の考え方や世界の見方の一部を形作っています。

このnoteでは、その中でも、私の人生観を作っていると言えるほど、心の奥深くにメッセージが刻まれている音楽を、3曲選んで紹介します。


 1. タガタメ(Mr. Children)

2003年に発表された、平和への強いメッセージが込められた1曲。
特に強く心に訴えかけてくるのは、やはりサビのこの詩です。

子供らを被害者に 加害者にもせずに
この街で暮らすため まず何をすべきだろう?
でももしも被害者に 加害者になったとき
出来ることと言えば
涙を流し 瞼を腫らし
祈るほかにないのか?

「反戦」を訴えている曲なのですが、私は自分が小学生のころからずっと関心を持ち続けている気候変動・環境問題に引きよせたとき、こみ上げてくるものがありました。

自分たちの行動や選択のせいで、地球が人間にとって過酷な環境になり、子どもたちが主に被害者になってしまうのではないか?
そうならないために、この地球で平和に暮らし続けるために、いま自分は、私たちは何をすべきだろうか?
日々それを考えながら暮らしているのですが、この曲を聴くと、改めて突きつけられる思いがします。
そして、祈るほかになくなるまえに、自分ができることを全力でやらなければ、子どもたちを被害者や加害者にするものか、という怒りにも似た力が内側からみなぎってきます。

自分の無力さに失望を感じて立ち止まったとき、私に勇気を与えてくれるのがこの曲です。


2. 生まれくる子どもたちのために(オフコース/小田和正)

1980年に小田和正さんがボーカルをつとめていたバンド、オフコースから発表され、2005年に小田和正さんがソロでセルフカバーした1曲。
歌い出しから小田さんの切実な思いが込められています。

多くの過ちを 僕もしたように
愛するこの国も 戻れない もう戻れない
あのひとがそのたびに 許してきたように
僕はこの国の 明日をまた想う

私自身、日本が、そして地球がこの先どうなってしまうのだろう、という危機感をずっと持ち続けているので、この歌詞には強く心を揺さぶられます。

まだ日本は、世界は、戻れないところまではきていないと信じたい、そう信じて頑張りつつも、一方で日本の環境や持続可能性への意識や取り組みが、欧米に比べてかなり遅れていることを日々感じる中で、この国の将来を案じずにはいられません。

生まれ来る子供たちのために、私たちには何が語れるでしょうか。何を残せるでしょうか。


3. 前夜(桃花鳥)(さだまさし)

1982年に発表された、さだまさしさんの曲。
私は2010年にNHKで放送された、『今夜も生でさだまさし』という番組を家族と一緒に観ていたときに初めて聴きました。
私の同世代には、さだまさしさんの曲をあまり聴いたことがない方もいると思いますが、ぜひ聴いてみていただきたいです。

桃花鳥(トキ)が七羽に減ってしまったと 新聞の片隅に
写りの良くない写真を 添えた記事がある
ニッポニア・ニッポンという名の 美しい鳥がたぶん
僕等の生きてるうちに この世から姿を消してゆく
わかってる そんな事は たぶん
小さな出来事 それより
君にはむしろ明日の僕達の
献立の事が気がかり
I'm all right
I'm all right
それに僕は君を愛してる
それさえ間違わなければ

3番まであるのですが、上は1番の歌詞です。
1番から3番まで、それぞれ異なるテーマのできごとが描かれているのですが、一貫して語られているのは、社会の事件と日常生活の間の断絶です。

日常をあわただしく生き、目の前のことにとらわれている私たちにとって、社会のことを想像するのがいかに難しいか。

環境問題に取り組み続けている私は、多くの人にとって、環境問題に関心を持つのが難しいということをひしひしと感じ、時々絶望的な気分になります。
そんなときにこの曲を聴くと、哀しみに涙を流しながらも、自分も含めて人間とはそういう生き物なのだ、と一度受け入れることができます。

そしてまた、人間への愛と優しい眼差しを取り戻して、前向きに進んでゆけるのです。


みなさんは、自分の人生観を作った3曲に、どのような曲を選びますか?

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