おばけはいるのか

おばけはいるのか?

 

[概要]
最初に言っておく。
僕はおばけを信じていない人だ。


今回おばけを調べるきっかけも些細なことからだった。
僕は老人ホームで当直のアルバイトをしている。仕事内容として館内の見回りをするのだが、夜は薄暗くて怖い。
おばけのことを想像して背筋がゾワっとする。おばけを信じていないのに。
結局、心の奥底では信じているのだ。だからゾワっとしてしまうのだ。

僕ははっきりおばけを見たことがない。
それなのにおばけにビビってしまう。


今回はこの無駄なビビリから解放されるためにおばけについて知り、ビビらないようにしたいと思って調べることにした。


[目的]
おばけについて知り、恐怖心をなくす。


[方法]

1,学科のラインでアンケートを匿名で取り、おばけを見たことあるかどうか聞く。そして見たことあると答えた人に自分にラインで連絡をくれるように呼びかけ、話を聞く。ツイッターでも同様にアンケートをとる

2,友達におばけを見たことないか聞き、詳細を聞く。

3,おばけについての疑問を調べる。


[結果]
☆1、2の結果(聞き込み、ライン、Twitterの結果)
学科ラインでは21人、ツイッターでは62人が回答し、結果は次のようになった。
・絶対見た →14%
・それっぽいのは見た →21%
・見たことない →65%

これから結果では10人に1人ほどはおばけを見た経験があることがわかる。


下におばけを見たことある人の話の一部エピソードを簡潔にまとめた。

Tさん→実家の廊下を歩いていると、部屋に白い服を着た女の子が座っていた。もう一度見ると居なくなっていた。何年か後にもまた同じ白い服を着た女の子を一瞬だけ見た。1度目の人と同じ服装、身長だった。
Tさん→たまに金縛りにあうが毎回自分の後頭部の方から視線を感じていた。
ある日金縛りにあった。体が動かないが、首を動かして後ろを振り向こうとした。
なんとか振り向くと、そこには、青白い男の顔があった
Sさん→小学生の頃、兄と心霊のテレビを見ていた。怖かったので兄と一緒にトイレにいった。
トイレが終わり、振り返ると同時に兄弟2人が叫んだ。トイレの鏡に映っている窓からぼんやりと誰かが覗いていたのだ。
それを2人同時に目撃した。
Fさん→中学生の頃、祖母の家でサッカーの試合を見ていて、ふとキッチン側のドアのほうに目線を移した。すると女の人が顔だけ出してこっちをじっと見ていた。
すぐに布団にくるまり二時間ほど祖母が来るまでずっと泣いていた。


これらのエピソードには二つの特徴があった。
ほとんどの話が、
子供の頃、中学生以下の話だったこと。
全て一瞬だけだったこと。


この二つの特徴から考えると見間違いの可能性も否定できない。そのため信憑性は高くないと考えられる。
しかしおばけの存在は否定できないから、

「おばけは幼い頃、短い時間見える(自分が動いていたり目をそらしたりてしまう)場合が多い。」

と言える。


また霊感がある人のお話も聞けたので簡潔に書いておく。

●霊感がある人のお話
僕「幽霊ってどんな感じで見えるんですか」
Hさん『幽霊の見え方は時と場合によって違うからね。一概には言えないね。はっきりの時もあるしぼんやりの時もある。大体は気分が悪くなったり、嫌な雰囲気を感じたりしてわかるね』
僕「幽霊が見える時と幽霊が見えずに雰囲気で感じる時の違いって何ですか?」
Hさん『見える時は幽霊がいる時、見えない時は幽霊が居た場所、居やすい場所とかの違いじゃないかな』
僕「幽霊ってどのくらいの頻度で見ますか?」
Hさん『最近は見てないねー、でも年に3回くらいかな』

このような感じで話が進んでいった。


霊感者は毎日幽霊が見えるようなイメージだったが今回の方は大体は雰囲気で感じるらしい。
Hさん曰く、「幽霊を見えたり感じたりしない方が気分悪くならないからそっちの方がいいよ」ということらしい。



また、もう一つ、おばけとは別のものだが、さらに信ぴょう性の高い不思議な現象の話も聞けた。

Tさん→祖父が亡くなりお通やなどで親戚で集まった。
その日、Tさんは金縛りにあった。
そのことを一緒に泊まっていた親戚に話すと、その親戚も金縛りにあっていた。
Kさん→祖父が畑をつくろうとして、ブルドーザーで土をならしていた。
墓石があったのでそれもブルドーザーで倒した。すると次の日から高熱が出て長期間続いた。
祖母が墓の石を元の場所に戻すと熱が治った。
Sさん→母が結婚した当初、父の実家に挨拶として何日間か泊まった。
その日の夜から毎日金縛りに遭った。
祖母にそのことを伝えると
「あと何日かしたら治りますよ」
と言われた。
数日後、母の金縛りはパタリと止んだ。
実は祖母も結婚した当初、金縛りに苦しめられていたそうだ。
先祖様が母を身内のものとみなした証拠だろうと祖母は言っていた。


このエピソードはおばけじゃない。でも何か不思議な力がないと説明できない。
このエピソードは一種の神様や自然の祟りなどそういう意味合いが強いように感じる。


おばけを信じない人に
「お墓におしっこかけれる?」と問うと
「バチが当たりそうだからいやだ」と答えるのも
何か不思議な力を信じているからだと言える。



☆3の結果(おばけについての疑問を調べる)


●なぜ薄暗いところでおばけのことを想像したり、怖いはなしをきいたりすると背筋がゾワっとして鳥肌が立つのか?

→人は恐怖を感じると血液が体の大きな筋肉に集中する。それによって手足の先や体の表面近くの血液の流れが薄くなる。これによって背筋がゾワっとするような寒さを感じる。


神主さんに聞いたおばけの捉え方

神社の神主さんはお祓いなどで
おばけ、もしくは不思議な力に接する機会が多い職業だと思う。
そのため、福岡のE神社の神主さんにおばけについての捉え方を聞いてみた。
まとめると次のようになった。

・妖怪は信じていない
・実態のある幽霊は信じている。
・心霊写真はあまり信じていない。

僕が話した神主さんはおばけに対してはっきりとした考えはないようだった。
神主さんもおばけの話はちょっと面倒くさそうな顔をしていた。

僕は最近ずっとおみくじは大吉を引いていたのに、そこで引いたおみくじは吉だった。これも祟りの一種だろうか。


●魂の重さは21g

百年前、人が死ぬのを観測してその体重がどう変わるか実験した博士がいた。
その人によれば人は死ぬと21g軽くなるそうだ。
そして、それが魂の重さではないのかという学説が出た。

それに反論する意見も出た。人は死んだら呼吸がとまるので、血液が冷却できず、それによる汗の量が21gなのだという意見だ。

これに対し、死んだ後は血液の循環が止まっているので体温が上がらず汗もでないという反論もでた。

結局、今でも真実は定かではない。
しかし、現在にでもその影響はあり、2003年に「21gram」という映画が公開された。

いきなり、「魂の重さが21gだよ」って言われても、信じない人の方が多数だろう。。
だが、それもあながち否定はできない。

現在の科学技術をもっても宇宙の95パーセントは暗黒物質と暗黒エネルギーなど私たちの観測できない未知物質できていると言われている。
もしそうならば、魂の重さも、その95パーセントの未知物質の一つという可能性もある。

今では電磁波の存在は当たり前だが、大昔の人に電磁波の説明をしても、なかなか信じてもらえないだろう。
もしかしたら将来、魂の重さなんてないと言ったら笑われる日が来るかもしれない。


[まとめ]

おばけは幼い頃、短い時間で見えることが多い。

おばけより、神や自然の祟りなど、目に見えない力が存在することの方が信憑性としては高い。

おばけがいるかどうかはわからない。



[感想]
おばけは信じていないのに暗いとこに行くとおばけのことを想像して怖くなる、体がゾワっとする。無駄におばけにビビってしまう。
そんな些細なことがきっかけで調べ始めたおばけ。今までこんなにおばけと向き合ったことはなかった。そして色々な話を聞く中で身近な人が不思議な体験をしているという驚き。
後半になると、みんなの話を聞くのが楽しくてしょうがなかった。
結局、おばけがいるかどうかははっきりとしたことは分からないままだ。

今回100人ほど聞き込みをしたが、人に害を与えるおばけに出会った人は誰1人いなかった。

僕が生きて出会った人の中で、直接おばけの害を受けた人の話も聞いたことない。
こんなにもおばけが害を与えることが少ないのなら、僕がおばけから害を受ける可能性は極めて小さい。

簡単に言えば、おばけは怖いだけで害がない。

そう思うと、怖い思いをするだけならおばけを見てもいいかなという気持ちになってくる。

今回の調査は、自分のおばけに対する考え方の転換期となった。

今後は、薄暗くとこで体がゾワっとしたら、
「あ、今僕は恐怖を感じているんだなあ、おばけ見れたらラッキーだな」
くらいの気持ちで、恐怖を受け入れて楽しんで生きたい。

おばけのことは自分なりに解決した。

しかし、今回調べていくにあたりおばけとは別の存在の、神様や自然の祟り、バチなどの不思議な力の正体は謎に包まれたままだ。しかもそれは害を与えるときもある。

これはまた興味が強くなった時に調べようと思う。

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