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妄想練習まえがき

 先だって、ある漫画がバズっていた。

(引用元:真田様twitter

 以前にも、同じシリーズがバズったのを見た。そのときも、うんうんなるほど〜わかるわかる〜と思った記憶があるが、この第6話はそのときのような他人ごとではなかった。

 主人公は、同人小説(2次創作)をかたちにするために練習を積むことにする。その内容を手短にいうと、

「毎日、ひとつのアイディアで800字以内の小説を完結させる」

 というものだった。
 主人公は3か月で約100本を書き、その後、同じ練習を続けながら平行して10000字の短編小説を書きあげることに成功する。

 漫画の主旨としては既存作品への愛の発露にあるが、創作小説書きである私は、これを読んだ瞬間、

「それ、いいねえ!」

 と、膝を叩いた。

 小説の練習。
 やったことがないわけではないが、残念ながら過去の練習では特に何かが身についたという感じはなかった。
 たとえば、思いついた小説のエピソードを400字で書くとか、既成作品を写経するとか、である。前者は、就職したてで何も書けなかった時期、とにかく何でもいいから書こうと思い、主として自分の書き途中の作品の新規エピソードを思いつくまま書いた。後者はよく話題にあがる練習法なので割愛。勉強になるのはたしかなのだが。

 いま思えば、前者のように思いつくままたれ流すのでは「小説の練習」にならないのだろう。
「同人女の感情」(第6話)の練習のくだりを読んで思ったのは、「一編の完結作品」を「書きはじめて」「書き終える」練習こそ、「小説の練習」なのではないかということだ。いみじくも主人公は言っている、「大切なのは『最後まで書き切る』こと」だと。

 約100本を書きあげた主人公の「文章を作るのにも慣れてきた」というモノローグを見て、私は心底うらやましくなった。

 私も「小説を書くのに慣れてきた」とか言ってみたい。

 私は小説を書くことをいちばん大事にしているのに、長年書けなかったこともあり(こちらの記事を参照)、小説を書くことに対して高い精神的ハードルがある。最近は少しずつ書けてはいるものの、やはりこの状態を脱却したい。小説に対する怯えを消したい

 ということで、私もこの小説練習を実践することにした。
 たぶん、完全に毎日というのはなかなか死守できない気がするので、始める前からそこは「なるべく毎日」と言っておこう。過去、毎日やる系のノルマはほぼ破ってきた人間なので、そのあたりの予防線にぬかりはない。(9/2追記:予想どおり、なるべく毎日と設定したとたんに苦になってしまったので、「とにかく書けるときに書いて100本までは続ける」を目標にします)

 問題は何を書くかだが、私はオリジナル小説書きなので、もちろんオリジナルを書く。

 題材などは、毎日半自動的に決まるのがいい。

 考えた結果、自分のInstagramアカウントを古い投稿から遡り、写真に物語をつけていくことを思いついた。私の写真は、いちおう私なりに「物語性がある」と感じた風景を撮っており、前々から写真と言葉を組み合わせて何かしたいと考えていたのだ。
 Instagramは更新が容易なやり方で続けているので、同じような構図が連続するときがあるが、その場合は適当に飛ばす。その他、やりにくい投稿(食べ物だけの写真など)は飛ばす。

 私の小説練習のルールについてまとめると、

私自身のInstagramアカウントを古い投稿から遡り、写真に物語をつけていく
・写真はもちろん現実のものだが、ここでの物語はそれぞれの国や土地が舞台とというわけではなく、架空のファンタジーとする(私はファンタジー小説書きなので)
・800字で完結した物語にする
・なるべく毎日更新したい→9/2追記:なるべく毎日と設定したとたん苦になってしまったので、頻度は気にしないことにした
・私も100本は継続したい→9/2追記:毎日ノルマをやめる代わり、とにかくこれだけは死守する
・掲載場所はここ(note)
・要するにこれは構成の練習なので、起承転結や序破急のような簡単なプロットを考えたうえで書きたい

 といったところ。

 題して「妄想練習」とする。

 なるべく毎日続けられるように、祈っていてください。私も自分で祈っています。(9/2追記:早くも毎日はムリでした)
 そして、私に小説の筋力がつきますように。

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