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思い出に残る学習を

今までどのぐらい努力をしてきたか。私はアメリカ留学中、自分で言うのもおこがましいが、英語に関してかなり勉強してきた。もちろん日本の大学でも勉学に励んだのだが、圧倒的に身についたのは留学を通して学習してきたことである。そこには様々な要因が挙げられるがここでは3つの要因を紹介する。
まず、一つ目は環境要因である。環境要因と言っても様々な因子がある。気候、人間、文化など。私が留学していた地域はカリフォルニアの砂漠地帯で真夏には気温が日中で50℃ぐらいまで上昇する。日本ではほぼ体験できない経験である。そんな暑い中、自転車を漕いで、学校、スーパー、ジム、休日には友人とショッピングモールに出かけたのも良い思い出である。そして親に高い学費を出して大学に行かせてもらってるからには、何らかの形で、親に返していけたらという思いで、学費全額大学もちの留学プログラムに参加した。大学で3名ほどしか選ばれないので、かなり勉強は努力したが、やっとの思いで掴んだ切符。家族や友人、教授からの期待にそぐわないよう必ず成長して帰ってくる。そんな思いが当時の私を常に突き動かしていた。
二つ目は人間関係である。私は人間関係に関しても貴重な経験ができた。留学に行くまでは「日本人は友人が出来にくい」と聞いていたが、あながち間違いではなかった。はじめの頃は友達作りに少し苦労した。なぜなら私自身が少し受け身に構えていたからである。もし、「あなたは日本人に対しても積極的に話しかけに行くことができますか?」と聞かれたらあなたは何と答えるだろうか。その答えがイエスであるならば、きっと外国に行っても友達を作ることはそんなに難しくないはず。まずは自分がどんな人か知るということが大切である。趣味は?特技は?週末何してる?エントリーシートなどにもよく書く項目であるが、これらをきちんと把握しておけば、自己紹介をするときなど、すごく便利である。そうして自分のアイデンティティに気づけることが友達作りにおいても有効である。そのやり方で、海外の友達ができ、その人達に日本語や日本の文化などを教え、反対に私は彼らから同じようなことを教わった。
三つ目は文化的背景である。日本の4年制大学では10代後半、20代前半の学生が大多数を占めている。しかし、私が通っていた大学はそのようなものではなかった。コミュニティカレッジというのもあるかもしれないが、年齢や国籍、また境遇など本当に様々で、すごく刺激的な毎日であった。とある授業では、隣に3、4歳ぐらいの息子を持った女性が座り、一緒に勉強していた。授業の後半に彼女は「幼稚園に息子を迎えに行くから、帰るね。」と言って、教室を後にした。また、中東から来た英語の教授に失礼を承知で次のことを質問した。「あなたは英語の教授で、その歳になってまでなぜ留学をするのですか?」すると彼は「僕にはまだ夢があるからね。」私はこの言葉を聞いたときに衝撃を受けた。この人は自分の人生を生きている。その言葉に影響されて私の人生のモットーが “You only live once.” (人生は一度きり)になった。
これらの経験は今も私の人生の中でかけがえのない思い出である。言語だけでなく生き方も学んだ。これが私の「思い出に殘る学習」である。

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