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「お箸初め」で有名な、こんぴら奥の院箸蔵寺の住職です。 徳島県の県西部、三好市池田町に…

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「お箸初め」で有名な、こんぴら奥の院箸蔵寺の住職です。 徳島県の県西部、三好市池田町にある、真言宗御室派の寺院で、 四国別格二十霊場第十五番、 四国三十六不動霊場第四番、 四国三十三観音霊場第二十八番、百八観音六十九番の札所にもなっています。

最近の記事

マイクロアグレッション

なぜ、”自覚無き差別”と訳されるものに対し マイクロアグレッションという名前を付けたのでしょう 私には、micro + aggression から unconscious discrimination という意味合いを連想する力はありません 微細な攻撃は、他者に対し優位に立ちたいがために行われることもあると思うのですが、この言葉は差別のみに対して使われる言葉として囲い込まれてしまっていますね...。

    • 宗教を持つということ

      16年前に書いたブログのマルチポストです。 宗教に携わるものとして、「宗教の是非」ではなく「正しい宗教とは」という観点で捉えて欲しいと思う今日この頃。 以下転載 もし、あなたが誰かに突然、「あなたは死にます。」と言われたら、きっとびっくりすることでしょう。 しかし、そのあとに、「いつかはね。」と付け加えられたら、「なんだ、そういう意味か。」とちょっと安心するのではないでしょうか。 同じように、「地球は滅びる」と言われても、それが何億年も先だとしたら、自分が生きている間は

      • 加点法の考え方と減点法の考え方

        blogのマルチポストです。 これまで、対機説法というテーマでいくつか雑感をアップしてきました。 対機説法を行うためには、色々な考え方を認め、相手の気持ちになって考えることが大切です。 人はそれぞれ、色々なものの考え方を持っていて、知れば知るほど興味深い生き物だと思います。 いつもの宗教的観点ばかりではなく、時には脳科学や心理学の観点でも参考になるものがあります。 前回は私なりに考えた、「スタート基準かゴール基準か」という分け方と「違いを見つけるのが得意な人と共通点を見

        • 授業計画メモ

          ブログの転載です。 近々行われる、某教育機関での特別授業の授業計画メモです。 テーマは「倫理、道徳、宗教」 箇条書きですがこのままでも何となく伝わるかと。 ○倫理とは(道徳とは) 倫理とは、私たちが社会の中で何らかの行為をするときに、「これは善いことか、正しいことか」 と判断する際の根拠(日本看護協会公式サイトより) 道徳 人としての善悪の基準 倫理(ethics)と道徳(moral)は同じように使われることが多いが、異なる部分も 例) 「道徳」ウソや隠し事はいけ

        マイクロアグレッション

          心理学的テクニック

          blogのマルチポストです。 最近、「心理学を使った交渉術」といった方面の本が増えているせいか、 飛び込み営業などで、そういうテクニックをかじったような手法を使う人が、以前にも増して多くなったような気がします。 ○ダブルバインド・・・選択肢を作って相手の判断を制限する 例)「何か興味のある物はありますか?」ではなく、第一声から「○○と○○、貴方ならどちらが好きですか?」 →あなたの会社とお付き合いするかどうかというところからゆっくり考えたいです。 ○ソクラテス・ストラ

          心理学的テクニック

          最近の脱マスクについて思うこと

          blogのマルチポストです。 以前(blogに)アップした部分も引用しながら、現在の脱マスクについで思うところを述べさせて頂きます。 あくまでも、たくさんある問題点の一つです。 マスクを着けていなれれば不安だと思っている人たちと マスクを着けなくても大丈夫だとと思っている人たちが 同じ社会の同じ空気を吸いながら生きている以上、一方の権利は他方の権利侵害となってしまいます。 (宗教家としては「権利」よりもまず「思いやり」の話をしたいところですが、これは思いやりだけで解決で

          最近の脱マスクについて思うこと

          自戒

          blogの転載です。 私が20代の頃、当山に副住職として戻ってきて間もなくの出来事です。 お寺に協力をして頂いている地元の皆様との会合があり、その後の懇親の場で、自分の父親のような歳の檀家さん(ここではAさんとします)と、些細なことからぶつかってしまいました。 元々は、「法要の行列の経路をどのようにするか」ということだったのですが、意見が合わずにお互いの言い分を述べ合っている最中、Aさんの 「私は子供の頃からお寺のことを知っている。戻ってきたばかりのあんたよりもお寺のこ

          スタート脳とゴール脳ほか

          ブログの転載です。 これまで、対機説法というテーマでいくつか雑感をアップしてきました。(過去の記事参照) 対機説法を行うためには、色々な考え方を認め、相手の気持ちになって考えることが大切です。 人はそれぞれ、色々なものの考え方を持っていて、知れば知るほど興味深い生き物だと思います。 いつもの宗教的観点ばかりではなく、時には脳科学や心理学の観点でも参考になるものがあります。 「男性脳」と「女性脳」の、ものの考え方の違いはあまりにも有名ですが、それ以外にも、2つのタイプに分

          スタート脳とゴール脳ほか

          語源

          今日は仏教の話ではありません。 普段当たり前に使っている言葉でも、よくよく考えると何かおかしいと思えるものがあります。 そういう言葉に気付いたとき、なぜそうなったのかを考えてみるのが好きです。 今日気になったのは、「重量挙げ」という言葉です。 重量というのは「重さ」という尺度のことなので、重量挙げとは直訳すると「重さを挙げる」になり、日本語としては意味が通じません。 少し調べてみましたが正解は見つけられなかったので、自分なりになぜこのような言葉になったのかを推理してみま

          如実知自心

          3年前のブログ記事 noteに再投稿です。 「如実知自心(にょじつちじしん)」とはありのままの自分を知ることです。 「何ができるか?」という可能性を見つける自分探しはもちろん大切ですが、 最近は、「人はそれほど強くない、過ちを犯しそうになる生き物だ」ということに向き合うのも大切だと感じます。 「できないことは悪」と決めつけてしまえば、「人は何に弱いのか?自分はどういう部分に弱いのか?」を見つめる機会、本当の「如実知自心」を見失ってしまうような気がします。 歳を重ね、心

          如実知自心

          clubhouse

          クラブハウス 今流行りのこのSNSに最初に触れて感じること。 耳から入ってくるこの新しいツールは、目を制約されない分、色々なことと両立可能だと感じます。 「ながらTwitter」や「ながらゲーム」はできなくても、「ながらClubhouse」は可能ですね。 1日の行動を円グラフで表した場合、今までのSNSやゲームの時間は、仕事、食事、休憩などとはっきり分割されるけれど、「ながら」が可能なClubhouseは、二重円グラフで表さないと利用実態は把握できません。 「仕事かゲームか」