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【大同電鍋】「遠隔電鍋プロジェクトー介護と電鍋」。母親に電鍋の使い方を指南する際に娘の私が心がけていること。


介護と電鍋。順調に進んでいます。第一回目はこちら。


このプロジェクトを進める際に私が心から気をつけてることがある。それは「相手への尊重」。


私は大学卒業まで実家にいた。つまり母親が料理を作っていた。つまり私は20何年間、母親に料理を「作ってもらっていた」のである。今回、立場が逆転(私が料理を教える)わけだが、ここで気をつけたいのは「今まで料理を作ってきてもらったことを忘れないこと」である。


今回私は電鍋を注文すると同時に軽い内鍋、熱くないやっとこ、そして私も持ってる大同電鍋の本を事前に送った。しかしあえて内鍋の蓋やスープの本などは送らなかった。それは「まず母親本人に確認して進めたい」と思ったから。

内鍋に良い蓋があるかもしれない。お気に入りの本があるかもしれない。なので確認しながら進めたいのだ。相手への尊厳を持って進めたいから。


老化とは、色々なことができなくなること。できなくなったときの小さな「がっかり」が積もっていくと本当に気分が落ち込む。それは「目が悪くなる」や「外国に行って言葉が思うように出てこなくなる」と一緒だ。あの時感じる小さながっかりや悲しみを相手になるべく与えないように、いや、結果的に与えることになってしまっても「与えないように悪戦苦闘してるんだよおお」という気持ちは伝わるように、このプロジェクトを進めたいのだ。


「一方的に教えていくこと」、「(なんでこれできないの?)ため息」などは英語もおぼつかない私が日々体験してきたこと。冷笑などはもう数えきれないほど食らった。どうしようもなく感じる情けない感じ。ほんと、死にたくなるあの絶望感。あれをこの母との料理プロジェクトでは少しでも減らしたい。特に同性の子供が親に対して補助を行う、いわゆる介護の時は距離感を保てないと双方攻撃的になりがちだ(実際に見たし、自分もそういう時があった)。そのような場合は「介護関係において攻撃性が発生した場合は第三者(他人、専門家ならなおよろしい)を入れる」以外解決はない。


今回自分自身が母親に対して攻撃的にならないように心底気をつけてる。そして第三者である専門家を「大同電鍋」にやってもらうつもりでこのプロジェクトを進めている。第三者(今回は人でもないわけだけど)が入ることでワンクッション入るし、何かあったとしても第三者のせいにできる(電鍋さんごめんね😭)し、そして電鍋さんは「何かあっても」の何かが起きる可能性がとても少ない


大同電鍋は外釜に水を入れて蒸気で調理するわけだけど、水がなくなったら保温になり加熱が終了するので安全。そして「外鍋に水を入れ忘れて加熱」した場合も内鍋の料理がダメになることが私の経験上では、ない(本当は忘れないでね)。ちなみに炊飯の際に外鍋に水を入れ忘れ加熱してしまいそのまま保温に切り替わるまで放置してしまったことがあったが(がちゃん!って降りる音で気が付く浅はかな私😭)その後冷めた電鍋に水を入れて再加熱したらちゃんと炊けた。電鍋のおおらかさに感激。


同じ本を買ったのは母に「こんなふうに作ったよ」を実際に(オンラインだから実際じゃないけど)見せるため。その際に「こうするともっといいよ」「ここはこんなふうに減らせるよ」を私が伝えることでコミュニケーションが産まれる。メモもしやすい。そしてそこに第三者の電鍋が専門家として加わってくれることによりマンツーマンの交流でなくなり、第三者の目が産まれる。


別に電鍋じゃなくてもいいと思う。調理家電じゃなくてもいい。同じフライパンとかでもいい。「同じグッズを使って知識の伝達を行う」ことはグッズが第三者の役割を持ち、コミュニケーションが直接にならないので穏やかになる。


今日は母に見せるためにポトフを製作。入れて煮るだけ。美味しい。

レシピはこの本から拝借。


こちらのポトフ。でもレシピで守っているのは水500mくらい。あとは家にある野菜とお肉を入れて、ブイヨンを入れて外鍋に1カップ半の水を入れてスイッチオン。

放っておいてもう出来ました。味に関しては加熱が終わってから好きに加えたらいいよと言うつもり。


本当に簡単。2日目に食べる時はカレー粉入れてカレー風味にするのも素敵ね。


こちらを母にメールで送り、簡単だよおおと写真付きで解説。電鍋がつくまでこんな感じでいくつか実際の事例を送り準備体操をしてもらう。この時のメールは将来子供の自炊体験の際に持っていってもらうつもり。母には「孫の自炊体験に活かしたいので感じたことや体験してわかったことをどんどん教えて」と言ってある。聡明な母なので色々書いてくれるだろう。そしてその「体験や意見が孫の将来に役に立つ」と思えば積極性もより高まるってことだ。


調理家電は人間の生き方を艶やかにする。「介護と電鍋ー遠隔調理プロジェクト」はこれを実証する壮大なプロジェクトなのだ。