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ChatGPTでデータ分析 #8 ロジスティック回帰分析

1.キャラクター

彼は、カテゴリカルな結果を予測することに特化した分析家です。
二値の結果を持つデータセットを扱い、確率的なアプローチを用いて予測を行う能力を持っており、冷静で計算高い性格を持ち、複雑なデータの中から意味ある情報を抽出することに熟練しています。
決断力があり、はっきりとした答えを求める傾向があります。

2.どんな時に活躍する

ロジスティック回帰分析は、2つのクラス(例えば、合格/不合格、病気/健康など)に属する確率を予測するために使われる統計的な手法です。特に、以下のような場合に使用されます:

  1. バイナリアウトカムの予測: 応答変数がバイナリ(0または1、真または偽)である場合に適しています。例えば、あるメールがスパムかどうか、ある患者がある病気に罹患しているかどうかなどを予測するのに使用されます。

  2. 確率の予測: ロジスティック回帰は、イベントが発生する確率を0と1の間で予測します。これは、特定の結果の確率を知りたい場合に有用です。

  3. 因果関係の推定: 独立変数と従属変数の間の関係を調べるためにも使用されます。例えば、ある治療が病気のリスクを減少させるかどうかを評価する場合などです。

  4. リスクファクターの同定: 医療研究において、疾患のリスクファクターを特定するためによく使用されます。例えば、心血管疾患のリスクファクターとしての喫煙、高血圧、高コレステロールなどを評価する場合です。

ロジスティック回帰は、これらのシナリオにおいて、関連する変数間の関係を明らかにし、予測モデルを構築するのに役立ちます。

3.データ概要

今回はファイルを二つ添付しています。
いずれも銀行のマーケティングデータであり、”y”(今回販促結果)を目的変数、その他のカラムを説明変数とするデータです。
(1)”train_set_combined"を訓練セット
(2)”test_set_combined”をテストセット
としてロジスティック回帰分析によるモデル構築と評価を行います。
機械学習の常套手段ですね。

4.分析

以下、ChatGPTとの対話による分析実行ですが、
You:私のプロンプトコメントです。
He:ChatGPTのコメントを元に要約記述したものですので、是非ご自分で確かめてください。
< >:補足として追加記載したコメントです。

You
ロジスティック回帰分析について手順を示したうえで学習および評価をお願いします。

He
訓練データセットの最初の数行を確認しました。
次に、ロジスティック回帰分析のためのデータの前処理とモデルの構築、学習、評価の手順を行います。

データの前処理

  1. 目的変数 y を数値に変換します(no を 0、yes を 1 に変換)。

  2. 説明変数と目的変数を分けます。

モデルの構築と学習

  1. LogisticRegression クラスを使用してロジスティック回帰モデルを構築します。

  2. 訓練データセットを使用してモデルを学習させます。

モデルの評価

  1. テストデータセットを使用してモデルの予測を行います。

  2. 正解率、精度、リコール、F1スコア、混同行列などを用いてモデルの性能を評価します。

まずは、データの前処理から始めましょう。 ​​

データの前処理が完了しました。目的変数 y が数値に変換され、説明変数と目的変数が分けられました。

次に、ロジスティック回帰モデルの構築と学習を行います。 ​​

ロジスティック回帰モデルの評価結果は以下の通りです:

  • 正解率 (Accuracy): 89.83%

  • 精度 (Precision): 58.14%

  • 再現率 (Recall): 32.89%

  • F1スコア (F1 Score): 42.02%

  • 混同行列 (Confusion Matrix):

    • True Negative (TN): 1169

    • False Positive (FP): 36

    • False Negative (FN): 102

    • True Positive (TP): 50

これらの結果をもとに、モデルの性能をさらに改善するための調整や、他の機械学習アルゴリズムの検討が可能です。 ​
<これが大切です。>

You
正解率 、精度 (Precision)、F1スコア (F1 Score)、混同行列について教えて下さい。

He
もちろんです。こちらの指標について説明いたします:

正解率 (Accuracy)

  • 定義: モデルが正しく予測したサンプルの割合。つまり、全サンプル数に対する正しい予測の数です。

  • 計算式: (True Positive + True Negative) / (True Positive + True Negative + False Positive + False Negative)

  • 解釈: 高い正解率はモデルの全体的な性能が良いことを示しますが、クラスの不均衡がある場合は誤解を招く可能性があります。

精度 (Precision)

  • 定義: 陽性と予測されたサンプルの中で、実際に陽性であったサンプルの割合。

  • 計算式: True Positive / (True Positive + False Positive)

  • 解釈: 精度が高いほど、陽性と予測されたサンプルの中に偽陽性(誤って陽性と予測されたサンプル)が少ないことを示します。精度は、特に偽陽性を避けたい場合に重要です。

F1スコア (F1 Score)

  • 定義: 精度と再現率の調和平均。精度と再現率のバランスをとる指標です。

  • 計算式: 2 * (Precision * Recall) / (Precision + Recall)

  • 解釈: F1スコアは、精度と再現率のバランスが取れているかを示します。両方の値が高いほど、F1スコアも高くなります。特にクラスの不均衡がある場合に有用です。

混同行列 (Confusion Matrix)

  • 定義: モデルの予測がどのように分布しているかを示す行列。実際のクラスと予測されたクラスの関係を表します。

  • 構成要素:

    • True Positive (TP): 実際に陽性で、正しく陽性と予測されたサンプル数

    • False Positive (FP): 実際には陰性で、誤って陽性と予測されたサンプル数

    • True Negative (TN): 実際に陰性で、正しく陰性と予測されたサンプル数

    • False Negative (FN): 実際には陽性で、誤って陰性と予測されたサンプル数

  • 解釈: 混同行列はモデルの性能を詳細に理解するために役立ちます。特に、各クラスの予測の正確さや誤りを明確に示します。

これらの指標は、モデルの性能を評価し、異なるモデルやアプローチを比較する際に重要です。

You
これらの指標はオッズ比と関係ありますか。

He
これらの指標(正解率、精度、F1スコア、混同行列)は直接的にオッズ比と関係しているわけではありませんが、間接的に関連することがあります。

オッズ比 (Odds Ratio)

  • 定義: ある事象が発生するオッズと、それが発生しないオッズの比率。特にロジスティック回帰分析において、説明変数が目的変数に与える影響の大きさを表す指標として使用されます。

  • 計算式: (Aのオッズ) / (Bのオッズ) = (Aが発生する確率 / Aが発生しない確率) / (Bが発生する確率 / Bが発生しない確率)

  • 解釈: オッズ比が1より大きい場合、AのオッズがBのオッズより大きいことを示し、事象が発生する可能性が高いことを意味します。オッズ比が1より小さい場合はその逆です。

関連性

  • オッズ比はロジスティック回帰分析において重要な役割を果たしますが、正解率、精度、F1スコア、混同行列はモデルの予測性能を評価するための指標です。

  • ロジスティック回帰モデルの係数はオッズ比に変換することができます。これにより、特定の説明変数が目的変数に与える影響の大きさを解釈することができます。

  • 一方で、正解率や精度などの指標は、モデル全体の予測性能を評価するために使用され、特定の説明変数の影響を直接的に示すものではありません。

つまり、オッズ比はモデルの解釈に役立ち、正解率や精度などの指標はモデルの予測性能を評価するために使用されます。これらは異なる側面を評価するための指標であり、それぞれがモデルの異なる特性を示しています。

You
どの目的変数カラムが予測に効果的であったかは評価できますか。

He
はい、ロジスティック回帰モデルの係数を調べることで、各説明変数(目的変数カラム)が予測にどの程度効果的であったかを評価することができます。係数の大きさと符号は、その変数が目的変数に与える影響の強さと方向を示します。

  • 正の係数: この変数の値が増加すると、目的変数が1である確率が増加します。

  • 負の係数: この変数の値が増加すると、目的変数が1である確率が減少します。

  • 係数の絶対値: この値が大きいほど、変数の影響が強いことを示します。

以下のコードで、ロジスティック回帰モデルの係数を確認して、予測に効果的な説明変数を特定しましょう。

モデルの係数を基に、予測に最も効果的だった上位10個の説明変数は以下の通りです:

  1. poutcome_success(前回のキャンペーンの成果が成功): 係数が 2.234 で、目的変数が 1(成功)である確率を大きく増加させる影響があります。

  2. month_oct(10月): 係数が 1.441 で、この月に行われたキャンペーンは成功の可能性が高いことを示します。

  3. month_mar(3月): 係数が 1.360 で、この月に行われたキャンペーンも成功の可能性が高いことを示します。

  4. contact_unknown(連絡手段が不明): 係数が -1.232 で、連絡手段が不明な場合は成功の可能性が低いことを示します。

  5. duration(通話時間): 係数が 1.195 で、通話時間が長いほど成功の可能性が高いことを示します。

  6. month_jan(1月): 係数が -0.901 で、この月に行われたキャンペーンは成功の可能性が低いことを示します。

  7. job_entrepreneur(職業が起業家): 係数が -0.880 で、起業家である場合は成功の可能性が低いことを示します。

  8. month_may(5月): 係数が -0.815 で、この月に行われたキャンペーンは成功の可能性が低いことを示します。

  9. month_nov(11月): 係数が -0.775 で、この月に行われたキャンペーンも成功の可能性が低いことを示します。

  10. month_jul(7月): 係数が -0.760 で、この月に行われたキャンペーンも成功の可能性が低いことを示します。

これらの結果から、キャンペーンの成功には前回の成果、キャンペーンが行われる月、通話時間、職業などが重要な役割を果たしていることがわかります。特に、「poutcome_success」や「duration」は成功に大きく寄与する可能性が高いと考えられます。 ​

You
これらがオッズ比と関係あるとの理解でよいですか。

He
はい、その理解で正しいです。ロジスティック回帰モデルの係数はオッズ比と密接に関係しています。

ロジスティック回帰モデルの係数は、対数オッズ比(log odds ratio)を表しています。つまり、係数を指数関数にかけると、オッズ比が得られます。オッズ比は、ある事象の発生確率と非発生確率の比率を示す値です。

具体的には、係数が正の場合、対応する説明変数の値が1単位増加すると、目的変数が1であるオッズがその係数の指数倍だけ増加することを意味します。逆に、係数が負の場合、説明変数の値が1単位増加すると、目的変数が1であるオッズがその係数の指数倍だけ減少します。

例えば、poutcome_successの係数が2.234である場合、前回のキャンペーンの成果が成功であるとき、成功のオッズがexp(2.234) ≈ 9.34倍になることを意味します。

このように、ロジスティック回帰モデルの係数を解釈することで、各説明変数が目的変数に与える影響の大きさ(オッズ比)を理解することができます。

You
ありがとう。よくわかりました。ところでテストセットは何の計算に用いましたか。

He
テストセットはモデルの評価に使用しました。具体的には、以下の手順でテストセットを利用しました:

  1. モデルの学習: ロジスティック回帰モデルを訓練データセット(train_set)を使って学習させました。

  2. 予測の実施: 学習済みのモデルを使って、テストデータセット(test_set)に対する予測(y_pred)を行いました。

  3. モデルの評価: テストセットの実際の目的変数の値(y_test)とモデルの予測値(y_pred)を比較して、モデルの性能を評価しました。この評価には、正解率、精度、再現率、F1スコア、混同行列などの指標を使用しました。

テストセットを使用することで、モデルが未知のデータに対してどの程度正確に予測できるかを評価することができます。これにより、モデルの一般化能力を確認し、過学習を防ぐことができます。

You
目的変数のクラスごとの正解率はわかりますか。

He
はい、目的変数のクラスごとの正解率を計算することができます。これは通常、各クラスの再現率(Recall)として知られています。再現率は、各クラスに対してモデルがどの程度正しく予測できたかを示す指標です。

再現率は、混同行列を用いて次のように計算されます:

  • クラス 0 の再現率(Recall for Class 0): True Negative / (True Negative + False Positive)

  • クラス 1 の再現率(Recall for Class 1): True Positive / (True Positive + False Negative)

以下のコードを使用して、各クラスの再現率を計算しましょう。

申し訳ありませんが、何らかの問題が発生したようです。再試行して計算を行います。 ​​

再度問題が発生したようです。ただし、計算式をもとに手動で計算することができます。混同行列が以下のようであったとします:

Predicted: NoPredicted: YesActual: NoTN: 1169FP: 36Actual: YesFN: 102TP: 50

これに基づいて、各クラスの再現率は次のように計算されます:

  • クラス 0(No)の再現率: 1169 / (1169 + 102) ≈ 0.919

  • クラス 1(Yes)の再現率: 50 / (50 + 36) ≈ 0.581

したがって、クラス 0 の正解率(再現率)は約 91.9%、クラス 1 の正解率(再現率)は約 58.1% となります。これは、モデルが「No」クラスを予測するのに比較的優れていることを示していますが、「Yes」クラスの予測は改善の余地があります。 ​

5.注意点

You
ロジスティック回帰分析を行うときの注意点を教えてください。

He
ロジスティック回帰分析を行う際に注意すべき点はいくつかあります:

1. データの前処理

  • 欠損値の処理: 欠損値がある場合、これを適切に処理する必要があります。欠損値を削除するか、補完する方法を検討します。

  • カテゴリカル変数の処理: カテゴリカル変数はダミー変数に変換する必要があります。

  • スケーリング: 数値変数のスケールが大きく異なる場合、正規化や標準化を行うとモデルの性能が向上することがあります。

2. 多重共線性

  • 多重共線性があると、モデルの係数の推定が不安定になることがあります。相関が高い変数を特定し、必要に応じて削除するか、次元削減の手法を検討します。

3. クラスの不均衡

  • 目的変数のクラスが不均衡な場合、モデルが多数クラスに偏る可能性があります。この問題に対処するために、オーバーサンプリング、アンダーサンプリング、または重み付けを検討します。

4. モデルの適合度

  • モデルがデータに過剰に適合している場合(過学習)、未知のデータに対する予測性能が低下する可能性があります。適切な正則化手法(L1、L2正則化など)を使用して、過学習を防ぎます。

5. 結果の解釈

  • モデルの係数を解釈する際には、オッズ比を考慮することが重要です。係数の値がオッズ比にどのように影響するかを理解する必要があります。

6. モデルの評価

  • モデルの性能を評価する際には、単に正解率だけでなく、精度、再現率、F1スコアなどの指標も考慮することが重要です。特にクラスの不均衡がある場合、これらの指標がモデルの性能をより適切に反映します。

これらの注意点を考慮することで、ロジスティック回帰分析の結果の信頼性と解釈性を向上させることができます。

6.参考文献

(1)マンガでわかる機械学習
(荒木雅弘著、オーム社)

(2)ビジネスに活かすデータマイニング
(尾崎隆著、技術評論社)


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