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ドタバタコンビの演奏会、回顧録

ゴールデンウィークの前半に息子(中2)のバイオリンの受賞披露演奏会🎻が終わりました。

平穏な日常を取り戻しつつある今日は、ホッと一息ついてきたので、回顧録を記します。


今回の会場は、3階までに及ぶ大変立派なホール
調べてみると2001席

2000席ではなく、2001席。
オペラもできる
音響も素晴らしいホール

お客様が入る前の客席

こんな大きなホールで演奏する気持ちって
どんな感じ?

誇らしい気持ち?
緊張する?

去年から、コンクールやサロンコンサートなど
たくさんのステージを経験させて貰ってるから
平常心で挑むのかな?と思っていました。

息子は会場に居合わせた同じ同門下生とひと言二言話し

客席にいる私に
「じゃ行ってくる!」と颯爽と
伴奏の先生とともに楽屋に進んで行きました。

「頑張ってね」という言葉にも
「ヘーイ」って背中で返事して消えていきました。

すごいね、もう演奏家なんだね。

今までは楽屋までついて行ってたのに、そこまでしなくてもよさそうです。

楽だけど寂しいような、頼もしいような。

そんなもでしょうか。ビバ自立。

舞台裏の壁、所狭しとあるサイン

いざ出陣

いよいよ出番が回ってきました。

名前が読まれ、舞台下手から人影が見えてきました。

さぁ!はじまる!
そう思って期待を寄せて見ていたら

息子は、うつむき加減にヒョコヒョコ歩いてきて、

伴奏の先生とともにぺこりとお辞儀をしました。

かなりこぢんまりとした動き。

あぁ、しまったー!
以前の自信なげな入場でした。

私と離れる時に、
最後に「堂々と笑顔で歩いてでてくるように!」と念押しで注意しておけば良かったけど、こりゃ後のまつり。

プロの演奏家さんは、さぁ、これから音楽を始めますよ〜って雰囲気で、ニコニコで出て来られ、まるで魔法の粉を振りかけるように、観客を目で惹きつけて舞台下手から出てくるのですが…。

息子の場合は、ファーストステップがグダグダ。

もう遅いけどと悔やむー💦

先日の演奏会では直っていたのに
規模の大きさに動揺したのかも…。

緊張や恥ずかしさで、なかなか入場がうまくいかないのは引き続きの課題となりました。

それはさておき、演奏です。

いざ、演奏

チューニングはサラッとできて

ピアニストにアイコンタクトを送って

音楽が始まりました。

最初の音色から 
ドキッーってするほどいい音色。

楽譜1ページ目の最初の難所は、オクターブを弾ききるところでしたが、ここは音を外すことなく、高音でビシッと決まりました。

よい始まりだわ!と安心して聞いていたら

いつもなら、なんでもないところで
一瞬、ほんの一瞬、何かが起きました。

だけど、何が起きたのかわからなかいようにすぐに誤魔化して、ピアノ伴奏者もうまくカバーしてくださり、知っている人しかわからない失敗となりました。


今のはなんだったのか?とポカンとして、ひと席あけた隣の先生をチラッと見ると

先生は、フワァって目を疑うような形相で、のけ反ってました。うわぁ、マズイ。いつも大らかな先生が鬼に変わってる。

恐ろしすぎて先生と目を合わせないように気をつけながら、ステージに視線を戻して演奏を見守りました。

その後は、荒削りながらよく弾いてくれて
途中、柔らかくロマンスを感じるところはそのように、しっかり感動させてくれて、無事に7分半の演奏が終わりました。

演奏終了後

恐る恐る先生を見ると

「いい演奏でしたよ、何かありましたけどね」

と仏の顔になっておられたのでひとまず安心。

先生は、失敗から先の演奏が、失敗を引きずってしまわないか心配して、自分が弾く時よりドキドキ、ハラハラしたそうです。

先生にしたら、自分が弾く方がよっぽど気楽だったに違いありません。

ミスに目をやるとやっぱり未熟ですが、

先生に言わせると
ミスをミスと思わせない誤魔化しも、また技術なのだそうです。

まだ、まだ会場では演奏は続きますが、ひとまず息子と伴奏者に挨拶をすべく席を立ちました。

客席の外では聴きにきてくれたお客様や門下生の保護者、先生、師匠から、それぞれに声をかけて頂き

荒削りながら、しっかりした演奏だった。
感動したし、良かったよ
成長したね、これから期待が高まるね!などとほめてもらっていました。

本当に人に恵まれていることがありがたいです。

ただ、弾いた本人は人前ではニッコリしていたけれど

良かった部分もわかる一方で、思うように行かなかったところを気にして、ガッカリしてました。

かわいそうだけど、仕方ありません。


どんな言葉をかけても空虚にしかならないだろうから
お互いが無口になり…まずは、同門の演奏を聴きに会場に戻ることにしました。

会場での演奏は、それぞれに華があって、かなり冷静に聴けるものです。とても勉強になりました。

息子の傷ついた心の痛みも音楽で少し癒えたようで
帰りにニコッと「お肉系を食べて帰ろう!」と要求されて帰りました。

帰路につく途中、電車の待ち時間などに
お世話になった方々に私のスマホ経由でお礼のLINEを送りました。

その中での伴奏者(ピアノの先生)とのLINEのやり取り秀逸でした。

伴奏者とのLINE
これからも、上手くいく時もあれば、思うような演奏が出来ないこともあると思います。
でも、その全ての経験が(息子)君の力に確実になっていくと思います!
これからも、どうぞ頑張ってくださいね
伴奏の先生のLINEより

あの大きな舞台で共に演奏した者同士、
先に音楽の世界を歩いてきた先輩ならではのコメントに、ジーンとしました。

今日のこの経験が明日の息子の人生を作るんだなぁ

課題がいっぱいあるから

これからも精進を重ねて、前進あるのみです

私もまた、頑張ろう。



そう思っていたら


注文したビフテキ重がやってきました。

ロマン亭のビフテキ重

ジュルリ🫠 
美味でした💖

頑張った後は、肉です🍖



こうして、紆余曲折しながら、
息子のバイオリンは一歩一歩前に進み、

私はうっかりお母さん兼、週末マネージャーとしてやっております。

今日も、こんなドタバタコンビの長文を読んで頂きありがとうございました。

これに懲りず
これからもどうぞよろしくです。

息子と伴奏者

写真は、控室前で伴奏者と一緒に撮ったところだそうです。
顔は、まだもう少しヒミツで…。

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