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自己肯定感を高める行動

自分を信じるため、自己肯定感を高めるために何をすべきか。

結論から言うと、

健康のための行動をする。

自分というのは考える頭だけでできているわけではない。
性格も思考も、身体の状態や特性に大きく関係し、左右される。
体というのはそもそも無数の細胞の集まりであり、言うなれば微生物の集合体のようなもの。
つまりは、細胞の群から成っている。

では、群とはそもそもどんなものだろうか。

蜂の群、その1匹1匹は群のためせっせと働き、危険が迫れば自らの命を顧みず外敵を攻撃する。
彼らにとっては群(巣)が最も重要な本体であり、群を生かすために自ら命を投げうつ。
彼らは群の中における自分の役割を認識して行動し、疑うことがない。そのように生物として進化しているのだ。

日本に武士がいた時代、武士は藩のため主のため命をかけて戦い、時にそれらを守るために自決した。
武士は藩を、主を信じ、しきたりや習わしを疑わず、自分の立場や役割を認識するよう生まれた時から教え込まれていた。

現代、あなたが会社に尽くすなら、何を信じるだろうか。
会社の掲げる理念、社長の思想、上司の立ち居振る舞い、妥当な給料。
学校なら校則や先生、家族なら親やきょうだい。
もしそういったものを信じれなくなったら、あなたはそれらに尽くすために生じる苦痛に耐えられるだろうか。

それは私たちの肉体を構成する細胞たちにとっても同じことだ。
自分の身体のため、健康のために行動したり労わってくれない主(理性)を細胞の群は信じてくれるだろうか。
蜂が無条件で群のために行動するようプログラムされているのと同様、細胞たちも群(身体)のために尽くしてくれるだろう。
しかし、蜂がある種のフェロモンに惑わされたり外的要因で混乱して機能不全を起こすことがあるように、細胞も不健康な生活や行いによって機能不全を起こす。
そういった混乱状態もある意味「(主体を)信じられない状態」に相当するだろう。

不摂生や乱れた生活習慣等により細胞が「信じられない状態」に陥いると、群はうまく働かなくなる。
群が働かなければ身体はうまく機能しない。
身体がうまく機能せず不調をきたすとその信号が脳に行き、脳は身体がうまく機能しないことに合理性を持たせるため、それらしい理由付けをして理性に信じ込ませる。
それこそが、「何もできないのは自分がダメだから」といった自己肯定感低下の原因となる。

コタール症候群やカプグラ症候群のような現実離れした妄想は、身体から脳への神経伝達が脳の障害などによって阻害されることで起こる。そういったフィードバック不全にそれらしい理由をこじつけて理性が信じ込むのだ。
(コタール症候群→身体感覚のフィードバックがない=自分は屍だからだ。等
カプグラ症候群→家族を見てもフィードバック(視覚から扁桃体の反応)がない=あれは家族とすり替えられた偽物だからだ。等)
身体から脳へのフィードバックによって創られた“思い込み”は、その理屈がわかったところで簡単に消し去ることはできない。
そういった症候群の人々がその“思い込み”を払拭できないのは、身体と理性(脳)の関係がそれ程までに密接だからだ。

それだけ身体の状況が理性に影響するからこそ、自分の身体を労わり適切なケアをすれば、身体は多少の無理にも応えてくれる。
それが自分の自信や行動力となり、より良い結果に繋がりやすくなる。
自己肯定感とはそうやって積み上げられる。

身体が感じ、脳がその感覚情報を処理する。そして脳が“現実”を創り出す。
群をおろそかにすれば全体が崩れる。
自分は“個”である以前に“群”であり、“群”あってこその“自己”なのだ。

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