「小児橈骨遠位端骨折のおさらい」#書く習慣22

日々の診療お疲れ様です。TROT(トロット)です。

今日は遅ればせながら1/11にして初詣へと出かけてきました。
元旦から10日以上経っているから空いているだろうとたかを括って行ってみたら渋滞、行列、順番待ちの連続で来年は絶対に月末に行こうとひっそりと心に決めたTROT(トロット)なのでした。


さて今日は、昨日の小児骨折に続きまして診療で遭遇する頻度の多い小児橈骨遠位端骨折についておさらいしていきます。

受傷機序


・小児では活動性が高いスポーツや遊びの際の転倒での受傷が多い

・周囲の筋腱が十分に発達していないことも背景としてあげられる

・Colles骨折は手関節背屈、前腕回内位で手掌をついた時に掌側骨皮質の橈骨手根靭帯の起始部に張力がかかる

・典型例では橈骨の遠位関節面から2〜3cm近位側での横骨折となる

小児骨折の特徴


①自家矯正能が豊富

・屈曲転位は20°まで、側方転位は1/2横径まであれば自家矯正が期待できる

・回旋転位以外は完全整復にこだわる必要はないとされている

・12歳を過ぎると矯正力が低下すると言われている


②不全骨折となりやすい

・成人と比べて骨膜は厚く、骨は柔らかいため不全骨折となりやすい


③骨癒合が良好で、偽関節への移行例が少ない

・皮質骨内部にハバース管が豊富に存在するため非常に血流が良く骨癒合は良好

転位の許容範囲


・ulnar variance:健側差が2〜3mm未満であること

・Palmer tilt:0°以上であること(10度くらいが目安)


固定


cotton loader肢位は考えもの

・cotton loader肢位は骨には良いが、手関節に対しては不良肢位となる

・この肢位での長期間の固定は関節拘縮や血行障害を生ずる可能性があるため骨折の不安定性が高い場合以外は推奨しない

・どうしても行なうようなら少なくとも3W以内とし徐々に中間位へと固定を変更していく

それでは今日はこの辺で。
ちなみに僕のおみくじはでした。それでは :)