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「足関節の背屈制限(②筋性拘縮篇)」#書く習慣73

日々の診療お疲れさまです。TROT(トロット)です。

本日も足関節の背屈制限についてまとめていきます。
筋性拘縮の第2弾は長腓骨筋と短腓骨筋についてです。

 第1弾 : ⑴腓腹筋、⑵ヒラメ筋
 第2弾 : ⑶長腓骨筋、⑷短腓骨筋
 第3弾 : ⑸長母趾屈筋、⑹長趾屈筋、⑺後脛骨筋




前回までのまとめはこちら


今回も当然参考にさせていただいているのはこちら



筋の評価と運動療法(続き)

⑶長腓骨筋



①評価


 ⅰ)触診

・筋線維は腓骨頭周囲に広く起始し、腓骨近位部から中央部に多い

・腓骨中央部では長腓骨筋腱の後方に筋線維を持ち、腓骨遠位部では腱線維となる

・腓骨近位部では前方に長趾伸筋が、後方にはヒラメ筋や長母趾屈筋が隣接する

・腓骨近位部から中央部において前方から触診を行う場合は、長趾伸筋の外縁を区別して触診を行う

・腓骨近位部から中央部において後方から触診を行う場合は、ヒラメ筋の外縁を区別して触診を行う

・長腓骨筋の深部を捉える場合は、長趾伸筋あるいはヒラメ筋を介した操作が必要になる

・腓骨近位部から中央部ではヒラメ筋の深層で隣接する長母趾屈筋と金管を分けた触診が必要になる

 ⅱ)伸長操作

・筋の走行を想定しながら、足関節背屈+足部回外を行い伸長させる

・腓腹筋の緊張を抑えるため膝関節屈曲位にて行う

・腱の付着部(内側楔状骨、第1中足骨底の底外側部)に手をおき操作する 

・評価を行う場合、足部背屈+外転+外返し、あるいは足部背屈+内転+内返しをした場合の背屈可動域の違いを比較する


②運動療法

 ⅰ)収縮運動と伸長操作

・伏臥位にて膝関節屈曲位にて行う

・収縮運動を行う場合は、足部背屈+内転+内返しから足部底屈+外転+外返しへと誘導しながら底屈運動を行わせる自動運動を反復し、筋緊張を緩和する

・伸長操作を行う場合は筋の走行に沿って足部の背屈+内転+内返し運動後に足関節背屈他動運動を行なう




⑷短腓骨筋



①評価

 ⅰ)触診

・長腓骨筋とともに下腿外側に位置する

・筋線維は腓骨遠位2/3から外果後方まで存在する

・腓骨中央部では長趾伸筋や第3腓骨筋と隣接するが、腓骨遠位部では、短腓骨筋が外果後方に位置する

・腓骨中央部で前方から触れる場合、EDLや第3腓骨筋の外縁を区別して触診を行う

・腓骨遠位部では、外果後縁を目安に筋線維の外側から触診する

・後方から触れる場合後側に位置するヒラメ筋や長母趾屈筋の外縁を区別して触診を行う

、腓骨遠位部では、短腓骨筋の内側が長母趾屈筋の外側と重なる部位が存在するため混同しないよう注意する

 ⅱ)伸長操作

・短腓骨筋は筋のそう呼応をイメージして足関節背屈+足部の背屈+内転+内返し運動を行うことで伸長させる

・腓腹筋の緊張を抑えるために膝関節屈曲位にて行う

・県の付着部である第5中足骨粗面に手を置き操作することが重要

・評価を行う場合、足部の背屈+外転+外返しあるいは足部背屈+内転+内返しをした場合の背屈可動域の違いを比較する


 ⅲ)滑走操作

・腓骨遠位部では滑走障害の評価を行う必要がある

・操作を行う場合は腓骨と筋線維を間に徒手的な剪断操作を行なう

・滑走操作では短腓骨筋の外側または後方から操作を行なう

・操作の際は表層の軟部組織の緊張を抑えるため足関節底屈+足部底屈+外転+外返し位で行なう

・筋の外側から滑走操作を行なう場合は、長腓骨筋腱を介して行ない、筋の後方から操作を行なう場合はアキレス腱の外側から行なう必要がある


 ②運動療法

  ⅰ)収縮運動と伸長操作

・伏臥位にて膝関節を屈曲させて行なう

・収縮運動を行う場合、第5中足骨粗面を操作し、足部背屈+内転+内返し位から底屈+外転+外返しへと誘導しながら足関節底屈運動を行わせる自動運動を反復させて短腓骨筋の緊張を緩和する

・伸長操作を行なう場合、筋の走行に沿って足部の背屈+内転+内返しを加えた後に足関節背屈他動運動を行う

 ⅱ)滑走操作

・短腓骨筋を外側あるいは後方より操作し、腓骨と筋との間に剪断力お作用させるよう行う

・徒手操作により腓骨後縁と筋との間に剪断力を繰り返し加え、滑走性の回復を図る



それでは今日はこの辺で!
今日はひな祭り!子どもが寝る前にケーキを一緒に食べられました!セーフ!!!