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「Ⅲ型マレットの手術療法は必要?」#書く習慣125

日々の診療お疲れ様です。TROT(トロット)です。

以前近くの病院でマレットの手術を受けた患者さんが、術後2ヶ月経過してからリハビリ目的で来院されるケースがありました。


来院時の外観としては…

 DIP関節は45度屈曲した状態での完全拘縮で
 PIP関節は僅かに15度僅かに屈曲できる程度の拘縮の状態

明らかにQOLは低下し、患者さんの満足度は低いものでした。


伸展位も保てていないし、拘縮しているし…で、生意気言うかもしれませんが手術をした意味はあるのかな?と疑問に思ってしまいました。




ですが、そんなに怒っていても仕方がないので
もし自分で、保存療法で見るとしたら…を考慮してみました。


整復方法

整復を行う前にまずは以前の勉強会で学んだ指の回旋変形を確認します。
回旋を確認するためには爪の傾きを確認します。


整復方法は以下のとおり行います。

 回旋がある場合は、牽引 → 同側回旋 → 背側挙上 → 対側回旋

 回旋がない場合は、牽引 → 背側挙上 → 圧縮



TROT的固定肢位

現在当院では、軟化成形使用型と言われるアクアプラストを使用しております。

初期固定としては…

 アクアプラストにてPIPより以遠を掌背側から覆い、

 アルフェンスにてPIP/MPを90°にて指尖まで覆う

4〜5週経過後

 アクアプラストによる患部固定のみを行う(PIPは含めない)

以前まではアルフェンスのみで作っていた時と比べてすごく固定作成は楽になったように思います。

いい固定材料もを活かすも殺すも自分の経験や判断力になると思うので、宝の持ち腐れにならないようにしたいものです。