『UX原論 -ユーザビリティからUXへ-』まとめ

読了後の簡単なまとめ、メモです。

- 「品質」には「設計時の品質」と「利用時の品質」がある。
- 「設計時の品質」は設計作業の結果出来上がったその製品・サービスの能力のこと。
- 「利用時の品質」は設計時の品質をユーザが利用した場合のその結果のこと。これがUXのこと。

- つまりUXは「設計」によって決定されない。UXはユーザが製品やサービスを利用する経験のことであり、利用する前に決まるということはない。だから「UXは作れる」というのは誤解。

- 一方、別の視点で考えると「品質」は「客観的品質」と「主観的品質」にも分類できる。
- 「客観的品質」は外部から観測可能。有効さや効率など。
- 「主観的品質」は外部から観測不可能。満足感のこと。

- この4つをまとめると「品質」は「客観的設計品質」「客観的利用品質」「主観的設計品質」「主観的利用品質」に分類できる。

- 「客観的設計品質」は設計作業で決定する観測可能な品質。これがいわゆるユーザビリティ。認知しやすさ、記憶しやすさ、学習しやすさ、間違えにくさなど。
- 「客観的利用品質」は有効さや効率、生産性など。その製品をあるユーザが特定の状況下で利用した時に定量的に判断できる結果や指標。
- 「主観的設計品質」とはその製品の魅力のこと。感性など。
- 「主観的利用品質」とはその製品をあるユーザが利用してどのような気持ちになったか、ということ。主観的設計品質のみならず観的設計品質や客観的利用品質の結果を知覚することで総合的に引き起こされる、いわゆる満足感。

詳細な内容、刊行の経緯はこちら。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?