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遊佐田んぼクラブ 田植え作業

生活クラブのお米は、品種や農法、生産量や価格まで組合員と生産者が話し合って作られています。
 
生活クラブ神奈川では、組合員が産地の一つである山形県遊佐町に足を運び、お米作り(田植え、草取り、稲刈り、脱穀)を行う「遊佐田んぼクラブ」に毎年取り組んでいます。農作業や生産者との交流を通じて、遊佐の豊かな環境や生産者の思いを知り、組合員に理解と共感をひろげています。活動は2024年度で発足6年目を迎えています。

5/18日(土)~19日(日)

田んぼクラブの田植え作業を行いました!

(執筆:遊佐田んぼクラブ参加者)

当日は26名の参加があり、晴天にも恵まれ作業を行えました。

5/18(土)田植え作業

1日目は農作業をメインに行いました。田植えの作業はまず、“わく”と呼ばれる田植えをする上での目印とマス目上になるように線を引く農具を使います。
綺麗にマス目が引いたのち、いざ田んぼへ!

普段慣れない田植え作業に皆さん悪戦苦闘。当日、翌日には筋肉痛になるほど……。お米を作るにはこれだけ大変な作業が必要なのだと思いました。

田植え作業が終わると、くず大豆と米ぬかを散布します。理由は田んぼに生えてくる雑草を抑制する効果があるためです。

5/19(日)遊佐町管内の視察

2日目は新品種圃場視察、丸池様、釜磯海岸、山居倉庫を回りました。

新品種圃場

現在新たに3品種を育てていました。前年度より高温が続いていることもあり、暑さに強い品種を作っています。

※早く成長するものを早生(わせ)、遅いものが晩生(おくて)、その中間のものを中生(なかて)と呼びます。
※茎の長さが短いことを短稈、長いことを長稈といいます。
※倒伏性とは稲が倒れることです。

山形142号

中生品種、短稈。
新品種として登場して5年目。
暑さにはやや強く、病気に強い。収量も多く、食味も美味しいとされる。

山形150号

中生品種、短稈、倒伏性。暑さに強い。
新品種として登場して3年目。

山形151号

晩生品種、短稈、倒伏性。暑さに弱い。
新品種として登場して2年目。

JA庄内みどり精米センター

精米センターのあるJAは庄内みどりだけしかないことに驚きました。
玄米から精米し、袋詰めまで、すべての作業を一括で賄っていました。4つの異物混入を防ぐ機械を通り、金属検知器と重量チェックの行程を終え、組合員のもとへお届けしています。企業努力と機械1つの値段に目が飛び出ました。

丸池様

山形の遊佐町にある池です。
透明度が高く池の底に沈んだ倒木までもが見えます。日光が当たると深い緑と青色が混ざったような不思議な池です。

遊佐は水がきれいという話はよく聞きましたが、ここまで神秘的な場所はないと思いました。
遊佐に来たら是非とも行って、見て、感動してほしいと思います。

釜磯海岸

海なのに湧き水が湧き出てくる海岸です。
秋田県と山形県の境にある鳥海山の火山活動によって、海中まで流れ込んだ溶岩が重なりあってできています。

冷えて固まった溶岩の上部と下部はガサガサで、これがスポンジのような役目をしてたくさんの水をためこみ、釜磯では砂浜や岩場の隙間から“ぽこぽこ”と湧き出しています。これらの湧き水は、およそ20年前に鳥海山に降った雨や雪解け水が、鳥海山の溶岩の間を通ってきて流れ出たものとされています。

 

山居倉庫 

2022年まではお米を保管していた倉庫で、米どころ庄内のシンボルとなっています。
山居倉庫は1893(明治26)年に旧庄内藩酒井家により、酒田米穀取引所※の付属倉庫として、最上川と新井田川に挟まれた通称「山居島」に建てられたとされています。

※江戸時代は経済がお金よりもお米を中心に動いていました。
そして次第に、米の価値が貨幣から投資対象(将来の売買について事前に約束する取引)へと変わり、米をよい状態で保管しておくための場所が新たに必要となり、山居倉庫が建てられました。

倉庫はケヤキの近くに均等に並んでいて、写真を撮るとケヤキと倉庫が映えます。

館内でのお買い物や歴史資料館もあるため、庄内空港へ向かう前に是非ともお立ち寄りを。